沖縄ではつい去年にも不発弾が発見されている。平和の礎という慰霊碑に20万人余の名前が刻まれている。6月23日「 沖縄慰霊の日」では学校も休みで正午には野球の練習をしていても試合を止めてでも１分間黙祷をする。
震災から12年。幼稚園生だった子が高校生になりあの時を振り返るテレビが流れている。SNSで発信している。影響力のあるタレントが元気づけている。その時を捉えた写真がある。「震災の悲惨さ」を忘れないように。
今は、戦後なのか、戦前なのか。
今は、震災前なのか、震災後なのか。
いつかは「あの時」を知らない世代がやってくる。
戦争ですら忘れ去られつつある気がしている。「はだしのゲン」という漫画が教材掲載取りやめ別の内容に変更する方針なんてものは、その作者が、戦争という地獄の体験を、記憶がまだ新しいうちに描き記した、作者が見えたヴィジョンを鮮明に捉えた貴重な漫画を今後は教材掲載をせず別のものにするという…。戦後78年で戦争というイメージが変わりつつある。
震災後78年は、どうなっているのだろう。
例えば、「いちえふ」という漫画、福島第一原子力発電所の収束作業に現場作業員として潜り込み、その実態を自ら体験し描いた硬派でリアリティのあるとても貴重な漫画も読めなくなるのかもしれない。
モノの進化ばかりが顕著で、人の進化はほんとうに