19世紀中旬に活躍したP T バーナムという興行師をモデルとした実話だそうです。
幼い頃に貧しい家で育ち、父も自分も虐げられ、見下され、バカにされ、
いつか必ず大金持ちになってやるという想いだけで生きてきた男なのです。
バーナムの富裕層への復讐は、結婚から。
自分たちを見下してきた大金持ちの家の一人娘と、大反対の末に結婚。
必ず、幸せにすると連れだした娘は幼馴染のチャリティ(ミシェル・ウィリアムス)。
チャリティと結婚してからは、真面目に仕事しながらも、見果てぬ夢を追う日々。
大きな借金をして、古いビルを買い取り、興行師としてのスタート。
でも、元々あった置物や動物のはく製だけで人が来るわけがありません。
バーナムが仕掛けたのは、珍しいものを見世物にしたようなサーカス小屋。
様々なコンプレックスをもって隠れて生きていた人をショーの見せ物にしたのです。
ショーは成功し、バーナムは世間からも注目され、ショーの規模を大きくしていきます。
初めはバーナムを批判していたお坊ちゃま育ちのフィリップも仲間となり、
見世物小屋だけでなく、更に世界に注目されるショーを目指していきます。
ショーは成功し続け、富と栄誉と幸せを手にしたバーナムでしたが、
彼が見失っていたものが、成功の歯車を狂わせていきます。
バーナムの人生の綻びが現れる頃に流れるのが、
This is Me です。
あちこちでこの曲だけが独り歩きしているため、聴いたことはあったのですが、
この映画のストーリーの中で聴くと、全く感動が違います。
なんと、迫力のある、説得力のある歌なんでしょう。
主人公のPT バーナムは、実在の人物よりは相当良い人に描かれているみたい。
でも、それでよいと思います。
ヒューが主人公なんだから。笑
屈辱、努力、成功、挑戦、失敗、再起を経て、いい人になっていく主人公を描く物語。
その激しい人生を数々の名曲たちが彩り、深く心に染み入って来ます。
本当に余韻も強烈で、エンドロールの最後の最後まで泣いてました。笑
何度も言いますが、絶対にもう一度観ますよ、私は。
改めて、ヒュー ジャックマンというミュージカルスターには脱帽です。
彼が歌うと、彼が躍ると、舞台全体が明るくなり、びしっと締まる。
それは、いわゆる当たり前なんですけどね、
ザック エフロンがめっちゃうまいんだ~!!泣かすんだ~!
俄然、好きになってしまいました。笑
ミシェルもお歌がうまいんだなあ。嬉しかったなあ。笑
ミシェルは、どうしてもヒースの思い出と共に見てしまうんだけど、
ヒースが亡くなって今年で10年。
ヒースそっくりのマチルダちゃんももう12歳。
改めて幸せになってもらいたいと思うわけです。
この映画、たくさんのメッセージを発しています。
人種差別、コンプレックス、迫害、妬み、虐め、屈辱、自由、個性。
どんな人にも素晴らしさがあり、その人の色で輝けばいい。
そのメッセージが、This is Me に込められているんだと思います。
他の曲も素晴らしいものばかり。
最高のエンターテイメント映画です
ああ、また観たくなってきた!!