横紋筋融解症(おうもんきんゆうかいしょう)とは、文字通り、横紋筋などの筋肉が破壊される病状です。

 

そのまま放っておくと、起き上がることや歩行困難になり、腎不全なども併発する怖い病態です。

 

症状としては、肩、太もも、腰、ふくらはぎなどの筋肉痛や筋肉のだるさがあり、障害があれば患部を押さえると痛みが出てきます。

その他に足がむくむという症状が見受けられます。

 

さらに、マラソンランナーなどスポーツをされている方にも見受けられるケースですが、排尿時に赤~赤黒い色になる尿(これをミオグロビン尿といって、筋肉溶解によって筋肉中の赤血球が流れ出ることで起こります。)で、これになると腎臓に大きな負担となるため、一気に腎不全が進行するためとくに要注意です。

 

横紋筋融解症の原因としては、

1 スタチン製剤の副作用(コレステロール低下させる薬)

2 熱中症

3 事故などで筋肉を損傷

4 スタチン製剤以外の横紋筋融解症の副作用がある薬剤(中性脂肪を下げるフィブラート系薬剤、一部の抗生物質、精神科の薬、パーキンソンの薬など)

 

処方せん薬が原因の場合、血液検査などでクレアチニンキナーゼ(CK)の値がかなり高くなることがありますが、原因となる薬をやめると数週間で改善されます。