■“苦手克服”ばかりの組織は、なぜ主体性を失うのか

経営でも、
教育でも、

「できない所を改善させる」

ことが、
“成長”だと思われがちです。

 

もちろん、
改善は必要です。

 

社会に出れば、

✔ 報連相
✔ 時間管理
✔ 最低限の対人能力
✔ 責任感

は必要になる。

 

でも問題は、

“改善”が目的になってしまうこと。

 

ここを間違えると、
人も組織も消耗します。

 

■人は“減点回避モード”になる

例えば現場で、

「もっと考えて」
「なんでできないの?」
「またミス?」
「ちゃんとして」

これが日常化すると、
人はどうなるか。

 

最初は頑張ります。

 

でも、
頑張っても、
見られるのは“足りない所”。

 

すると、
脳はこう学習する。

「失敗しない方が得」
「目立たない方が安全」
「発言しない方がラク」

 

だから、

✔ 挑戦しない
✔ 無難になる
✔ 指示待ちになる
✔ 自分で考えなくなる

が起きる。

 

これ、
能力の問題ではありません。

 

環境設計の問題です。

 

■“主体性がない”のではなく、防御している

経営者や教育者が、
よく勘違いすることがあります。

 

それは、

「最近の子は主体性がない」
「部下が自分で考えない」

という見方。

 

でも実際は、

“考えない”のではなく、
“間違えないようにしている”
場合がかなり多い。

 

なぜなら、

失敗すると責められる。
発言すると否定される。
挑戦すると評価が下がる。

そんな空気の中で、
主体性は育たないからです。

 

人は安心した時に、
初めて動ける。

 

逆に、
常に減点される環境では、
自己防衛が優先される。

 

■“苦手”ばかり見ていると、強みは死ぬ

ここで、
かなり重要な話があります。

 

人にはそれぞれ、
“自然に力が出る場所”
があります。

 

例えば、

✔ 人前で話すのは苦手
 でも1対1では深く関われる人

 

✔ 要領は悪い
 でも丁寧さと継続力が高い人

 

✔ 指示を出すのは苦手
 でも観察力が高い人

 

✔ 派手さはない
 でも空気を安定させられる人

 

これ、
全部組織に必要な力です。

 

でも、
多くの現場は、

「平均的に全部できる人」
を作ろうとする。

 

だから、
強みが埋もれる。

 

本来、
その人が持っていた価値まで、
“欠点”として処理され始める。

 

これはかなり危険です。

 

■“弱み改善”だけでは、組織は強くならない

ここを分けて考えないといけません。

 

“弱み改善”は、
マイナスをゼロに近づける作業です。

 

でも、

組織を伸ばすのは、
ゼロを増やすことではない。

 

“強みが機能する状態”
を増やすことです。

 

例えば、

話すのが得意な人を
説明役にする。

 

観察力が高い人を
改善役にする。

 

コツコツ積み上げられる人を
管理役にする。

 

すると、
本人もラクなのに、
成果が出始める。

 

ここで重要なのは、

「本人が頑張れるか」
ではなく、

“構造として機能しているか”

です。

 

■経営者・教育者の役割は、“矯正”ではない

経営者や教育者が
本当に見るべきなのは、

「どう直すか」
だけではありません。

 

“どこならこの人は機能するのか”

です。

 

 

苦手を責め続けると、
人は縮こまる。

 

でも、

強みが役に立つ経験をすると、
人は変わる。

 

なぜなら、

“役に立てた感覚”
が、
主体性の起点になるからです。

 

人は、

「認められたから動く」
のではない。

 

「自分の力が役に立った」
と感じた時に、
自分から動き始める。

 

■最後に

あなたの現場では今、

“できない所を矯正すること”
が、
目的になっていませんか?

 

それとも、

“その人が自然に力を発揮できる場所”
を作れていますか?

 

組織も教育も、

人を平均化した時ではなく、

“強みが機能した時”
に、
一気に伸び始めます。

 

 

必要なときに見返せるよう、保存しておくことをおすすめします。


 

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藤本良子|専門職の判断構造を再設計する専門家
頑張っているのに成果が出ない専門職の
「判断の前提」を整理する専門家
能力も努力もあるのに、なぜか仕事が回らない…
・同じ問題を繰り返す原因は“やり方”ではない
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