第35回「ソフトシェルクラブはアメリカが本場」 | Club-George

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ザリガニの話をしたついでに、アメリカ南部・ニューオリンズアメリカあたりの名物についての話題を続けましょうひらめき電球
まずはソフトシェルクラブかに
脱皮したばかりのブルークラブ(ワタリガニの一種)を殻のままフライにして食べる、あれですニコニコ

このソフトシェルクラブには食いしん坊として真剣に考えるべき点があります!!
今から12~13年前を思い出してみてくださいアップ
日本のどこのレストランのメニューにもソフトシェルクラブが、お洒落な料理の一つとして載っていたものですひらめき電球
それが現在はどうでしょうはてなマーク
お気づきではないかもしれませんが、ほとんど目にすることがないのです( ̄□ ̄;)!!
なぜでしょうか!?


自分の経験をお話しすると、私はソフトシェルクラブを、若い頃アメリカ南部での遊学時代に初めて食べました食事
そのときの印象は、非常においしい、珍しい料理だなというもので、悪い印象は皆無でした合格
ところが、だいぶあとになって日本で初めてソフトシェルクラブを食べたとき、感想は180度逆でしたむっ

それはソフトシェルクラブに小麦粉をまぶして天ぷらにしたもので、頬張るとコップ1/3くらいはあるんじゃないかというほどの揚げ油がじわっと染み出してきますダウン

「なんだこれは」

と思いましたガーン

私はそのとき、水産物というものはボタンを一つかけ間違えると、あれだけおいしかったものがこんなにもまずく仕上がってしまうのかと、大いに驚きました((((((ノ゚⊿゚)ノ
そしてアメリカと日本のソフトシェルクラブ料理はどこが違うのか、昔を思い出しながら考えてみましたひらめき電球


そもそもカニの姿が明らかに違っています(>_<)
ニューオリンズあたりのレストランで出てくるソフトシェルクラブは、生きているときと同じように皿の上で立ち上がっていますアップ
一方、日本のそれは油でべちゃっとしていて、まるで床に叩きつけられたような姿ダウン
これがすべてを物語っています(;^_^A
日本の水産会社はソフトシェルクラブ自体を輸入することには成功しても、レシピは輸入し忘れてしまったのですヽ(`Д´)ノ

ソフトシェルクラブがおいしい理由は、その歯触りにありますひらめき電球
もともと脱皮したばかりのカニなので、味自体にさほど深みはありません(・・;)
バリバリとした歯触りこそがソフトシェルクラブ料理本来の持ち味なのですo(^-^)o
このバリバリ感は、小麦粉ではなくコーンミールで揚げることによって生まれますひらめき電球
乾燥させたトウモロコシを粉にしたコーンミールだからこそバリバリに揚がり、またコクも出るのですにひひ
このレシピを輸入しなかったことは日本側の致命的なミスでした叫び


しかし、ことソフトシェルクラブに関しては、アメリカと日本を比較するのは無理があるかもしれません(´□`。)
アメリカのソフトシェルクラブ料理には長い歴史があるからですビックリマーク
ニューオリンズ周辺でソフトシェルクラブが名物になった理由は、カニを育む肥沃なミシシッピ川と、黒人の安価な労働力が存在したことにあります(o^-')b
豊富なプランクトンを食べて育ったカニがたくさん獲れると、黒人の労働者がじっと眺めてカニの脱皮を待ちますカニ
そしてカニが脱皮をした瞬間、胸のあたりの神経にピンを素早く刺して締め、甲羅の硬化を止めるのです(^_^)v
それに加えてアメリカ南部にはフランス料理のバックグラウンドもありますフランス
こうした環境でソフトシェルクラブ料理は発展を遂げてきたのですひらめき電球

今でもミシシッピ川では、大きな漁船がカニを獲るためのトラップ(餌箱)を1000個くらい水に沈めるのを見ることができるはずですパー
そうして獲れるカニは、私が現地に遊学した1961年頃に一皿6匹12ドルで売られていたカニと同じように、とってもおいしいはずですウマッm
また非常に味の濃い、カニのむき身の瓶詰めもありましたひらめき電球
これもまた、なんともおいしいものでした。もしニューオリンズに旅行する機会があれば探してみてくださいo(^-^)o