★ラファエラ・カッラ (vf) Raffaella Carrà

本名ラファエラ・マリア・ロベルタ・ペローニ(Raffaella Maria Roberta Pelloni) 1943年6月18日ボローニャ(Bologna)生、2021年7月5日ローマ没、歌手、ダンサー、女優、テレビ司会者、ラジオ、テレビ作家。

             

                CGD-10588

 

活動期間:1969年– 2021年

所属レコード会社:RCA Italiana, CGD, CBS, Hispavox, Fonit Cetra Ricordi, X-Energy,DIY-Do It Yourself

サンレモ音楽祭出場0回

サンレモ音楽祭出品0曲

 

 

 1984年スペインでイスパヴォックスの契約が残っていたのかスペイン・ローカルのアルバム「Raffaella Carrà」が出ます。80年代に入ってからの曲でスペイン語ヴァージョンないし他の言葉のヴァージョン違い、タイトル違いがあるかもしれませんが、新たなアルバムとして1枚発売されています。

 

160-193 (1984年 Hispavox – Hispavox, Span) Raffaella Carrà

130-320 (1985年 Hispavox – Hispavox, Span) Raffaella Carrà

1.Cuando Calienta El Sol (太陽は燃えている)

2.Secreto (Un Dolce Segreto)

3.Y Qué Culpa Tengo Yo

4.África

5.Ni Contigo Ni Sin Ti i

6.Porque El Amor

7.Madre Mía

8.Receta De Amor

9.Solos Con La Luna

160-193  130-320

 

 83年から85年の間RAI-1で彼女の名前が付いた冠番組「Pronto, Raffaella?,」と言う番組が始まります。。視聴者がラファエラと電話でゲームやクイズをする視聴者参加番組で、これが日曜正午過ぎの視聴率空白時間帯で大成功をします。

 

 そうしてアルバム「Raffaella Carrà – Fatalità」を出しています。

 

 70年のデビュー曲”なんていうマエストロ (Ma Che Musica Maestro)”はラファエラ初めて の大仕事、カンツォニッシマの総合司会でオープニング・テーマとして歌った曲でした。

 

 これを始めとして、彼女のビジネス・モデルはTVのヴァラエティ番組のメイン司会者となり、番組のテーマ曲や番組内で歌った曲をアルバムにして発売する。それで知名度を上げ、より大きな番組の司会者となり、テーマ曲をヒットさせ、またアルバムを出していくという方法がとられています。

 

 ラファエラはショウ・ガール(エンターテイナー)として活動し、当時の多くの歌手、例えばクラウディオ・バリオーニ(Claudio Baglioni)のように、自作自演でアルバムを出し、そのアルバムのライヴ・コンサート(一度の多くの観客を集めるスタジアム・コンサート)・ツアーをして、そのライヴ盤を出して売り上げを伸ばすという、曲作りとアルバムによるアルバム歌手でなく、シングル・ヒット歌手でした。

 

 ですから今までも年間ヒット・ランキングには顔を出し手も、年間アルバム・ランキングに名前を連ねたことはありませんでした。CDアルバムが主流の時代になり、昔のようにシングル盤を売る時代ではなく、レコード売上げを競う時代ではなくなってきました。

 

 前年に出たアルバム「Raffaella Carrà – Fatalità」の続編のようなアルバムですが、大成功した視聴者参加番組「Pronto, Raffaella?,」のテーマ曲が多く含まれるアルバム「Raffaella Carrà – Bolero」が84年10月に出ました。

 

 トップの” Dolce Far Niente”と6曲目の”Bolero”は84年の第2シーズンから使われ出した曲で、3曲目の”Amico”は第2シーズンの最後、85年5月31日の回で歌われています。

 

 4曲目”Il Mio Computer”は85年になってから使われており、アルバム・タイトルともなっている”Bolero”は英語で歌われています。

     

CGD-20447 (1984年10月 CGD – CGD Messaggerie Musicali) Raffaella Carrà – Bolero

1.Dolce Far Niente

2.Stupida Gelosia

3.Amico

4.Il Mio Computer

5.Competicion

6.Bolero

7.Io Ti Amo

8.Tele-Telefonarti

9.Lovin' You Losin' You

10.Rosso

              CGD-20447

 

CGD-10588 (1984年10月 CGD – CGD Messaggerie Musicali) Dolce Far Niente/Io Ti Amo [Lato A: dalla trasmissione tv "Pronto Raffaella" (Gianni Boncompagni, 1984)] ※ジャケット画像は顔写真画像をご参照

 

 アルバム「Raffaella Carrà – Bolero」から視聴者参加番組「Pronto Raffaella!」第二シーズンのテーマ曲となった”Dolce Far Niente”と”Io Ti Amo”がシングル・カットされました。

 

 85年5月”Amico”は第2シーズンの最後、31日に歌った”Amico”と”Tele-Telefonarti”もシングル盤として発売されます。

 

CGD-10608 (1985年3月 CGD – CGD Messaggerie Musicali) Amico/Tele-Telefonarti [Lato A: sigla del programma tv "Pronto...Raffaella?" (Gianni Boncompagni, 1984)]

              CGD-10608

 

 見捨てられた日曜日正午過ぎの時間帯を蘇らせたラアエラは、今度は木曜日の20時40分の夜の時間に戻ってきます。同じような視聴者も参加するトーク&ミュージック・ヴァラエティ番組「Buonasera Raffaella」で1シーズン15回の放送のホステス役を務めます。 

 

 有名なゲストを招き視聴者の人生を共に語り合うコーナーも設けられたゴールデン・タイムのヴァラエティですが、15回の内最初の10回はRAI本社があるローマのスタジオから放送され、最後の5回は米国ニューヨークにあるRAIのスタジオから衛星中継をする初の試みをしました。

 

 ゲストもポール・アンカ(Paul Anka)、ジョー・コッカー(Joe Cocker)、ヘンリー・キッシンジャー(Henry Kissinger)、スティーヴィ・ワンダー(Stevie Wonder)などニューヨークのスタジオだからこそ呼べた超大物ゲストが出演しました。

 

 おかげで番組は大成功。しかし、5回も長時間の衛星放送生中継をし、豪華なゲストを呼び、ラファエラ・カッラ他キャスト、スタッフを1ヶ月以上ニューヨークに送り込んだのですから、膨大な製作費がかかっています。またもや大統領から猛烈な批判を浴びせかけられました。

 

 またラファエラに対しても、税金を使って一ヶ月半もニューヨーク旅行をしたという批判も向けられています。

 

 85年に出したアルバム「Raffaella Carrà – Fidati!」にはTVトーク&ミュージック・ヴァラエティ番組「Buonasera Raffaella」のオープニング・テーマの2曲”Fidati”と”.Bellissimo”にエンディング・テーマ曲”Bacio”が収録されています。

 

 また”L'Uomo Ideale”はラファエラが初めての大役を任された70年のカンツォニッシマで共演したアルベルト・ソルディ(Alberto Sordi)と番組内でデュエットした曲です。

 

STLP-147 (1985年Fonit Cetra - Fonit Cetra) Raffaella Carrà – Fidati!

1.Fidati                                                                                  

2.Prendere O Lasciare

3.Grande Festa

4.Quiero Cantar

5.Una Forza Dentro Te

6.Loving In Emotion

7.Bacio

8.L'Uomo Ideale

9.Stasera Io E Te

10.Bellissimo

STLP-147 SP-1835

SP-1835 (1985年Fonit Cetra - Fonit Cetra) Fidati!/Bacio

 

 アルバム「Raffaella Carrà – Fidati!」から番組「Buonasera Raffaella」のオープニング・テーマの2曲”Fidati”と”.Bellissimo”のエンディング・テーマ曲”Bacio”がシングル・カットされました。

 

 少々「Buonasera Raffaella」ではやり過ぎ感が強く、ラファエラに対する批判もあり、みんなから愛される”ショウ・ガール”としては庶民感覚から浮いて人気にも陰りが見てきます。

 

 85年の年末に向けてクリスマス・ソングを出します。ジャケット写真から想像すると軽やかなダンス・ミュージックを想像しますが、意外としっとりしたメッセージ・ソングの仕上がりです。B面は「Pronto, Raffaella?,」第2期の最後に歌われた”Amico”が使われています。

 

CGD-23005 (1985年11月21日 CGD – CGD Messaggerie Musicali) 12"Maxi Buon Natale/Amico

CGD-23005  HVX-1126

HVX-1126 (1985年 Music-A (Hispavox) – CGD Messaggerie Musicali) Raffaella Carrà - Pronto... Raffaella?

1.Ballo, Ballo

2. Innamorata (Cama E Mesa)

3.Cuando Calienta El Sol (太陽は燃えている)

4.Sei Un Bandito

5.Passerà

6.Io La Colpa Non Ce L'Ho

7.Fatalità

8.Che Dolor

9.Un Dolce Segreto

10.África

11.Gnam Gnam

12.Spera, Aspetta E Spera (Lança Perfume)

 

 85年には珍しくイスパヴォックスと契約していた時の曲がCGDの廉価盤シリーズ、ムジカAから勿論イスパヴォックス・レーベルで発売されます。私もこれを持っているのですが、新譜アルバムが出た時はスペインのレーベルだということで買っていなかったので、良い穴埋め盤となりました。

 

 86年の前半は大きな仕事が入っていません。RAI-1で単発のヴァラエティ番組が2本、7月21日「Dietro le quinte di un varietà」と、RAIの記録に残っていないのですが、「Sfogliando le pagine di un varietà」と言う盤組にも出ていたようです。

 

 しかし秋のシーズンから、また大仕事が入ります。RAI-1のヴァラエティ看板番組「Domenica In」のメイン司会者になります。

 

 その名の通り「ドメニカ・イン」は日曜日の午後2時からの放送で76年から始まり2009年までは6時間放送し、今は3時間15分と短縮されましたが現在も放送されている長寿ヴァラエティ番組です。

 

 76年の放送開始から3年78年までは70年カンツォニッシマで総合司会で共演したコラッド(Corrado)が、後を継いだのはサンレモ音楽祭の名物司会者ピッポ・バウド(Pippo Baudo)で85年6月までの6年間司会をしていました。その後ミーノ・ダンノ(Mino Damato)が1年間司会をしております。(夏のヴァカンスシーズンはお休み)

 

 そして86年10月からの第11シーズン、4代目司会者はラファエラ・カッラ、女性は初めての起用でした。彼女を含めて第16シーズンまで毎年司会者が交代しています。

 

 番組の開始に合わせ、Qディスク(ミニ・アルバム)で「Raffaella Carrà ‎– Curiosità」が出ました。“Curiosità”と“Non So Chi Sei”はドメニカ・インのテーマ曲です。

 

QFC-105 (1986年10月 Fonit Cetra - Fonit Cetra) Q-Disc Raffaella Carrà ‎– Curiosità

1.Curiosità

2.Casa Dolce Casa

3.Non So Chi Sei

4.Wagon Love Wagon Lit

              QFC-105

 

 

 

ラファエラ・カッラ8は次回に続きます