みんな誰かの愛しい人
有名作家の父に愛憎混じった複雑な感情を抱いている娘・エチエンヌ。
誰もが自分を父親の付属品としか思っていないという(あながち間違いでもない)被害妄想から卑屈になってしまっている彼女に訪れた、恋の転機。
今まで求めてきた誰の一番にもなれなかったけれど、正面から捧げられる真摯な愛情で、自分自身の価値を見出して、幸せを掴む…というお話。
女の子は誰もがコンプレックスの塊で、誰もが自意識過剰。
そんな女の子のウェットでセンシティブな部分をしっかり捉えた作品だった。
映像も良かったし、展開もテンポもよかった。
でも、面白かったかと聞かれると、微妙?
悪くないけど、あまりピンとこない。
ちょっと女の子の性格が悪すぎたかな。
でも、そこがリアリティなんだろう。
女の子って、絶対に意地悪でどこか卑屈だ。
どんな女の子も必ず持ってる、ぬるっとした部分を再確認してしまったからだろう。
作品は悪くない。私がうっかり自爆しただけ。
2004年 カンヌ国際映画祭 脚本賞受賞作品
監督 アニエス・ジャウイ
出演 マルリー・ベリ
ジャン=ピエール・バクリ
アニエス・ジャウイ
カイン・ボーヒーザ