最近毎日録画して見ているドラマ。
『燕雲台』という中国の北方民族の遼を舞台にした歴史ドラマです。
主人公はショウ燕燕という女性で、のちにショウ太后と呼ばれる遼でもっとも権力を握った女性です。
この人の生んだ息子が聖宗と呼ばれる文武両道の名君となり、後々中原の大国であった北宋を打ち負かすことになります。
どうしても中原(ちゅうげんと読みます)を中心にするドラマが多いので、遼が舞台なんて面白いなと思ってずっと見ているのですが、いやもう…、遼の皇帝がクズすぎて…。
ドラマだから多分虚構がかなり混ざっているとわかっていてもむかつくレベルの駄目さ加減です。
中国の皇帝には死後贈られる諡(おくりな)というものがあります。
生前どんな人物であったか、というのを表すものなので、つけられた諡である程度その皇帝の評価がわかるようになっています。
遼は北方民族なので、厳密にいうと中国というわけではないのですが、漢民族の文化をかなり取り入れているので、この中国式の諡を使っています。
今ダメダメ無双をかましている皇帝の諡は「景宗」。この景という文字は…、ひとことでいうと「可もなく不可もなく」って感じ。
特に悪いことはしていないけど、功績もない感じの皇帝につけられます。
時代が全然違いますが、春秋戦国時代の斉の国にもこの諡をもらった人がいまして…。
まあ皇帝ではなく、斉の君主なんですけどね、諸侯の一人なので「景公」といいます。
悪い人物ではないんだけど、ボンボンの道楽息子でした。あとイケメンだったらしいです。
むしろ部下である宰相の晏子の方が有名でしょうね。
でも、景公の道楽が後にすごい遺跡を残します。
その名も殉馬坑!
この人すごく馬が好きだったので、亡くなった時に数百頭の馬を一緒に殉死させてお墓に埋めたのです。
山東省の有名な観光地になっております。
閑話休題。
景宗という平凡な皇帝を支えつつ奮闘するショウ皇后は、それでも夫婦仲はよかったらしく大勢の子供に恵まれます。
その長男が遼の最盛期をつくるわけですね。
「聖宗」というのは、もう最高クラスの諡なので、手放しで名君であったとわかるわけです。
今20話くらいだから、ようやく折り返し地点。
歴史上の物語なので、だいたいのオチは知っていますが、今後のストーリーに注目したいと思います。
それにしても皇帝…。見ててむかつく~!!!(#^ω^)