今周期、周期4日目にクリニックに行ったところ、見える小卵胞の数がいつもの半分だった。今まで当たり前だと思っていたものが、当たり前に手に入らなくなったことに、ひどく衝撃を受けた。どう受け止めていいものかもわからず、帰宅後、エアロバイクを漕ぎながら、夫に報告した。

すると、夫は「あぁ、、それはわかるわぁ。。」と、なぜか小卵胞数減少がとてもわかる、と言い出した。

何を言い出すのかと耳を傾けると、

「実は俺もさ、、、最近タマの充填速度が下がってさー。前は、一発目のあとに、しばらくするとギューンってまた溜まって二発目が行けたんだよね。でも最近、一発目のあと、シューンってなったままでさ、すぐに二発目が行けないの。*1)   老化だよ、、、老化。我々も、歳をとったってことだよ。。。。」

と、共感と慈悲の眼差しで私を見つめてきた。そして仏のようなアルカイックスマイルを浮かべながら肩を抱こうと近づいてきた。

その、やけに慈悲深い眼差しが心底ウザかったが、悔しいことに笑えてしまう。それに、両現象は「スタンバイできる生殖細胞の数が減った」という全くの同現象かもしれない、という気すらしてきた。確かに私と夫はサークルの同期で同い年なので、相手が老化するということは自分も老化するということだ。そう思うと、急に肩の力が抜け、

「不妊治療も残っている能力を駆使して戦うしかないよね。」

「そう、キミも老化。僕も老化。共に戦おう。」

と、丸め込まれてしまった。受け止めることに何の抵抗もなくなってしまった。



不妊治療で辛い気持ちになりそうになった時は、アホな人を見つけて相談してみると良いかもしれません。


*1)夫が盛んに発射していらっしゃるお相手は、左手さんもしくはテンガさんといった類のものです。そんなにお盛んな夫婦ではありましぇん。悪しからず。