IDEA PARKで建設的提案が少ない訳を考えてみた | Photograph to Life ~生活に写真を~

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1ヶ月位前になるのだけれど、無印良品(良品計画)が開設している「商品アイディア募集SNS」である「IDEA PARK」について次のような記事を書きました。

 

参考リンク:

無印良品愛用者は何故に建設的なアイディアを出せないのか?

 

この時、私は「工夫すらしたくない、何事もお仕着せがラクでいいよねって人のたまり場なのがIDEA PARKであり、無印良品を利用する顧客の多数派なのかもしれません」と書きましたけど、ちょっと思い当たることが有ったので再度同じテーマで書いてみました。

 

今回、以下の提案にコメントつけていて「建設的意見が出せないのはユーザー側に大きな問題があるのでは?」と思い当たりました。

 

参考リンク:

旅行に持って行きたい電源タップ

 

この提案、100均などでも売っているコンセントプラグを折りたためる薄型の3口タップにUSBポートを付けて欲しいという物なんですが、確かに薄型でそういう製品があると便利だとは思います。

 

例えば、コンセントプラグをたためませんし、若干大柄ですが以下のリンクに有るような製品は実際にある訳です(リンクは0円になってますが、コレを書いている時点の価格は950円)

 

 

また、無印では以下の様な製品を出しているんです。

 

参考リンク:

ジョイントタップ・ロック付・コンセント4個口/USBポート1個口 型番:MJ-JT10A

 

Amazonでも買えるんですね、コレ。

 

 

と思ったら、無印製品ってAmazonでも結構取扱ありますね。

 

参考リンク:「ホーム&キッチン : 無印良品 」

 

上記のはコンセント4口で、USBが1ポートなのでちょっと大柄ですが、コンセントを2口にしたものがあれば便利そうです。

因みに、このタップはコードの抜け止めロックが付いてからUSBポートが1個になりました(モデルチェンジ前は2口です)

 

この提案にコメント書いていて思い当たったのですが、製品提案する人が「曖昧で製品化しにくい提案に終止する」原因は「無印らしい」とか「無印らしさ」と言う部分に囚われすぎているからなのではないでしょうか。

 

それを端的に表したのが以下の提案につけたコメントに返されたコメントに見られますね。

 

参考リンク:

ノートPC冷却台

 

この提案者の返してきたコメントに「良品計画に対して“無印良品らしい製品”の開発・販売をリクエストしています」とあります。

さて、「無印良品らしい」ってどういうものなんでしょう?

思いつくのは次のものかな?

 

「何のマークも入っていない」

「モノトーン系で無装飾」

「アクリル、ポリプロピレン製品」

「生成りのコットン」

「アルミ素材」

「自然派(っぽい)」

「パルプ製品」

「デザインがシンプル(単純?)」

 

まぁ、この辺りは共通イメージかな? でも、使い方も含めての無印良品らしさって個々人で違わなくないですか?

 

例えば、「無印の製品って没個性だから自分流のアレンジしていろんな家具に合わせられるよね」って言う人もいれば、「無機質なイメージで統一するのに便利だよね」って言う人もいる。

私みたいに「無印の製品は素のママ使わず改造してナンボだ」って思っている人だっている訳です。

 

さらにこうも書かれていますね。

 

私が欲しいのは“無印良品らしさ”です

 

でも、それは提案者の中での「無印良品らしさ」でしょう。10人の人が居て、10人それぞれの思う無印良品らしさは全部違うと思うんです。それに、具体的な無印良品らしい部分については「良品計画に丸投げ」ですよね、この提案。

なんか、すっごく横暴じゃないですか、それって。「無印良品らしいPC冷却台作ってくれ。でも、オレの思ってる無印らしさと違ったら承知しないぞ」って言ってるようなものです。

 

例えば、私みたいな人は別に無印良品の製品でなくとも「同じことが出来れば他社製で構わない」んです。ただ、「同じことが出来るなら自分の好きなデザインのほうが良い」訳で、先に挙げたジョイントタップとか「スクエアでアレンジしやすい」点が魅力あって使ってたりする訳です。若干高いけど、コードの長さがある程度自在なのも良いですし。

 

それと、自分に限らないですが自作や工夫する人は「無いものは作ってしまえ」とか「何かで代用できないかな」と言う考え方をするのです。モノ作るのって楽しいですしね。

ところが、IDEA PARKで提案してる人の多くが「こういうの欲しいけど売ってない」「売ってたけどデザイン気に入らね。無印良品で出してくれれば買うのに」なんです。

要は、「自分では作れないし、工夫するのもメンドクセぇ」「自分はデザインとか出来ないよ」「欲しいって人がいるんだから作ってくれる(売るのが当然だ)よね」って考えで、さらに「無印良品らしいのが良い」って言う漠然としすぎな物に囚われすぎている。囚われすぎているから「ちょっと見方を変えてみるか」が出来ない。見方を変えられないから具体的なアイディアも出ないし、元にする土台の製品も提示できないと言うことになる。

 

私がやっているような、まかり間違うと「事故になるんじゃね?」と言うような改造や自作は誰にでもやれとは言えないし、完全に自己責任(何かあったら自分持ち)でやらないとダメだけど、「自分でやったら事故になった時困るけど、アイディアとしては有る」場合なんかに、同様の製品も出してるんだからバリエーション増やしてよとかは「AとBを組み合わせた設計で出来るんじゃない?」って提案が出来る訳です。

 

でも、変に「無印らしさ」と言う部分に囚われすぎていると、具体的に「デザインはこう」「こんな仕組みで」「こういう素材で」ということが書けなくなる。

もしくは、もともとそういう事を文章やイラストで表現できないから抽象的で曖昧模糊とした書き方になる。突き詰めていくと「(◯◯)が欲しい」の一言しか書けない。

 

IDEA PARKって、自分の中にある「欲しいもの」を「無印良品に作ってもらう場じゃない」んですよ、実は。

現実は良品計画が「無印良品のユーザーがどういうものを求めているのか」を知るための手段です。だから、「IDEA」と言っておきながら「再販希望が一番多く掲載」されると言う事になっている。

 

再販の希望を出すのが悪いと言ってるんじゃないですよ。それはそれとして有りだし、必要なんだけども「IDEA PARK」と名乗るなら「商品の改善案」とか「新製品企画のアイディアやデザイン」とかもっと出てきて良いんじゃないのと思うわけです。