私たち家族は結婚当初から、分譲マンションの部屋を賃貸契約で借りる形で(いわゆる分譲賃貸ってやつ)、その時々に好きな場所で気ままに暮らしている。持ち家を持たないのは、家のある場所を固定してしまうと、生活する上での効率が悪いから。
そんな我が家はつい最近、賃貸契約の更新の時期を迎えたわけだが、送られてきた更新書類では、家賃が8%も釣り上げられていた。都内ではあるが、70㎡以上の分譲マンションを、世帯収入の1割以下の負担で借りられる場所なので、それなりに郊外だ。都内の住宅価格が上がり続けているとはいえ、超都心部ではなく、相当に郊外に位置する部屋の家賃が2年間で8%上がるのは妥当なのか?とても疑問に思った。
そこで賃貸契約の書類も隅々まで見た上で、値上げを拒否するとどうなるかを調べてみた。
・更新時に値上げに合意しない→法定更新となる
法定更新では、家賃や敷金、その他の条件なども原則従前と同じ条件で更新される。貸主が更新拒絶するには、借地借家法26条・28条の正当事由が必要だから。ただ、一つ変わることがあり、契約期間が原則2年の契約期間から、「期間の定めがなくなる」。
・値上げ拒否を理由に退去要求できるか→できない
オーナーは解約を求めることができるが、原則6ヶ月の期間と借地借家法28条の「正当事由」が必要だから。
・オーナーが賃料増額請求について、訴訟・調停を起こした場合→裁判所が適正賃料を判断する
それにより8%までは絶対行かないだろうが数パーセントの値上げの可能性はある。その場合、経過した期間の値上げ分の差額と年10%の利息を払う必要がある。
以上より
・半年以内に放り出されることはないこと
・最悪、貸主が裁判・調停を起こしても、相当額と考える従前の家賃を払い続けながら係争中も住み続けることが可能であること
・唯一あるリスクは、裁判所が適正賃料を判断し、その結果(8%までいかないと確信しているが)家賃が上がり、差額分とその利息を払う必要が出る可能性があること(しかし、もともと収入に対して家賃の金額が小さいので全く問題無いこと)
・もともとあと半年から一年くらいで都心に引っ越す予定なので、最終的に退去することになっても全く構わないこと
を考え合わせて、値上げを突っぱねてみた。
その結果、オーナーは値上げの理由を説明する資料を作ると言ったが、なぜか資料作成を断念し値上げを取り下げ、無事、これまでの条件のままで更新となった。
皆さんは、賃貸物件の更新時、しれっと家賃を値上げされることに対し、やむなく受け入れますか。突っぱねますか。同じようなケースに合った方のお役に立てれば幸いです。