先日まで名古屋ボストン美術館で開催されていた「華麗なるジャポニズム展」
最終日も迫った日、駆け込みで行ってきました。





ロビーにはジャポニズムの象徴とも言える
モネの『ラ・ジャポネーズ(着物をまとうカミーユ・モネ)』の着物が
復元展示されていました。





歌舞伎に使われるような真っ赤な豪華な金刺繍が施された着物。
迫力ある着物に目が釘付けです。





「『ボストン美術館 華麗なるジャポニズム展ー印象派を魅了した日本の美』では
19世紀後半から20世紀初頭にかけて西洋人の想像力に強烈な刺激を与えた
日本の美術や文化をとりあげます。
1850年代、数世紀にわたる鎖国を経た日本が開国し
この島国のあらゆる文物への熱狂が瞬く間にヨーロッパと北米を席巻しました。
このジャポニズムと呼ばれる現象が、当時の主要な芸術運動、とりわけ印象主義
唯美主義、アール・ヌーヴォーに多大な影響を及ぼしたのです。」

と、ボストン美術館の館長、マルコム・ロジャースさんがメッセージを寄せられているとおり
会場ではゴッホやモネなどの作品が浮世絵と対比して展示されていて
その類似性に影響力の大きさが実感できました。




(ゴッホ『花咲く梅の木』と歌川広重『名所江戸百景 亀戸梅屋敷』)




(ゴッホ『雨中の橋』と広重『江戸名所百景 大はしあたけの夕立』)


奇抜で大胆な遠近法や線で構成されている画面、立体的な工夫がなされていないなど
西洋絵画と全く逆の発想の表現方法に人々は驚愕し
芸術家たちはそれらを自分の作品のなかに積極的に取り入れたそうです。




(広重『東海道五十三次 四日市 三重川』とモネ『トルーヴィルの海岸』)




(広重『名所江戸百景 神田明神曙之景』とジョン・ラファージ『二本の木』)


それほど世界を驚かせた日本の美術でしたが
当時の日本は文明開化で西洋の進んだ文化を取り入れるのに必死でした。
浮世絵など江戸時代の文化は古くて誇るべきものではないという風潮でした。




(歌川国貞『当盛十花撰 夏菊』と
ゴッホ『子守唄、ゆりかごを揺らすオーギュスティーヌ・ルーラン夫人』


そのため浮世絵をはじめとした江戸時代の美術品は
多くが海外へ流出してしまったということです。




(ブシュロン社 『インクスタンド』部分)


しかし、皮肉なことに、それがかえって海外の芸術家たちに多大な影響を与え
美術品として丁寧に保存され、日本の美が今に伝えられる結果となったのですから
面白くもあり、ありがたいことといえるのではないでしょうか。


さて、展覧会の図録も面白い仕掛けがしてありました。





背表紙のない和綴じ風のコデックス装。
どのページも180度開いてとても読みやすい装丁です。
これは平安朝から中世にかけて貴族の写本に用いられた「綴葉装(てつようそう)」に似た
装丁法だそうです。

ここにも日本独自の文化がうかがえました。





『セッション』
ジャズ映画ということや、アカデミー賞三部門受賞ということにも心魅かれ
観てきたのだけれど・・・
すごい映画でびっくりしました。





狂気、狂気、狂気・・・恐怖、憎悪・・・激しいドラムの音と罵声、しごき・・・
息つく暇もなく魅き込まれた映画のラストは予想だにしなかった結末でした。
狂気の世界がそれを突き抜け、昇華されたというか、純粋世界というか・・・
とにかく、すごい映画でした。

帰り道、ずーっと最後の曲『キャラバン』が頭から離れず・・・



毎月恒例の音楽サロン。
今回はチェロの天野先生もいらっしゃって
ピアノとヴァイオリンとともに素敵な演奏を何曲か聴かせていただきました。
しっとり大人の演奏に聴きほれました。





その後は今週末、芸文のコンサートホールでソロを弾かれる
水村さんのショスタコーヴィッチのヴァイオリン協奏曲第一番第四楽章。
曲も曲なのですが3・4メートルぐらいしか離れていないところで聴く
ピアニストのお姉さんと弟さんとの演奏は迫力十分で圧倒されました。
今週末の本番のコンサート、切れの良い彼の演奏を聴きに出かけるつもりです。
十二音技法だとかなんだとか、難しいお話もありましたが
ショスタコーヴィッチのあとに弾いてくださったモーツァルトのソナタなどは
一転して美しく情感豊かで彼の秀でたる才能が垣間見えました。
コンサート、楽しみです。





一通り演奏タイムが終わると、いつものようにワインとともに美味しいお食事歓談タイム。
その合間にも何人かの方が演奏してくださいます。
時間のたつのも忘れてしまう幸せな時間。
平和だからこそ享受できる有り難さ。いつまでも続きますように!



ジャズクラブ体験二回目は名古屋金山にある「Mr.Kenny`s」




軽妙なトークも面白く楽しいライブでした。
よく知っている曲がジャズになると、こんなに違うんだ・・・とか
子供たちがよく歌っている曲も
その曲の元の歌詞を知ると、えっ!こんな曲、子供に唄わせていいのかしら?って
心配になったり・・・と驚きのお話もありました。

そして、今回もまた、先生の飛び入り演奏のおまけもありました。
やっぱり先生の演奏はすごい!
胸が震えます。
いい演奏というのはクラシックでもジャズでもなんでも人の心をうつのですね!

ちなみに今回飲んだカクテルはカンパリオレンジ。
カクテルも少しずつ少しずつお勉強!
知らないことを知るのは、本当に楽しい!







祖父は昔、尾張ではちょっと名の知れた骨董愛好家でした。
と同時にお茶人でもありお花の世界でも重鎮であったそうです。

祖父の家に行くとまずは古いお茶碗でお茶を一服。
大きなお茶箪笥の中に古いお茶碗がたくさんあったのを覚えています。
家の中には掛け軸もたくさん、中には三味線や鼓もありました。
私はその鼓が好きでよくポンポンとたたいて遊んでいたものですが
その鼓、残念ながら今は行方知らずになってしまったそうです。
たぶん、気前のいい祖父が誰かに差し上げてしまったのでしょう。
我が家にも少しだけ祖父が蒐集した古い掛け軸があります。
そんな古美術、特に陶器好きが私にも少しばかり遺伝したようです。


一昨日は知識だけではなく、何よりも感性がものをいう骨董の世界で
あっという間にその山を登り詰めたと言われる
歌舞伎俳優の四代目市川猿之助さんのお話を聴いてきました。
中日文化センター50周年記念特別対談です。





爽やかで明るく、そして知性あふれる猿之助さんのお話は
対談相手の古美術評論家・青柳惠介さんとの掛け合いも絶妙で
1時間半という時間はあっという間に過ぎていきました。

青柳さんは読書家の猿之助さんのことを
「豊富な知識だけに頼らず自分の感覚も通して見ている。それが猿之助さんの偉いところ」
と話していらっしゃいました。
芸の精進で得た感性が豊富な知識と相乗効果を起こして
骨董に限らず、あらゆることの本質を見抜く礎になっているのでしょう。

歌舞伎の型のお話の中で
「型とはそのものに近づく一番の近道
まずは基本をおさえないといけない。
基本、王道を見たうえで、その先崩すなり・・・がある」
とおっしゃられていたのも知識プラス感性ということなのでしょう。

ものの価値を見極めるには
単なる好き嫌いではなく、ちゃんと基本を押さえた上でないとわからないものだということ。
そのためには、美術であろうと音楽であろうと食であろうと
時代に淘汰されても、まだなお残っている一流と言われるのもを
たくさん見たり聴いたり食したり・・・
が大切になってくるのでしょう。


日本の陶器の美について
「中国の陶器に比べて日本の陶器は完璧を求めない。
 ベストの不完全  素晴らしいものの不完全。
 全部表現したらお終いって感じ・・・」
と表現されていましたが、それってとっても難しいことですね。


今回、特別に愛用のお茶碗(桃山時代?)を持参され見せてくださいました。
公演中、毎日、ホテルのお部屋でお茶をたてられて楽しまれていたそうですが
なんと、このお茶碗でインスタントみそ汁まで飲まれるそうです。
「道具は使ってナンボのもの。使ってお手入れしてというのはお肌と一緒。
だから、博物館のガラスケースに収まっているものはガサガサして魅力に欠ける。
それから、高価なものを扱うと自然に丁寧に扱うようになり
それが、結果として美しい仕草や所作を生むようになる。
そして、器に恥じない生き方をしなくてはいけないと思うようにもなる」
ともおっしゃっていました。

他にもいろいろ含蓄のあるお話をしてくださいました。

「本物は古くても新しく見える。時代がたっても決して古びない・・・」
美術にしても音楽にしても然りですね。

古美術にたいして
「素直であること。謙虚であること。向上心があること。
 自分の身の丈より少し背伸びをすること。
 そして何よりも、人間同志の関係性を大切にすることが大事ではないだろうか・・・」など。

古美術を中心としたお話を通じて
日本人のかたち、ひいては人間の在り方までに言及するお話は
時間を忘れるほど魅力的なものでした。




こどもの頃、母の実家があった西枇杷島町のお祭りに行った折
町内を曵き回される山車に気持ちが高揚した思い出があります。
叔父たちが曳く山車の上で
軽妙な動きを見せるからくり人形のメカニズムに目を見はったり
男衆が豪快に曵き回す迫力に圧倒されたりもしました。

先日の土曜日に行われた毎月恒例の例会は
名古屋の「若宮祭」の福禄寿車を中心に木村哲央さんが
山車のお話を熱く語ってくださいました。





祭りの様子が描かれた貴重な巻物も持参してくださり
「『なんでも鑑定団』に出すといくらぐらいの値段がつくのか・・・」
などとという下世話な発言も飛び出すぐらいのお宝に
出席された市長もふくめ皆感嘆しきり!





名古屋の総鎮守「若宮八幡社」は白川公園の東
名古屋の中心部を東西に貫く若宮大通(通称100メートル道路)に面してあります。

その「若宮八幡社」の祭礼が三百有余年の歴史と伝統を誇る「若宮祭」。
江戸時代、「東照宮祭」「三之丸天王祭」とともに
名古屋三大祭りと呼ばれたお祭りだそうです。





往時は7両の山車が揃っていたそうですが
黒船車・寿老人車など4両は空襲で焼失
布袋車は古道具屋に売られ、のち有松に買い取られたり
河水車は出来町に売却されたりして、今では福禄寿車一両で行っているそうです。

「若宮祭」・・名古屋に住んでいながら一度も見たことがありません。
聞いているものにも、その「祭り愛」が伝わってくるようなお話をしてくださった木村さん。
木村さんが愛する「若宮祭」を今年は絶対見に行くことにしましょう!




鮮やかな大きな青紫の花。
庭の片隅でジャーマンアイリスが一株だけ花をつけました。
20年ほど前から毎年咲いてくれていたのに
昨年は株を植え替えたりしたので
それが原因なのか、植え替えた株は花をつけてくれませんでした。
そのままにしておいた株のうち一株だけがなんとか花をつけてくれたのです。





実は我が家にはもう一種類ジャーマンアイリスがありました。
えんじ色のツートンカラーのジャーマンアイリス。
大きな鮮やかな青紫色のに比べて、少し小振りのこちらのほうが珍しいと言われていたのに
これもどうしたことか咲かなくなってしまいました。
株自体が無くなってしまったのかもしれません。





ところが昨日、友人の家を訪ねていったら
よく似たジャーマンアイリスがたくさん咲いているではありませんか!
さっそく花と株を何本かもらってきました。

友人の家の庭にはたくさんの花たちが色とりどりに咲き誇っていて、それは奇麗!





我が家の庭のつつじもきれいに咲いています。





ハナミズキもちらちら咲きはじめました。

春は街全体が奇麗な花色に染まって気持ちまで明るくなってくるようです。
庭の花を眺めているだけでも穏やかな気分になれますが・・・
花の足もとを見ると草も一緒になって育っています。
良く見ると草の花も可憐で可愛い。
でもやっぱり、草取りをしなっくっちゃ!






がんばれー!がんばれー!
主人公がアフリカの大地に向かって叫び続けている声が
映画を見終わっても頭から離れませんでした。

「がんばれ、がんばれ・・・は人に言う言葉じゃない。自分を励ます言葉」
そう語る主人公の言葉に何度も何度も心で頷きました。

映画「風に立つライオン」はさだまさしさんの同名の曲を小説化したもの。
30年ほど前に
アフリカのケニアで国際医療活動に従事した医師柴田紘一郎さんをモデルに
平和と人間をテーマにした作品です。





野生の動物たちが悠然と歩く広大な大地
そのアフリカの大地に昇る美しい朝焼けや自然の色彩の美しさ
そして、アフリカの子供たちのキラキラした瞳の美しさ・・・

映像の素晴らしさと共に
人間の情や人種を超えた情によるつながり、信頼、平和・・・
いろいろなことを考えさせられました。

人間ってなんだろう
世界ってなんだろう
平和ってなんだろう
人生ってなんだろう
幸せってなんだろう

普通の人間は
たぶん、ささやかな穏やかな毎日が送れれば充分幸せなんだと思う。

でも時として、権力が巻き起こした渦に飲み込まれ
知らないうちに狂気の世界に放り出され
否応無しに人間の本来もっている優しさとか思いやりとか豊かな心をなくしてしまう・・・
そんなことが今も世界のあちこちで起こっている・・・
そして、それはあっという間に自分たちの国のことになるかもしれない。

それに対して私はどうすれば良いのだろう・・・


がんばれー!がんばれー!私。


今日はまたまた雨模様の一日になりましたが
暖かい日差しに恵まれた昨日
名古屋白壁にある文化のみち「百花百草」で開催されたコンサートに行ってきました。





折しも「百花百草」ではチューリップフェアの真っ最中。








色とりどりの2000本のチューリップが今を盛りに咲き誇っていて
それはそれは見事でした。





アトランダムに植えられたチューリップの色がそれぞれに溶け合ってなんて美しいのでしょう!





チューリップの美しさに音の美しさで競演するのは
かつて名古屋フィルハーモニーのコンミスをされていた北垣紀子さんと仲間たち。
そのうちのお一人、高木俊彰さんにチェロを教えていただいている
友人からのお誘いで伺いました。



(正面がホールです)


クラリネットとビオラを交えてのプログラムは

ベルンハルト・クルーセル クラリネット四重奏曲 変ホ長調 Op.2
                        ニ長調 Op.7
ヨーゼフ・ハイドン    ディヴェルティメント ニ長調 Hob.V:D3
ヨハン・セバスチャン・バッハ  無伴奏チェロ組曲 第一番 ト長調 BMV 1007



(ホールからお庭を見る)


会場に入りきらないため
途中から庭に面した大きな窓の一部を開けてお庭からも鑑賞できるようにしたぐらい
たくさんのお客さんでした。





ここ「百花百草」はセルフサービスのお茶とお菓子も用意されているので
散歩に疲れた時にお花を見ながらの休憩にももってこいのとっても素敵な場所です。








昨日夜は愛知県芸術劇場コンサートホールで行われた
「第83回日本音楽コンクール受賞記念演奏会」に行ってきました。





音楽サロンに良くきてくださる佐藤晴真くんの晴れ姿を見るのが目的だったのですが
それぞれ皆さんのパワー溢れる演奏に圧倒されました。
若い受賞者たちの瑞々しい感性にあふれた演奏は聴いていて気持ちの良いものでした。
受賞された皆さんが、これから大きく羽ばたかれますように!