Text or Nothing -4ページ目

らくらく設定?

父がインクジェットプリンタ(複合機)を新たに買い足した。

今メインで使っている機種が秋口ごろから調子悪くなってきたため、年賀状を刷るには不向きと判断して、また同じようなのを買ったらしい。

だが、家には年賀状がきちんと刷れるインクジェットプリンタが他にもある。

プリンタを買うと言い出した頃、新たに買わずに今あるほかのプリンタを使えばよいではないかと提案してみたのだが、父は「そっちのはフチなし印刷ができない」などと言い張る。いや、むしろ今どきフチなしができないピクサスを探すほうが難しいはずだ。

フチなしオプションの出し方を知らないだけのようだったので、用紙設定で官製はがきや高品質紙をチョイスすればフチなし設定が可能になることを実演してみせるも、「そんな設定は面倒だ」云々。まったく意味不明な反応だ。はがきを印刷するなら当然用紙ははがきにするのだから面倒も何もないのにと、つっこみたくなる。

どうやら、今のが壊れてきたというのは言い訳で、お買い物したくてしかたない病のようだった。

そのようなわけで、ピカピカのインクジェットプリンタ(複合機)が応接間にドンっと置かれているのを見たときには、モッタイナイとも思ったが、今度の機種には新しい点があった。

それは、ワイヤレスで接続できるという点。

とうとうそんな時代になったのかと、感激した。かなり前から無線でプリンタをつなぐことはできたが、常に1台コンピュータをONにしておかなければならないとかで、我が家ではUSB接続で使ってきた。

とっくにもう使っているのだろうと思っていたある日、私が家にいると、プリンタに付属のディスクかなにかの手引きを生半可に読んだ父が、「家の無線LANにaossというボタンはあるか?」と聞いてきた。

はい、ありますよということで、よく分からないまま、言われるがまま、aossボタンを押した。われながら素直すぎる。心の中では、うちの無線LANには、aossはあえて使っていないのではないかといぶかしく思ったが、aossを使わないと新しいプリンタが使えないみたいな話だったので、いやおうなくaossボタンを押すことに。。。

すると、あたりまえのことだが、見事に家中のコンピュータがネットに繋がらなくなった。プリンタもまったくつながる様子がない。

一瞬とてつもなく焦ってしまった。無線LANルータの電源を入れなおしたところ、元の設定がよみがえったので、ことなきをえたが、あれは心臓に悪い。

aossという規格を使って設定したのでないかぎり、aossボタンを押しても意味が無いし、むしろLANがダメになるおそれのある危険行為だったのだ。

いったいどういうことなのかと、この新しいキャノンのプリンタに付属しているスターターディスクのようなののガイドを見てみると、無線LANルータにaossボタンがあればそれを押し、なければおまかせらくらくモードを使いなさいと指示が出ていた。

たしかに、こんな指示を見てしまうと、aossかおまかせらくらくモーの二者択一しかないかのように思えてくる。

だが、それ以外の方法というのを選んで、さらに「いいえ」「いいえ」続きでいくつか画面を進めると、もっともまともな接続方法が出てきた。これだ、と思い、接続可能なネットワーク一覧から家のアクセスポイントを選び出し、キーを入力して接続完了。いとも簡単にできた。

なぜ、こんな普通の手動の接続を回避するかのようなガイドなんだろうと疑問に思う。それとともに、aossだとからくらく設定というものの存在意義も怪しく思えてくる。たんにマイナーな規格にやさしそうな名前をつけただけではないだろうか? aossだとかを前面に進めてくるような接続の手引きははなはだ迷惑だ。

同様のケースがないかどうか少しウェブで検索してみたところ、プリンタのほか、携帯ゲーム機を家の無線LANにつなぐ際に同じようなトラブルに見舞われる人が多いという。

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我が家では、無線LANルータを設定する際に、Windowsだけではなく、aossに対応していないiMacをつなぐ関係で、aossは使っていない。最新のiMacがどうなっているかは分からないが、すくなくともいまだに稼働中のPowerMacG5のiMacを無線LANでつなぐには、Wep方式を採用しなければならないのだ。

無線ルータを購入当初、無線ルータの説明にはaossを使う説明しか載っていなくて、戸惑った覚えがある。

Macを使っていなくても、ただたんにaossは独自な規格だから好まないという理由で、aoss以外を選ぶ人もいるという話。

家の無線LANがaossを使っているかいないかなんて、実際に設定をした人でなければ知る由もない。べつの人がいきなりルータにaossボタンがあるからといってaossボタンを押してしまう可能性だってなきにしもあらず。

だんだんキャノンに対するクレームみたいになってきたのでやめるが…

今後(いや、いまでもすでにだけれど)、コンピュータやその周辺機器を利用する人の層がすごくさまざまになってくるにつれ、”おまかせらくらくなんとか”はますます幅を利かせるかもしれないが、うわべは簡単そうでむしろ面倒な世の中になりそうだと懸念するようになった。