鎌倉つながりでもう一つ。
ブログをお休みしていた先月
運良く鶴岡八幡宮で行われた流鏑馬神事を見ることができました。
ニュース映像などでは見たことがあるのですが実際に見るのは初めてです。





疾走する馬の上から矢を放つ行事という認識しかなかったのですが
今回拝見すると
これは流鏑馬神事というちゃんとした神事だなっていうことが実感できました。





流鏑馬の前には雅楽が奏でられる舞殿でお祓いや祝詞奏上などの神事が行われるのです。
華やぎの中にも厳かな雰囲気。





神官さんたちの履物が面白い。歩くの辛くないのでしょうか。





舞殿の神事が終わると
神前にお供えされていた弓と矢を授けられた狩装束の射手たちが
神官たちと一緒に流鏑馬の会場の馬場に向かいます。











三枚の的めがけて矢を放ち、命中するたびに「一の的、命中」などという
アナウンスがあり、あちこちでどよめきが起こります。
私たちは残念ながら的が見られない位置でした。
でも雰囲気は十分に味わうことはできて満足でした。





流鏑馬神事の間、歓声をあげている外国人観光客の姿も多く見受けられました。
日本の伝統文化、満喫していってくれるといいですね。






円覚寺境内をあちこち散策した後は
数ある塔頭の一つ「如意庵」で開かれているというカフェ「安寧」へ。





舎利殿の対面にありました。
参道を右に入ると可愛い案内があります。





落ち着いた控えめな華やぎに心躍ります。





ワクワクしながら階段を上って玄関に入ると
帯地とススキがセンス良く飾られていて期待に違わない上質な空間。





中の様子はどんなふうになっているんでしょう?





なんでもここは第三十六世無礙妙謙(むげみょうけん)の塔所だったとか。
御本尊・宝冠釈迦如来もちゃんといらっしゃいます。
天井も見事ですね。





緋色の絨毯が敷かれた畳敷きのお部屋はとても美しい佇まいです。
私たちは畳敷きのお部屋ではなく
お庭を眺めるカウンター席でお茶をいただくことにしました。





目の前にお賽銭箱があります。
御本尊を背にしてお茶をいただくなんていいのかしら?と
一瞬思ってしまいましたが・・・
御本尊に見守られているようでなんとも言えない落ち着きを感じます。





今回はお茶ではなく白玉ぜんざいをいただくことにしました。
最初にサービスされた、とっても美味しいほうじ茶。
京都の柳桜園茶舗のものだそうです。





折敷で運ばれてきた白玉ぜんざいはお花も添えられていて正に眼福です。
赤絵の小さなお皿に入っている美味しい昆布は手作りだとか。

椅子の背もたれにはひざ掛けが用意されているなど
心配りも素晴らしく、とても居心地の良い、まさに「安寧」の世界でした。
時間があまりなかったので、ゆっくりできなかったのが惜しまれます。
今度来た時はセンスある室礼も拝見させていただき
この上質感あふれる空間を心ゆくまで楽しませていただきたいものと思いました。











鎌倉・円覚寺には何年ぶりの訪問でしょうか?





かれこれ10年以上にもなるでしょうか。
総門の真ん前を電車が走っている光景がなんとも珍しくびっくりしたものです。





臨済宗円覚寺
鎌倉幕府執権・北条時宗によって1282年に創建された由緒あるお寺。
創建目的は蒙古襲来で戦没した霊を敵味方なく弔うことだったそうです。








度重なる火災によって当時の建物は残っていないそうですが
国宝・洪鐘(おおがね)は1301年の鋳造とのことです。
残念ながら、工事中のため今回はこの国宝を拝観することができませんでした。





秋の柔らかな日差しの中の円覚寺にはお花も綺麗に咲き





今でも修行のお寺らしく
何人かのお坊さまが列を作って歩いていらしゃる光景にも出会いました。





私たちもちょっとだけ修行の真似事を・・・と思い
写経に挑戦してきました。





延命十句観音経です。
書きあがった写経は巻物にして末長く納めていただけるそうです。
ありがたいことです。


そういえば、亡き父は般若心経の写経が3000巻になった時
3000つながりで京都三千院に納めさせていただいていました。
87歳で亡くなるまでには4300巻ほどになったと思います。




(上の般若心経は父の作品)

般若心経に比べて少ない字数の今回の延命十句観音経ですら
結構な集中力がいるのに毎日毎日大変なことだったと思います。
でも、そのおかげか80歳を過ぎるころからは
本当に穏やかでいい表情で過ごしていました。
写経は修行だなってつくづく思います。





今回、写経を体験したお部屋は方丈の大書院。
りっぱな書院です。

本来は住職の居間の方丈をこうやって使わせていただけることは幸せなことです。





鎌倉のお寺は武士のお寺。
京都のお寺に比べると雅さにはかけるけれど
その分質実剛健なきりっとした雰囲気を味わうことができました。



所用があって藤沢の娘の所へ行った折
七里ガ浜で海を眺めながらランチ!
食事を終えて海岸近くに行き、江ノ島方面を見ると富士山がうっすらと見えました。
右の縁です。わかりますか?





富士山が見えるとなんだか嬉しくなってしまう・・・
新幹線に乗っている時も新富士駅に近ずくとついつい窓の外に目がいってしまいます。
伸びやかな稜線を見ていると心が落ち着いてくるから不思議です。
七里ガ浜から見た富士山は上のほう2/3ほどしか見えないけれど
それでもやはり存在感たっぷりで、子供のように無邪気に嬉しくなります。
いつもこんな景色を見ることができる娘家族が羨ましい!





さて、ランチは海岸べりのカレー屋さんで。





女性のスタッフはハワイ風ムームードレス、男性はアロハシャツ
店内も南国風のインテリアで素敵な雰囲気です。





カレーはホタテカレーを頼みました。





カレーと一緒に頼んだジャガイモのチヂミみたいなものは
中に極楽寺のガパオがたっぷり挟み込まれた南国風・・・タイ風?
韓国のチヂミとは随分違った味だけどとっても美味しかった!





外は暑いですよ、と言われ店内で食事をしたのですが





外も気持ちよさそうですね。日に焼けそうですが・・・





やっぱり海はいいですね!



一昨日、所用があって地下鉄八事駅に降り立ち地上に出てしばらく歩いていたら
「興正寺でお酒のイベントがあるので如何ですか?」というお誘いを受け
待ち合わせの時間まで少しあったので案内していただきました。





名古屋青年会議所が主催する「名古屋の食と酒」のイベントです。
なんでも日本酒消費量は年々減る一方とか。
それではいけないと
日本の伝統食文化であるお酒を再認識、再発見してもらうために企画されたそうです。





今回は「ナゴヤクラウド」という
名古屋市内の四つの酒蔵の若手グループが試飲会を開いていました。
私も4種類全部のお酒を試飲させていただきました。
それぞれ特徴があって美味しかった!





会場は興正寺の奥まったところにあったのですが
試飲やミス日本酒によるトークショー、酒粕を使ったクッキーつくり、酒器つくりなどを
たくさんの人々が楽しまれていました。
お酒に合う名古屋名物手羽先や焼きそばなども販売されていましたよ。
名古屋の日本酒文化、おおいに発信できるといいですね。



やっと新しいパソコンを買い心機一転。
MacBookAirです。





今までのMacBookに比べるとかなり軽くて取り扱いが楽。
スピードも速くサクサクと進むんだけど
使いこなせないのがもどかしい。
ということでアップルストアでお勉強をすることにしました。
私の家の近所に住む92歳のおじいさんもパソコン教室に通って勉強中!と聞いては
できないーなんて甘えたことは恥ずかしくて言ってられないですものね。
頑張らなくては!


久しぶりの更新になりました。
ブログをお休みしている間もコンサートや絵画展に出かけていったり
ボランティアに参加したり





江ノ島の近くに住む娘家族を訪ねていったり





横浜に住む妹と娘を交えて三人でホテルでお食事をしたり(妹の招待!)・・・と





かなり忙しくても楽しい日々を過ごしていました。

ちょっと一段落・・・と思ったら軽い風邪気味に・・・
疲れがでてきたのかもしれません。
まだまだ暑い夏・・・キャパオーバーにならないよう気をつけて過ごさなくては!



昨日は、この日で日本の在り方が変わってしまったという
歴史的な日になるかもしれないように思います。
敗戦後70年間営々と築き上げてきた平和への努力が
水泡に帰してしまったような感じがしてなりません。

私自身は戦争は知らない世代です。
でも私の父は実際に戦地に赴き
過酷な思い出とともに後悔の念にずーっと苛まれてきたそうです。
母は女学校からの帰り道、防空壕に飛び込み
もうここで死んでしまうかもしれないという
辛い恐ろしい体験を何度もしたと話してくれました。

私たちは、あの戦争でもう二度と戦争はしてはいけない・・・ということを
学んだはずです。
そして、9条という崇高な理念をもつ憲法を手に入れ
70年間平和に暮らし、世界中の国からも平和を愛する日本という尊敬を得てきました。

敗戦後アメリカから「世界の四等国」とまで言われた日本が
憲法に守られた立憲民主主義の国として
もう日本は戦争をしない国だという信用とともにここまで発展してきたのです。
今、その立憲民主主義が危うくなってきています。
憲法違反と多くの憲法学者が言う法案が昨日強行採決されてしまいました。
安倍首相がアメリカ議会で夏までに成立させると約束したからということです。
三権分立の国会無視というこんなひどいことが
実際に行われるとは夢にも思っていませんでした。
たくさんの犠牲のもとに作られた平和な日本を壊してはいけません。

孫たちの世代が不幸にならないために
多少なりとも敗戦後の貧しい頃を知っている世代として
直接父母たちから戦争の残酷さを聞いた世代として
声をあげていかなければならないと思っています。
私の声はとても小さな「ハチドリのひとしずく」ですが
私にできることをしていきたいと思っています。
小さな勇気をふりしぼって。

『ハチドリのひとしずく』という南米の小さなお話を紹介します。


森が燃えていました

森の生きものたちは
われ先にと逃げていきました

でもクリキンディという名の
ハチドリだけは
いったりきたり
くちばしで水のしずくを一滴ずつ運んでは
火の上に落としていきます

動物たちがそれを見て
「そんなことをして
いったい何になるんだ」
といって笑います

クリキンディは
こう答えました
「私は、私にできることをしているだけ」


一羽のハチドリではなんの力にもならないけれど
たくさんのハチドリが集まれば
一滴の水が豪雨になり森の火事を消す事もできるでしょう。
自分一人の力ではどうしようもない・・・と諦める前に
希望と可能性を信じて勇気を奮い立たせなければ、と思います。
孫たちの世代も今のような平和な世界に生きられるように
「私のできること」をやらなければ!



先週に引き続き、今度は橦木館でのジャズを楽しみました。
橦木館、開館6周年を記念してのイヴェントです。
演奏してくださったのは
サックスの加藤大智さん、ボーカルのJUNKOさん、ピアノの平光広太郎さん。





大正ロマン香る和室で座布団に座ってのジャズ・・・
どんな感じになるのだろうかと興味津々で出かけたのですが
こういうのもありかな・・・と。





緑豊かな日本庭園を臨む和室の雰囲気を考慮されたのか
しっとり系の選曲でした。
ドラムもベースもないのでよけいそうですが聴きやすいジャズ。
一緒に行った友人は日頃ジャズにあまりなじみがなかったので
おっかなびっくりで私についてきたそうですが
聴きやすくて良かったと言っていました。
立ち見の方もたくさんという盛況の会場では手拍子も出て大いに盛り上がっていました。




梅雨の合間の昨夜
愛知芸術劇場コンサートホールで行われた
「スロヴァキア・フィルハーモニー管弦楽団」のコンサートに行ってきました。
もちろん、お目当ては宮田大さん!
この夜もドヴォルザークのチェロ協奏曲を
まさにご当地ともいえる管弦楽団とともに情感豊かに聴かせてくれました。





どこがどう違ってそうなるのか、よくわからないのですが
宮田大さんの演奏を何回か聴いて、つくづく思うことは
彼の演奏は聴き手の心の奥深くにまで入り訴えかけてくるということ。
テクニックに優れている演奏者は世にいっぱいいるでしょう。
でも、一音一音の音の深さ、
そして音と音との間からも豊かな音楽を奏で心に響かせるる演奏者は
そうはいないように思います。
私にとって宮田大さんは
心の奥底の感情を呼び覚ませてくれるような演奏を聴かせてくれる貴重な音楽家の一人。
これから、どんな風に変わっていくのかも楽しみなチェリストです。



(コンサート4日前にチケットを買いに行ったら、こんな席になってしまいました。
 芸文のコンサートホールをこんな高い位置から眺めるのは初めて。
 響きはまあ、良かったのですが「遠い距離感」はやっぱり少々残念。
 今度はもっと早くチケット手に入れなくては・・・)


さて、メインの曲はマーラーの交響曲第1番ニ短調「巨人」
スロヴァキア・フィルの指揮者、スワロフスキーさんは
指揮台の上で踊るように雄弁に自在にこの大曲を操っていらっしゃました。
途中から私の目はずーっとスワロフスキーさんの動きに釘付け。
名古屋のセントラル愛知交響楽団の方々を交えての演奏は
叙情的でもあり力強くもありの素晴らしいもので
宮田大さんの演奏と同じく
ほぼ満員の聴衆からの万雷の拍手止まらず・・・という感じでした。

(セントラル愛知との繋がりは、スワロフスキーさんが
2014年からセントラル愛知の音楽監督に就任されたことによるものだそうです)

さて、スロヴァキア・フィルハーモニー管弦楽団の本拠地
スロヴァキアの首都ブラティスラヴァは
ウィーンからわずか60キロほどの距離にあります。
数年前、ウィーンに行った折りブラティスラヴァに立ち寄る機会もあったのに
なぜか、その時はそんなに興味がなくウィーンの街をブラブラしていました。
今思うと勿体なかったな・・・と。
マリア・テレジアの宮殿や戴冠式が行われた教会などがあるのに・・・
たぶん、もう訪れる機会もないかと思うと残念な気持ちでいっぱいです。





愛知芸術文化センターを出てると
ライティングされたテレビ塔が美しい夜景を見せてくれていました。
美しい街に美しい音楽・・・平和であるからこそ享受できるものですね。