ちょいと実験をしたくなって、中古の350V級のDC安定化電源を入手しました。
まあ、30年選手のCV/CCの電源で、すでに会社が無くなって久しいメト〇ニクス製。
私が入手した電源はどうやら、過去何度も転売を重ねた経緯があるらしく、ちょっと
調べただけで、次のことがわかりました。
- どうやら1年ぐらい前にヤフオクで数千円で落札された経歴がある出品物。
- 当時の落札者と今回の出品者は異なる
- 1年たたずに何度か転売された形跡がある
- 転売の経緯の中のオークション記録がすでに削除されていたりする記録がある
- 半年前ぐらいに売り主都合でキャンセルされて記録が見つかったりしている
- 変なサイトにヤフオクで使われている写真そのままで割引価格(2重価格)で掲載されている
- 最終的に私が入札した金額は、最初のオークションの落札額の約3倍の値段(笑)。
つまりは、転売中に落札者から何か指摘されて取引中止になったり、ヤフオク以外でも値引き販売を試みたが売れなかったものに、当初の3倍の値段をつけた「モノ好き」がいたことと、その「モノ好き」が私だったということで。。。
最初の出品者は、特に通電確認結果を記載していないが、転売の過程で説明文には「60Vで負荷かけられました」みたいな文言と、最大で360Vまで確認しましたという文言とテスターでの電圧表示の写真などが追加されるなど、どうにかして売っぱらいたかったのだろうと、いろいろと想像がはかどります。
こういう場合、たいていまともには使えないブツです。そんなブツが巡り巡って、いま、私の手元にやってきました。
まあ、私(今の所有者)としては金を払って、出品者に「非常に良い 出品者」という評価をつけたし、今更出品者に何か文句を言うつもりもないけれど、出品者は「使えないモノを高い値段で売り飛ばせてよかった」と思っていることでしょう。
そういったヤフオクのどろどろした部分はさておき、義理を果たした落札者(所有者)が整備作業中に、何を思ってどんな感想を持とうが、それは落札者の勝手であって、特に過去の出品者や落札者たちに「こんなガラクタになんでこんな高い値段付けているんだ、とか取引の後になって何か文句をつけているっていうハナシではないです。
で、何故そんな香ばしい物件に、私が手を出しのたかといえば、その装置の中につかわれているトランスが欲しかったからです。
しかも、2次側に300V以上で1Aとか2A流せる容量を持ったトランスで、産業用レベルの設計で、となると、1万円とか2万円とかでは買えません。
まあ、1年前に私がこのオークションを見つけていたら、もっと安く手に入れられたのかもしれませんし、変な競りあいが始まって、もっと高い値段になってしまったのかもしれません。
で、落札したブツが到着しました。
とりあえず通電確認します。
なんか、コンデンサ周辺から小さな音がしているものの、電圧調整ボリュームを回して出力を少しづつ上げていくといくと音が静かになって、さらに出力を上げていくと、確かに360Vまで出力される。でも350Vの電源で360V出るのがおかしい(笑)。電圧のフィードバックかかっていないか、電圧の制限回路が死んでいるところまでは可能性として考えないといけないが、とりあえず、電圧を上げていくと、酸っぱい匂いが漂ってくる。 30年選手の電源だから電解コンデンサが死んでいても仕方ない。
筐体を開けてみる。おお、でっかい電解コンデンサが4本。左上の1本が、なんか盛大に吹いた痕跡があります。いわゆる電解コンデンサのパンクですが、からっからに乾燥した状態の汚れ。 昨日や今日のパンクではないです。見た感じでは、シャシー側に電解液が流れた後もなければ周辺を腐蝕したような被害は見られません。

検証のため、他のコンデンサが吹いていないか確認しましたが、コンデンサの位置の天板の裏面だけ腐食跡がある以外には腐蝕らしい痕跡は見当たらないところを見ると、本当コンデンサ1本だけ電解液を吹いたようです。

とりあえずコンデンサの型番を控えました。ニチケミのCEW、100Vの6800μF。
CEW。 シャーシマウントタイプのブロックケミコン。
手持ちの部品やアンプのケミコンでニチケミのCEWのマーキングがあるものを探してみたら、20年以上前の真空管アンプ用の電源回路に使っていたやつのいくつかがニチケミのCEWだったので、多分、当時の標準品(そこまで低ESRではない)だろう、という判断。
本当はTDS(Technical Data Sheet)でスペックを調べてから代替品を探そうかと思ったけど、シャーシマウントのケミコンって、極端に整理されてしまっているし、4本のコンデンサのうちで電解液を吹いた1本だけを交換するのも、バランスが崩れそうで嫌な感じがするので一括交換前提です。
というのも、この電源は、400V近い電圧のリップル取りに100V の6800μFのケミコンを4つ直列にして、各段均等に電圧の1/4を分配しているのいで、直列接続のコンデンサの1本だけ新品や別の会社の銘柄のコンデンサに交換すると、コンデンサ内の抵抗値(ESR)が違うので、ESRの高いコンデンサに負荷が集中します。結果、交換したコンデンサのESRが他の3本よりも高ければ交換したコンデンサが短期で死亡するし、逆換したコンデンサのESRが他の3本よりも低ければそれ以外の3本の古いコンデンサに負担がかかります。
ざっくり言えば、本来は、4つのコンデンサそれぞれの+と-の電極間には出力電圧の1/4がほぼ均等にかかっているのですが、左上のコンデンサ(一番電位が高い部分にあるコンデンサ)が吹っ飛んでいるものの、中途半端に生きているというか、劣化か電解液が抜けた影響でESRが高くなっている状態。出力電圧ボリュームを上げていくと、左上のコンデンサだけ熱くなり、かつ60Vまで上がらない。で、他の3本の端子間には100V近く電圧がかかっている状況。 最大電圧出力だと、すべてのコンデンサの端子間電圧は最大で75Vになるようになっているはずなのですが、ちょうどパンクしたコンデンサのところの端子間電圧で総電圧のリミッタをかけているのではないかと思われます。まあ、この結果が、350Vの電源なのに360Vまで出ている理由だと思います。
コンデンサのパンク(液漏れ)以外の損傷では、基板上の1/4W抵抗が1本、焼け焦げているのを発見した程度。抵抗のカラーコードは、橙??金で、?印部分の色帯が焦げて燃えカスのカラーコード。
E24系列だと3から始まる抵抗値は5種類もあるけど、基板に乗っているカーボン抵抗は、E12系列から選んでいるっぽいので、絞りやすいといえます。E12系列で先頭の数字が「3」だとすると、2個か3個しかないはず。たぶん回路構成からすると、トランジスタの電流制限に使っているようで、3mA~5mAも流せば十分だろうと想定すると、4KΩ程度。40KΩだとトランジスタがスイッチングしてくれないし、400Ωだと、電流流れすぎ。 E12系列で3KΩ台の抵抗器で4に近い数字というと、3.9KΩだろうと思うけど、、、、多分お大外しはしていないと思う。
3.3KΩはプルアップ抵抗などでよく使う値なので、袋単位で買っているけれど、3.9KΩって、手持ちでは持っていないなぁ。仕方ないのでコンデンサ買うときについでに1袋発注しておくかな。
続く。