車の復活に向けた電子工作(1) | そうそう変わるもんじゃねえな (前略、ドイツにて。あらため)

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ゆるーく日常をつづります。と言いながら、6年ぐらいほったらかしにしていたブログ。2018年に入ってから思うところあって復活したけれど、とりあえず三日坊主の危機は脱出。でも、あまり更新しないなぁ。

昨年のブラックフライデーに買ったものは、こちらのECU.です。

 

BLACK FRIDAYで買い物(海外通販)。 | そうそう変わるもんじゃねえな (前略、ドイツにて。あらため) (ameblo.jp)

 

Haltech Elite 1500です。 いわゆるフルコンと呼ばれるエンジンの燃料や点火を制御するための装置です。

これが一番コストがかかっています。定価で1600USDぐらい。 私の数か月分のお小遣いが一瞬で吹っ飛びました(笑)。でも、こいつには夢がありますね(笑) ワイドバンドO2センサでmapをつくってみたいです。もちろんシャシダイナモやエンジンベンチでセッティングが良いのは判りますが、昔のキャブ車の実走セッティングよりは簡単にできそうです。とりあえず街乗り/高速だけで実走セッティングができるのかどうか試してみたいところです。

 

 

そしてECUと一緒に買ったものは、プレミアムハーネスとワイドバンドO2センサーです。

 

プレミアムハーネス。

O2センサ

 

プレミアムハーネスを購入した理由は、ランチアの復活時に最終的にはエンジンルーム内の配線もきれいに取り廻そうと思って、リレー/ヒューズボックス付きのプレミアムハーネス(汎用)を選んだのですが、取り寄せて届いたハーネスを見て、ちょいとがっかりでした。

 

。。。。なんてことだ。 電線が普通のUL1007じゃん。

 

 うーん、約400USD。日本円で6万円弱の電線の束。

だけど線材の規格がUL 1007でした。残念です。

 

もちろんUL規格のワイヤーなので電線としての品質は一定のレベルにあります。

悪くない(=ふつう)のですが、自動車用のエンジンルーム内配線材として考えると、耐熱性が少し足らんのです。

 

絶対にダメなレベルではないけれど、エンジンルーム内で何年かするとパキパキに硬くなることが想像できます。

昭和の時代の車のワイヤハーネスみたいなやつです。UL1007だと、絶縁体の耐熱性は80℃の普通のビニール線なのです。6万円の価値は、、、無いです。

 

個人レベルで同じものを作るのならば、1/3の材料費で済んでしまいます。

線材とコネクターで1.5万円弱。、ヒューズボックスとリレーで5000円。合計で2万円でおつりが出るでしょう。これを120℃耐熱の線材で作るとしても、原価は5000円も増加しません。製作数が多いならば資材をリール単位で買えますので、原価はさらに安くなります。

世の中、原価でモノは作れないですから、人件費も考えないといけませんが、ワンオフで50本以上の配線のカシメ作業と、シールド線やセンサグランド線の端末処理をして、ピン間ショートチェック/絶縁チェックと、ハーネスのグルーピングなどを手作業で丁寧にしたら4時間ぐらいあっという間に過ぎてしまいます。材料費込みで1セット作成で6万円ならば、既製品があれば買うという判断は間違っていないけれど、線材の材質が残念で、そういうところにこだわりたい場合には、結局作り直す羽目になるのでご注意を。

 

こうなると、ハーネスは1から作り直すかな、という気になっています。

耐熱の自動車用の単芯シールドと、クランクセンサ用の多芯シールド線をを探さないといけないけれど、MIL specのテフロンシールド線とかはBeldenとかで普通にラインナップされているので、そのあたりを購入していくかどうかです。ヒューズボックスはプレミアムハーネスのヒューズボックスを流用するかどうかです。  

 

まあ、2年、3年で消耗品としてハーネス交換するような使い方ならばHaltechプレミアムハーネスでもいいのかもしれないですが、一度ECUハーネスをバルクヘッド貫通で引き回すと、なかなか交換することはないです。将来にわたって交換しない前提のところは可能な限り信頼性を優先したいです。

 

 

ちなみに自動車用耐熱電線は、個人的には住友電装のAESSXを愛用しています。

傍から見れば何のマーキングも無い無印電線ですが、120℃耐熱です。 

先日、2sq、1.25sqの電線を各5メートルほど買い増しました。いわゆるインジェクタのコモン線や、イグナイタのコモン線に使うサイズです。

 

 同じく0.5sqの住友電工のAESSX。 車のECU関連配線のエンジンルーム内の配線として愛用しています。0.5sqは太さもよく使うサイズ。5A以内の電流を流す場合は、これで統一しています。手持ちの電線ですが、一応13色そろえていますが、定期的に10から20メートルづつ買い増しています。

 0.3sqの線などは、昔は使っていましたが今は使っていません。圧着部のカシメがちょっと強すぎたり、少し配線の撚れを戻そうと捌いたときに芯線が切れやすいので、使わなくなりました。

 

ちなみに、80℃耐熱の電線と、120℃耐熱の電線は絶縁被覆の硬さが違います。120℃耐熱電線は常温での取り回しが若干硬いです。これが何十本も束ねた配線(ハーネス)を作ると、曲げられないのです。これは80℃耐熱の電線でも束になれば一緒ですが、ハーネス全体をねじっておくと、ハーネステープを巻いて固めてしまっても、ある程度曲げがつけられます。重要なのは、エンジンルーム内で熱にさらされても、パキパキに割れないことです。最初の引き回しの際に若干取り回しが硬くても、被覆が割れなければ整備作業中にハーネスの補修作業も発生しません。自動車のエンジンルーム内の電装配線で耐熱電線にこだわる理由はそこだけです。

 

 

続いてインジェクター用のカプラーと端子。Junior Power Timer シリーズの2P。

私の場合は、標準在庫品になっています。実際にはインジェクタ以外にノックセンサ、クランクセンサなど、いろいろ使われています。

AMP/TEのJunior Power Timerシリーズはロングセラーですので、古めの車のインジェクション周りの配線いじりしている限り必ず使います。

 

ちなみにJinior Power Timerの7極タイプもあります。

これはWaber Marelli イグニッションモジュール用のコネクタの補修用で持っています。

下の写真の左の青いものは、圧着端子の後ろに取り付ける防水プラグです。

 

 

Haltec側のコネクターはTEのSuperseal 1.0mm系の4列タイプの26極と34極のものを使っています。

Haltechからコネクターを取り寄せると税抜きと送料抜きで85USDですが、電材屋さんにお願いして入手すれば6500円ぐらいで手に入ります。ただ、このsupersealシリーズは、誤挿入できないように、溝の形状や位置違いのコネクターが何種類かあります。似たような形状が多いので、注文時に部品番号を間違えないことが重要です。間違えるリスクを避けるなら、Haltechから買うしかないでしょう。

 

私はこういう自動車用端子の購入に使う電材屋さんというと、RSコンポーネンツやDigikeyなどになります。Digikeyは、以前、ヤフオクで落札した安定化電源の交換用のコンデンサを発注する際に使いましたが、時折使っています。感覚としてはコネクターのハウジング(プラスチック部分)はRSが安くて、圧着のピンは80本ぐらいまではRSもDigikeyも似たり寄ったりですが、ピン数が100本を超えると、Digikeyのほうが圧倒的に安いです。Digikeyは海外からの発送(北米だったように記憶しています)になりますが、最速4日、大体1週間ぐらいで届きますし、今のところ税抜き価格が日本円で6000円以上で送料無料です。輸入扱いになるので消費然というよりも消費税相当の関税が発生しますが、個人用だと1万円前後(100USD前後)の個人輸入の場合、関税の免除になるので、digikeyのほうがお得な場合もあります。RSは日本にRSコンポーネンツジャパンがあり、そこからの発送なので、消費税は必ずかかりますが、メリットは国内在庫が比較定多いことと。最速で翌日到着です。海外在庫でも4日ぐらいで配達という感じです。

 

便利な世の中です。