私が本当においしいと思う食材の一つにザリガニがあります
日本にはクルマエビ、イセエビ、ホッカイシマエビなど400種類くらいのエビがいますが、どのエビと比べてもザリガニのうまさは格別でしょう
エビには大きく分けてシュリンプとロブスターがあり、味もはっきりと異なっています(o^-')b
ザリガニはロブスター系で、その中でも凝縮された、いちばん濃い味
どう料理してもおいしく、フランスではエクルヴィスと呼ばれる高級食材ですv(^-^)v
ソテーしてもよし、ビスクにしてもよし
特にビスクは、他のどんなエビよりもザリガニが絶対的においしいと思います
大きさのわりに味噌もたくさん詰まっていますから
かつてフランスの植民地だったアメリカ南部でもザリガニは盛んに食べられています
ニューオリンズあたりのライスフィールド(田んぼ)にいつの頃からか増えたザリガニを食用にしたもので、今やニューオリンズといえばザリガニというくらいの名物料理になっています
私は若い頃アメリカ南部に遊学し、当地でザリガニを初めて食べました
子どもの頃にさんざんつかまえて遊んだザリガニがこんなにおいしいのか、と驚いたものです。
以来、遊学中は飽きることなくザリガニを食べ続けました
当時、ザリガニはバケツ一杯で10ドルくらい(*^ー^)ノ
それを買ってきては、
①いろいろなスパイスを調合した粉と白ワイン少しとレモン2~3個を入れた水を沸騰させる
②生きたザリガニをきれいに洗ってぶち込み、20~30分茹でる
③それをアイスブロックの入ったバケツにあけて冷やす
④むしって食べる
ゆで汁は煮詰め、バターを少し入れてソースにします
最後は煮詰めたシェリーを入れてスープにして飲むと、これがまた最高です
今でも私は夏季のシーズンになると魚河岸の川魚屋からザリガニを買ってきて、アメリカら取り寄せたスパイス粉を使って当時と同じように茹でて食べます
文句なくおいしいですよ(o^-')b
アメリカ南部の有名なごった煮料理「ガンボ」にもザリガニを入れます
ガンボにはザリガニ、オイスター、クラブ(カニ)、魚の切り身と、そこいらで獲れたものを何でもぶち込みます
秋田県に石焼き鍋という、魚の入った鍋の中に熱く焼いた石を入れて一気に煮る料理がありますが、ちょうどあんな感じでしょうか
このガンボも非常にうまいものです
余談ですが、ザリガニは中国でも一般的な食材になりつつあります
今から20年くらい前、ザリガニがおいしいということがわかった途端、上海の近くにザリガニ料理店ばかりがずらりと並ぶザリガニ横丁ができたのです
さすが、食に貪欲な中国人ですね
ザリガニは飼育が簡単なので、供給にも苦労がないのでしょう(^_^)v
日本でも数年前、岡山県でザリガニが大量発生したというニュースがありました
これほどうまい食材が放っておいても増えるのですから、考えてみればおもしろいものです
さて、これまでの話のザリガニは最も一般的に見られる外来種のアメリカザリガニですが、日本には他にニホンザリガニという固有種と、ウチダザリガニという大きな外来種がいます
ニホンザリガニは北海道と北東北にだけ棲息していて、秋田県の棲息地は国の天然記念物に指定されています。
これは現在、ほとんど食用にはしません
一方、ウチダザリガニは北海道の阿寒湖で獲れたものが「レイクロブスター」として流通しています
ただし阿寒湖の特産品としてブランド化しているため、北海道の外に持ち出せるのは茹でザリガニなどの加工品に限られているはずです
外来種のザリガニはとにかく繁殖力が旺盛で、持ち出した先で増えてしまいますから、それも当然の処置といえるでしょう
私はまだ食べたことがありませんが、アメリカザリガニ同様においしいと聞きます(*^ー^)ノ
召し上がった方がいらしたら、ぜひ感想をお聞かせください