ある朝、起きてから息子がキッチンのシンクから離れられなくなった。5分おきくらいに唾を吐いている。聞くと、唾を飲み込むと痛いから飲み込まずに吐き出している、とのこと。これは、、、噂の「ニンバス株」か、、、と早々に予想できた。「カミソリの刃を飲み込むような痛み」という表現が報道でも目につくが、それが事実なら、そもそもこんな風に飲み込まず吐き出すはずだ。

 その後、息子の手がいつもより温かいな、という印象はあるものの、37度以上の発熱はなく、症状は、咽頭痛と並行して鼻水、鼻詰まり、咳、という経過を辿り、発症から6日目にして収束しつつある。当然、息子から同じウイルスをいただいた私は、3日遅れで息子の症状を基本的には忠実に追いかける。それに加え、アレルギー性鼻炎持ちの私は、喉や鼻腔全体の粘膜の炎症がしんどい、という印象を持った。初日に鼻腔の腫れからくる頭痛があり、普段鎮痛剤などにあまり頼らない*1) 私も、頭痛薬を飲んだ。噂に聞く喉の痛みに関しては、あくまで個人的な感想だが、「粘膜が腫れることができるぶんだけ腫れてみました」という痛みで、経験したことがない類のものではなかった。

 今週の真ん中あたりの数日間、夫は東京で仕事があったが、東京の自宅に戻さず、ホテルに泊まらせた。替えのきかない役割を担っていると思っているので、こういう時は極力巻き込まないようにしている。仕事の合間に、成城石井とエフアンドエフで食料を買い込んで玄関まで届けてくれた。今の時代、おそらく流行らないけれど、我が家は育児と稼ぐ仕事を完全分業していて、私は子供の成長を側で見守ることに最大の喜びを感じ、夫や子供のサポートに回ることが喜び、という人間なので、このやり方でそれなりに効率良くまわっている。


*1) 不妊治療は別。不妊治療に関しては割り切って、薬漬け。採卵のあとは毎回点滴の痛み止めも落としてもらう。