柔軟剤の香り | もっと「夢」を、「熱い想い」を。「想い」があるから言葉は生きたメッセージ。

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<第三章 プレゼンテーション 2>


 新しい洗濯機『ウェーブウォッシュ』のプレゼンテーションを終えた、1カ月後、由美子と誠は、マナナ化粧品にいた。マナナ化粧品は、その名の通り、化粧品の製造販売を手掛けている会社だが、新しいドメインとして洗剤の製造販売を模索している。その第一弾として、マナナ化粧品が誇る香りの技術を活かした柔軟剤を開発しているのだ。その柔軟剤の登場感を際立たせるために、スマート電子の新製品『ウェーブウォッシュ』とのコラボレーションキャンペーンが企画されていた。


 キャンペーンの企画などは、本来プロダクトデザイナーの仕事ではないが、『ウェーブウォッシュ』のプレゼンテーションの評判が極めて良かったため、普通の開発プロセスではなく、少数精鋭によるプロジェクトチームに牽引役を任せ、関連部門はプロジェクトチームの目的を達成するため全面的に支援すると言う体制が築かれた。これは、すべて開発担当の執行役員である伊藤本部長の指示によるものであり、田中取締役にも快諾されていた。


 そしてそのプロジェクトリーダーに任命されたのは、なんと入社1年3ヵ月の鈴木由美子だった。由美子は経験こそ少ないが、顧客の声をまとめ、トレンドの変化を見据えながら、関連部門をねばり強く説得する行動力が評価された。もちろんその陰には、佐藤のデザイン力と問題解決能力が大きく貢献していた。


 マナナ化粧品の会議室で行われた打合せには、スマート電気から中村、鈴木。エレメントデザインから山本と佐藤。マナナ化粧品からは、柔軟剤プロジェクトに任命された事業戦略部の加藤課長と吉田が参加していた。先ず、吉田からの説明と受ける。


 「汗をかくシーズンを前に、各社から香り月の柔軟剤が競うように発売され、有名女優を起用した強烈なプロモーション構成がかけられていますが、中にはコストの安い科学物質を使用したためか、体調不良を訴えるお客様から複数件の申し出を受けている商品もあるようです。そこで私たちは、体調に影響が少ないという実績のある香料を使い、御社の『ウェーブウォッシュ』とのタイアップキャンペーンによって拡販を図って行きたいと考えているんです。]