ブックレビュー 「日本のブルー・オーシャン戦略」 | 優しい言葉でビジネス書をご紹介します

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内容:ブックレビュー
書名:日本のブルー・オーシャン戦略
著者:安倍義彦、池上重輔
出版:ファーストプレス
発行日:2008年10月1日

任天堂のWiiはなぜ売れた?

ちょっと古い話になりますが、任天堂のWiiというゲーム機がブームになったことが有ります。棒のようなコントローラーを動かして、スポーツをするWii Sportsや、健康維持のために使えるWii fitなどが有名ですね。



同じ時期に、マイクロソフトのXboxや、ソニーのプレイステーション3も発売されていますが、Wiiのほうが圧倒的に売上を伸ばしていました。



よく、Wiiとプレイステーション3が比較されて、「プレイステーション3のほうが性能が良い、グラフィックや音の臨場感が優れている」、「Wiiが売れた理由が分からない」という声を聞きます。



また、「Wiiが売れた理由は簡単さ、今までと違う客層の人に買ってもらえたからだろう」、と物知り顔で言う人もいます。



しかし、今までと違う客層の人に買ってもらうためには、「たまたまヒットした」とか、「時代が味方してくれた」では不十分です。偶然に頼っていたら、あっという間に経営資金は無くなってしまいます。



ではどうしたら、「ヒットを産み出すアイデアが得られるか」、その考え方の手順を教えてくれるのが、ブルー・オーシャン戦略です。



どうしたら新しいヒット商品のアイデアが出せるか?

まずは、商品の現状分析から始めます。その商品の重要な要素を洗い出してみます。例えば家庭用ゲーム機ならば、次のような要素があります。


  • 価格

  • グラフィックスの性能

  • 音声の性能

  • コントローラーの性能

  • ゲーム機本体の性能

  • ゲームソフトの種類の豊富さ




この、それぞれの要素を向上させて家庭用ゲーム機は発展してきました。高機能化に伴い、価格も上がりました。その従来の路線を発展させたのが、プレイステーション3でした。



多くの企業が同じような商品を提供し、消費者を奪い合うような市場を、レッド・オーシャンと言います。自社のシェアを伸ばすために利益を犠牲にして、多くの企業が安売り競争を繰り広げている市場です。
それに対して、競争相手がほとんどいない市場を開拓していく考え方を、ブルー・オーシャン戦略と言います。



競争相手がほとんどいない、新しい市場を開拓していくヒントは、現場にあります。実際に使われている場面を観察します。
あるいは、違う商品でも消費者に同じような満足感を与えてくれるもの、を観察します。



違う商品で同じような満足感を与えてくれるものの例を挙げると、任天堂の宮本茂専務は、電車の中で楽しそうにメールを打っている子どもたちを見て、衝撃を受けたそうです。メールはゲームではありませんが、子どもたちに楽しさを提供していたのです。



確かに、メールを送る楽しさは、グラフィックや音声などの性能とは関係ないですものね、グラフィックや音声にこだわり続けてきた業界の方にとっては、「ゲームの楽しさって何だ?」と考えさせられるでしょうね。



また、観察する対象は、実際に使う利用者だけに注意するのではなく、買い手を「利用者」、「購買者」、「影響者」の3つに分けて考えます。そして、それぞれの人のメリットを考えます。
任天堂では、「影響者」であるお母さんの視点で考えて、「居間に置いても邪魔にならないようコンパクトにする」、「ゲームを生活に密着させるため、省電力化してコンセントにつなぎっぱなしにしてもらう」、「使っていない時はうるさくないよう、放熱ファンを止める」といった工夫をしています。



アイデアを商品化するときのポイント

アイデアを商品化する戦略は次のような手順で作成します。

 ①買い手にとってメリットが有ることを確認する
 ②大勢の人に購入してもらえる価格を設定する
 ③設定した価格で、十分利益の出るコストを算出
 ④商品化に携わる人達の同意を得る



③はとても重要で、「みんなに買って貰える金額にするには、何を削らなくてはいけないか」を考えることが必要です。
妥協して削るのではなく、削ることによって競争相手がいなくなるのです。



任天堂がWiiを開発するにあたっては、グラフィックスの性能、音声の性能、コントローラーの性能、ゲーム機本体の性能、を犠牲にしました。



他の企業がこだわっている機能を削るからこそ、他の企業は「あんな商品は、我が社が追求しているものではない」と、真似をすることを拒むのですね。(競争相手がいなくてありがたいことです)



任天堂は代わりに、「マニュアルのいらないシンプルさ」、「家族みんなで楽しめる」、「体全体で楽しめる」、という新たな要素を加えました。そして、機能を削ることで得られた、「低価格」、というメリットも買い手に提供することができました。



このような戦略を取ることによって、任天堂は、過当競争のない市場で悠々とWiiの販売台数をあげて行くことができたようです。



こちらの本には、図表入りで「どのような枠組みで考えればよいか」、「どのような手順で戦略をくめばよいか」、詳しく書かれています。ブルー・オーシャン戦略に興味をもった方、新しい市場を開拓して競争のない商売をしたい方、是非、この本を参考にしてみてください。

日本のブルー・オーシャン戦略 10年続く優位性を築く/ファーストプレス

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