採卵の結果とその分析結果を記録しておく。
今回、DHEAに関する検証をしている。
実験前に立てた仮説はこちら。
分析には以下の指標を用いる。
(FOI)=(修正FORT)×(修正ORR)
卵胞対採卵数(FOI)=採卵数/AFC
修正FORT=採卵決定時の10mm以上の卵胞数/AFC
修正ORR=採卵数/採卵決定時の10mm以上の卵胞数
周期頭の卵巣のポテンシャルに対する卵子獲得数、
さらにそれを、修正FORTと修正ORRに分解して分析したい。
今回、DHEA断ちをして採卵に臨んだ。
DHEAの有無で比較を出したいが、刺激方法をガラリと変えたのがここでの3回目の採卵からなので、3回目、4回目が比較対象となる。
3回目(8月)と、4回目(11月)は、3月頭からDHEAを長期服用しており、5回目は卵巣刺激4日目からDHEA服用をやめている。
・卵胞対採卵数(FOI)=採卵数/AFC について
3回目は12/16で75%。
4回目は7/9で77.78%。
5回目は9/11で81.82%。
(獲得卵子の中でも成熟卵数に着目した比率を見ると、
卵胞対成熟卵数=成熟卵数/周期4日目のAFC
3回目 10/16で62.5%
4回目 7/9 で77.78%
5回目 8/11 で72.73% )
・修正FORTについて
3回目 20/16 で125.00%
4回目 11/9 で122.22%
5回目 9/11 で81.82%
・修正ORRについて
3回目 12/20で60%
(変性卵と未熟卵を除くと10/20で50%)
4回目 7/11で 63.64%
(変性卵未熟卵は無く、成熟卵だけの回収率も7/11 で63.64%)
5回目 9/9で100%
(変性卵1、ただ、未成熟卵の有無は採卵当日には確認できないため成熟卵数を用いたORRは不明。仮に未熟卵がなかった場合、8/9で88.89%)
FOIを見るに、卵巣ポテンシャルに対する成熟卵獲得率はDHEAのある時ない時で比べるとトントンだ。ただ、獲得過程は異なっている。
修正FORTの数値から、DHEAの作用により、(服用しない場合に比べ)採卵決定時の10ミリ以上の卵胞数は大幅に増える傾向がわかる。しかしながら、修正ORRの数値から、DHEAの作用により、増えた卵胞数のうち採れる卵子数割合はかなり減る、と言えそうだ。
DHEAサプリメントの影響の大きさに驚く。
卵巣を工場に例えるとこんな感じか。
・DHEAを服用した場合→出力数は高く、処理数はこなせるが、歩留まりが6割程度に留まる工場
・DHEAを服用しない場合→出力数はそれほど高くなく、処理数は減るが、歩留まりが9割弱の工場
さらに、このふたつの工場のどちらの部品(卵子)を使うほうが、良品の完成品(良好胚)を産みやすいのか、検証したくなる。それは、できた胚盤胞の質や個数で評価できるであろう。
ただ、精子の質も揃えなければ比較にならない。
今回(5回目)の採卵日、夫の1日2回の採精で、やや精子の質は改善され、Zymotは使えるレベルの精子を確保できた。しかし、それでも、前回に比べると質が低かった。4回目採卵と比べ、精子濃度1/10、精子直進率1/2、正常形態率は1/3。
それを受けて、顕微授精を選択せざるを得なかった。私の卵子は刺激に弱いのか、顕微授精よりも体外受精の方が、できる正常分割の胚の割合が高く、良質胚盤胞の獲得率も高いことがこれまでの分析でわかっている。(※これは、体外受精と顕微授精の受精の仕組みが全く異なるからで、どちらが合うかはあくまで、人によるらしい。)
したがって、精子の質がだいぶ異なるため、できた卵子の質を検証をするための条件は揃わない。
(今回のDHEAの検証は、私のPCOS寄りの体質や年齢など個人の体質が前提にあり、人により全く違う結果になるだろうことを注記したい。)
***************
今回、夫が仕事で、新規事業拡大に伴い、ストレスのかかる局面を迎えていたこともよくわかっている。それが精液所見に影響を与えたこともわかっている。だから精液所見が悪かったのは仕方のないことだ。
夫は不妊治療に何一つ口を挟まない。
「(費用や治療過程は)気にならないの?」と聞いてみたことがあるが、
「現場をよく知らないのに、戯れに口を挟んだら、邪魔なだけでしょ。」と。
感謝とともに、夫の 私に対する信頼に応えたい、と思う。
また、今回も、某氏をはじめ、クリニックの多くの人の力を借りて、採卵まで漕ぎ着けることができた。心から感謝したい。
私は2回の転院をしており、今のクリニックが3院目なのだが、これだけ対話をして、こちらの意思に耳を傾け、受け止めながら治療を進めてくれるクリニックはなかなか無い。とても有難いことだと思う。
