天才作家の妻 40年目の真実 ~THE WIFE~ | Coach MasHのボヤキblog ~働く人 働きたい人を応援します~

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2月は映画の旬。

今月末にはアカデミー賞授賞式がありますし、

たくさんの映画を今のうちにたくさん見ておかないと。

 

今回観た映画は、アカデミー主演女優賞最有力と言われている映画。

天才作家の妻 40年目の真実 ~The Wife~ 

 

原題はThe Wife お・く・さ・ま です。笑

ポスター見るだけで、奥様は強いっていう雰囲気がムンムンです。笑

 

 

毎年候補となってきた作家ジョー キャッスルマンに待ちに待った吉報が。

ついに作家としての最高の名誉、ノーベル賞を手にしたのです。

発表前日、緊張して眠れなかったり、取れなかったらぐれると拗ねてみたり、

取れたら取れたで妻ジョーイとともに、ベッドの上で飛び跳ねて喜んじゃう。

 

何だか子供みたいな作家さんですが、本当に奥様がしっかりしていらっしゃるわけです。

奥様ジョーイを演じるのは、名優として名高いグレン クロース。

すごい女優さんとは知ってますが、本当にすごいです。

 

何をするにも、ご主人の2歩も3歩も先を見ているから、ご主人は転ばずにすむ。

何を言ってもそつがなく、嫌みもなく、それでいて、三歩下がって影をも踏まず。

完璧な奥様に比べて、ノーベル賞作家はなんか品がないのよねえ。笑

 

ノーベル賞授賞式のためにストックホルムに向かう飛行機の中で、

夫婦に話しかけてきた記者ナサニエルがこの物語のキーマンとなります。

授賞式の当日、妻のジョーイに夫婦の疑惑を突きつけてくるのです。

 

この辺りから、出会った頃のジョーとジョーイの回想シーンが描かれます。

回想の中に真実、つまり、妻ジョーイの本音が詰まっているんですよね。

映画を観た後で知った情報ですが、

若き日のジョーイを演じている女優さんは、なんとグレン クローズの娘だそうです。

 

真実が明かされるほどに、勝手に私まで悔しくなる。

だって、本当に才能のない夫のために作品を書き続けてきた影武者妻であれば、

そんな奥さんの胸の内を想像するだけで悲しくて悔しくて辛いもの。

 

表に出てないだけで、実はゴーストライターっているのかもしれない。

数年前、ゴーストライターとして罪を認めた作曲家がいましたが、

世間から認められるほど、ゴーストライターである自分が許せないと思ったはずです。

そのゴーストライターが自分の妻だとしたら・・・夫婦であり続けられる方がおかしい。

 

天才の妻の立場から考えたら、とんでもない悲劇。

自分の仕事を誇ることは一切できない。常に影。常に飾り物。

 

天才の妻を持ち、栄誉を得られた夫の立場から考えたら、やっぱり、こちらも悲劇。

絶対に妻には頭が上がらない。妻に逆らえば、明日の命はない。

だからこそ、実際のところ憎しみだってでてくるんじゃないの?

 

ほどほどに頭の良い奥さんは宝物なんだろうけど、

頭の良すぎる天才の嫁には天才肌の夫でないと釣り合わないよね、きっと。

凡人の夫と天才の妻・・絶対に無理ですわ~、怖すぎる。笑

 

とにかく、グレン クローズの演技が観たくてこの映画を観たかったんだけども、

演技のすごさもあってか逆に物語にめちゃめちゃのめり込みましたよ。

 

グレン クローズ、何がすごいって、台詞でなく、表情で見せる、空気で見せる。

ポスターどおりの「強い嫁」。

そして、悲しい嫁を見せてくれました。

 

オスカー、取ってほしい、心から。