浅野氏が正式出馬表明 | PAGES D'ECRITURE

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フランス語の勉強のために、フランスの雑誌 Le Nouvel Observateur や新聞の記事を日本語に訳して掲載していました。たまには、フランス語の記事と関係ないことも書きます。

ついに浅野氏が正式出馬表明。是非とも、石原慎太郎 を打倒していただきたい。


浅野氏が正式出馬表明=「分権進めるけん引車に」-対決構図固まる・都知事選

3月6日17時1分配信 時事通信


 前宮城県知事で慶応大教授の浅野史郎氏(59)は6日、東京都庁で記者会見し「地方分権を進めるけん引車の役割を果たす立場を引き受けたい」と述べ、4月8日投開票の都知事選への出馬を正式表明した。選挙戦では政党推薦を受けない考え。独自候補擁立を断念した民主党は、実質的に同氏を支援する方針だ。
 都知事選には、3選を目指す現職の石原慎太郎氏(74)、共産党推薦で元足立区長の吉田万三氏(59)、建築家の黒川紀章氏(72)らが立候補を表明している。石原氏も政党推薦を受けないが、自民党は同氏を支援する考え。22日の告示まで残すところ約2週間。ようやく対決構図が固まった。


http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070306-00000113-jij-pol


<引用終わり>


本音を言えば、都知事にはもう少し「左派」的な人になってほしい。元厚生官僚で、地方分権を進める、という浅野氏にはまだ新自由主義的な匂いが感じられるからだ。だが、ことは急を要する。極右を打倒するためには、左派から右派リベラルまでが団結しなければならないのだ。贅沢は言っていられない。


極右候補ル・ペン氏の当選を阻止するために、それこそ国民一丸となってシラク氏を支持した、2002年のフランス大統領選の決選投票を想起してしまう。ただし、決戦投票のない日本では、ただ一回の投票で最多得票を得てしまえば、過半数の人が不支持でも当選してしまう。困ったものである。


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2002年フランス大統領選挙で、当選はしなかったものの決選投票進出を果たしたル・ペン氏と、日本の石原を比較すると怒られるかもしれない(個人的には、ル・ペン氏に失礼だと思う)が、少なくとも彼の国の極右は、移民排斥を叫んでも障害者を見下した発言をしたりはしない(ネオ・ナチのような連中は、論外だし非合法だ)。「ババア発言」もしないだろう。


石原慎太郎 の都政があと4年も続くことを想像もしたくないが、現実的な可能性として考えなければならないのか。石原個人のほとんど私物と化してしまった東京都教育委員会の支配する学校に子供を通わせなければならないとなると、私立への避難を真剣に検討しなければならない。


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今週発売の『週刊朝日』には、結局石原の圧勝で終わるかのような、極めて不吉な予測が載っていた。この予測が外れて欲しい。公立学校がこれ以上荒廃しないためにも。また、東京都民が、他の道府県の人にバカ呼ばわりされないためにも。


2003年の都知事選で、良識ある都民を支配した無力感を忘れられない。私の周囲で、わざわざ石原に投票するために選挙に行った人はいなかった。多くの人は、「どうせ石原が当選するに決まっているから」と諦めて、最初から投票に行かなかった。だからその時に、わざわざ、あるいは嬉々として石原に投票しに行った「バカ」の顔を、私は幸か不幸か知らない。


しかし、今度こそ諦めて欲しくない。今はまだ僅かでも希望が残っている。前回の三百万を越すバカの中にも、いい加減目覚め た人もいるだろう、あからさまな都政の私物化 が露呈した後では。


浅野氏の当選のあかつきには、最初に、米長とかいうわけのわからない将棋指しを東京都教育委員会から追放していただきたい。


追記:

3月6日毎日新聞朝刊にまた不愉快な記事が出ていた。


『石原氏にエール

         安倍首相

 安倍晋三首相は5日、東京都内のホテルで開かれた東京五輪招致委員会のパーティーに出席し、「石原(慎太郎)知事だからこそ、蛮勇を振るっていただいた」などと述べ、16年夏季五輪の招致を目指す石原氏を持ち上げた。

 さらに「私ども政治家は何年かに一回、招致活動にも似た選挙活動を行うので、ある意味ではプロ。石原知事をはじめ政治家を大いに活用してほしい』と石原氏にエールを送った。』


何という不愉快な記事だろう。五輪招致などまさに「蛮勇」だが、誰が迷惑を蒙るのか。大体、てめえは祖父と父親(と、ついでに大叔父)の血筋で議員になったのであって、選挙活動などしなくても当選する身分であろう。ネオナチ極右同士のエールの交換か。