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フリーランス水泳コーチ Hiroの競泳練習日記

元大手スイミングスクールグループ所属   (財)日本水泳連盟公認上級コーチ    
現在はフリーランス水泳コーチとして活動中のHiroの練習日記です。

暑い毎日が続きますね。

水泳部の選手達は、毎日屋外プールで頑張っていますか?

スイミングの選手たちも、夏の強化合宿として、屋外の長水路プールで

練習する機会があるでしょうね。

 

 

条件の整った屋内プールと違って、炎天下で暑かったり、

強い風が前から吹いてきたりと、なにかと悪条件の重なる

屋外プールでの練習は、選手達を、一周りも二周りもタフにしてくれます。

 

 

また、解放感のある屋外プールでの練習は、選手たちのテンションや

モチベーションを一気に高めて、この夏で急激に強くなることだって

ありますよね。

そういう僕も、実は屋外プールでの練習は、大好きです。

 

 

ただし、屋外プールでの練習では、常に熱中症の危険性を考えなければ

いけません。熱中症の予防には水分補給が重要なポイントとなります。

今日は、熱中症予防に向けた、正しい水分補給の方法について、お話しします。

 

 

 

 

1.熱中症とは

温度や湿度が高い場所などで、身体の中の水分やナトリウム(塩分)の

バランスが崩れたり、体温を調節することができなくなったりして

おきる症状の総称です。

熱中症の症状は、主に下記の4つにわけられます。

 

 

1.熱射病

高温多湿・炎天下の中での、長時間の運動により大量の汗をかき、

体内の塩分や水分が著しく不足して、体温の調節が効かなくなります。

 

 

2.熱けいれん

大量に汗をかき、血液中の塩分濃度が低下してしまい、手足の筋肉がけいれん

してしまいます。塩分を取らずに、水だけを摂取している場合も熱けいれん

を引き起こしてしまいます。

 

 

3.熱疲労

暑さによって、体が疲れてしまうことが原因で起こります。

屋外で運動していなくても、気温が高い室内でも起こります。

 

 

4.熱失神

長時間炎天下で運動し体温が上がると、表皮側にある末梢血管が広がり

全身への血液量が減少し、貧血状態におちいります。

熱失神は体を動かしているときによく起こります。



いずれも、最悪の場合、死に至ることもあります。

ただし、正しい予防法を知っていれば防ぐことができます。

また、もし熱中症になってしまっても、応急処置を知っていれば

対処することが可能ですので、正しい情報を知っておくことが

大切です。

 

 

 

 

2.熱中症予防に適した飲料

炎天下での運動によって、汗とともに体内のナトリウム(塩分)が

放出されることによって、熱射病や熱けいれんを引き起こすのでしたね。

 

 

つまり、熱中症予防のためには、汗によって失われたナトリウムを

すみやかに補給する必要があります。

その点では、ナトリウムを多く含んだスポーツドリンクが、

熱中症予防に一番適した飲料といえます。

 


ミネラルウォーターは、たしかに水分補給にはなるのですが、

ナトリウムを含まないため、汗として流れでたナトリウムを補うことが

できません。そのため血液中のナトリウム濃度が低くなってしまいます。

なので、低ナトリウム血症を引き起こし、熱けいれんのリスクが高まります。

 

 

また、お茶は、水と同様にナトリウムを補えないとともに、

ほとんどが利尿作用があるため、水分補給をしてもすぐ尿として

排出され、かえって脱水症状のリスクが高まってしまいます。

 

 

 

2.ポカリとアクエリアスどっちがいい?

         

スポーツドリンクといえば、ポカリスエットとアクエリアスが

2大ブランドですね。あなたは、どっち派ですか?

選手の多くはアクエリアスを好むようですね。

 

 

しかし、熱中症予防という視点で見ると、アクエリアスに比べて、

ポカリスエットのほうが、その効果は明らかです。

 

 

熱中症予防のためには、ナトリウム補給が重要なポイントでした。

その、ナトリウム含有量は、製品100ml中で見ると、

アクエリアスが34mgに比べて、ポカリスエット49mgとはるかに

多く含まれています。

 

 

厚生労働省は、熱中症対策の一つとして、ナトリウムを100mℓあたり

40~80mg含んでいる飲料を推奨しており、ポカリスエットはその基準に

当てはまっています。

 

 

また、ポカリスエットにはナトリウムとともに食塩も含まれており、
熱中症になった際に飲ませる生理食塩水に、最も近い飲料となっています。
つまり、熱中症対策には、アクエリアスよりもポカリスエットが

最も適していると言えます。

 

 

アクエリアスが好きな選手たちは、「ポカリは酸っぱいから」とよく言います。

きっと、ナトリウム含有量が多いことに加えて、食塩も含まれていることが

原因なのでしょうね。

 

 

 

4.適切な水分補給量について


適切な水分補給量は、天候・運動強度、選手の体質、
そして選手の体重によって異なります。
子供の身体の水分量は、体重の約70%と言われているように、
体重によって、もともとの水分量が異なり、
それによって発汗量も異なるからです。

 


水分補給の仕方としては、喉の乾きを感じるときには既に脱水症状が
進んでいますから、その前に少しずつ飲むことです。
また、あらかじめ運動前に紙コップ一杯程度程飲ませておくことで、

脱水症状や熱中症の予防になります。
 

 

5.ガブ飲みは危険

水分補給の際の注意点としては、絶対にがぶ飲みさせては

いけません。「喉が渇いた」といって、ガブガブ飲ませることは

厳禁です。過度の水分摂取は、危険なリスクが生じます。
 

 

まず、一度に大量の水分を補給すると、血液には吸収されずに、
汗や尿としてすぐに排泄されてしまいます。

そのため、飲んでも飲んでも 喉の渇きは癒やされず、

かえって、脱水症状が進行します。

 

 

また、ナトリウムを含むスポーツドリンクであっても、

炎天下での運動時の過度の摂取は、低ナトリウム血症を

引き起こすおそれがあります。
主な症状は、倦怠感から頭痛、嘔吐で、重篤になると意識障害、
痙攣を起こします。

 

 

そして、意外とスポーツドリンクは多くの糖分が含まれています。

ガブ飲みによって、この糖分を一気に摂取するとケトアシドーシス

を引き起こす恐れがあります。

 

 

「ペットボトル症候群」とも呼ばれる、急性糖尿病です。
これも、主な症状は、倦怠感から頭痛、嘔吐で、
重篤になると意識障害、痙攣を起こします。
  

 

喉が渇いたと言ってガブガブ飲むのではなく、

1回につき紙コップ一杯程度を、こまめに飲むことが

このようなリスクを避けるためには、最も大切なことです。

 

 

5.適切な水分補給量を知るために

練習後に脱水症状があるかどうかは、体重の減少率を目安にします。

練習後の体重減少が1~2%に留まっている場合は、脱水症がないか軽度です。

見た目にはわからない脱水症で、のどが渇いたり尿量が少なくなったりします。

 

 

体重減少が3%をこえると、中度以上の脱水症で、けんたい感、頭痛、嘔吐、

めまいなどが起こり、喀痰を出すのが困難になったり、血圧や臓器の血流低下

といった症状が出てきたりします。

 

 

練習前後に体重を測定し、体重の減少が練習前の2%以内であれば、
水分補給はうまくいっていると考えてください。
逆に、2%以上減少しているとすれば、2%超えた分の水分補給を
すぐにするとともに、次回からの補給量を増やさなければいけません。
(100g = 100ml で換算)  

 


「練習頑張ったから沢山体重減った」という判断は、絶対にしないように。
汗で減った水分が補給されていないだけですから。

 

 

6.熱中症が疑われる時の対処

ある程度準備を行い、水分補給など予防をすることで、

熱中症は十分防げます。

それでも、万が一熱中症が疑われるになった場合には、

すみやかに下記の対処をしてください。

症状によって異なります。

 

 

熱けいれん

ナトリウム不足が原因ですので、経口補水液を補給すれば

通常は回復します。

 

 

熱失神・熱疲労

涼しい場所に運んで寝かせ、

水分を補給すれば通常は回復します。

 

 

熱射病

死の危険のある緊急事態です。

病院へ一刻も早く運ぶ必要があります。

また、いかに早く体温を下げるかが予後を左右します。

熱射病が疑われる場合には、首すじ、脇の下、

大腿部の付け根などの大きい血管を氷やアイスパック

冷やすことで、速やかに体温を下げることが大切です。

 

 

7.熱中症予防に向けた準備

万が一の場合に備えて、経口補水液は、必ず常備しておきましょう。

経口補水液とは、通常の飲料水よりもナトリウムを多く含んだ液体で、

100mlあたりのナトリウム含有量は、ポカリスエット49mgに比べて、

経口補水液115mgと、かなり多くのナトリウムを含んでいるため、

脱水症状や、低ナトリウム血症による熱けいれんの症状緩和に、

最も効果があります。

 

 

また、熱射病の応急処置はま、ず冷やして体温をさげることです。

その為、練習時は必ずクーラーボックスに氷を準備しておくとともに、

もしも氷が全てとけた時のために、ヒヤロンなどの

携帯アイスパックを常備しておくことが必要です。

 

 

 

 

正しい知識と水分補給、そして常備品などの準備を

おこなっていれば、熱中症は決して怖くありません。

夏場の屋外練習で、一周り強くなって今後の大会で

成果につながることを、期待しています。

 

 

 

<本文中で紹介した商品です>

大塚製薬  経口補水液

 

ロッテ ヒヤロン

 

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