連載小説を更新しました<m(__)m>

よかったらよろしくお願いします。

野球は、わが巨人軍、昨日直江投手がプロ初勝利をあげました。

巨人もこのところ連勝もできています。

まだまだあきらめず、いけるとこまでいってほしい

あとは岡本さんの復活かなー

中田さん4番も素敵だけど♪

中田さんは私個人的には、ファーストには必ず中田にいてほしい!

とても安心できます。

 

●参考として<m(__)m>

三門ちえの生い立ち(兄、三門ほうさくと同じだが)は、以下参照願います

その111・三門の悲しみ ~その115・三門高校進学の真実

 

ちえは、玄関の扉に手をかけた。

(開いてる・・・)

鍵がかかっていない。

「こんばんは!三門です ちえです」

中に向かって叫ぶも、応答がない。

心臓がまたバクバクしてきた。

(具合が悪いのか事故なのか・・・)

救急車を呼ぶ図が頭の中でぐるぐるしている。

 確率としては、神野光子のほうだろう。

 信彦はどうしたのか。

 パラパラとした思考のまま

「すみません、あがります・・・」

 光が差す居間の方へ。

「誰!?」

 信彦の声。

「ちえです!光子さんになにかあったんですか?」

 言い終わらぬうちに

「来るな、来ないでくれ!」

 悲鳴にも近い声に、ちえはさらにびっくりするも、

「そんなこといってる場合じゃないでしょ!」

叫び返す。

ちえは、最早光子の様子を確認して救急車を呼ぶということしか考えていなかった。

居間の引き戸をあける・・・。

「・・・?」

確かに、光子は、布団に寝ていた。

そこまではある意味想定内だった。

が、信彦が覆いかぶさるように一緒に寝ているのは・・・?

親子で具合が悪い?

しばらくその光景に脳みそが固まっていたが・・・。

なわけないじゃん。

再び脳が働きだした瞬間、ちえの眼から涙がぼろぼろこぼれおち、そのまま踵をかえして玄関へ走るとすっころびそうになりながらも、くつをはき、玄関を出た瞬間、本当に転んでしまった。

胃からこみあげてくるものを感じ、ちえは、手で口を覆う。

とにかく、立ち上がり、靴はかかとをつっかけたまま、この場を離れたい一心で走る。

(もうだめ・・我慢できない)

口を覆ってる両手から吐しゃ物が漏れ始めた。

「げえええ・・・」

柱の陰に隠れたけど、通行人からの視線を感じる。

「大丈夫?」

声をかけてくれる人もいたが、信彦の声はなかった。

(まだ信彦を待ってるの?)

信彦がかけよってきて、お芝居かなんかだって言ってほしい。

だが、身体は正直で、そんな希望は打ち砕かれてるんだよといわんばかり、吐き気は全くおさまらない。

 

 

以後、ちえも、信彦も、光子も、誰も連絡を取り合うことがなくなった。

そして、ちえは、信彦に関わる場所に行けなくなってしまった。

もちろん、勤めていたデイサービスもやめた。

忘れたいのに、あの光景がことあるごとにフラッシュバックし、そのたびにちえはトイレに駆け込んで吐いた。 

つづく