観てきたのは先日ですが、まあ、まだネタバレ注意としときますかね。

原作となるアニメは未見です。ただ、この実写版を見て、見たくなってますね。
まあ、「うだつの上がらない兄ちゃんが、人生において数少ない『よかったころ』の思い出――小学生から中学生のころの初恋に思いを寄せ、人生を見つめ直す」といったストーリーですかね。
作品そのものも、キャストの演技もよかったと思います。とくに、ヒロインである明里(あかり)の幼少期を演じた白山乃愛って子は、





絶対に美人になるし、あるいは大女優になるかもしれません。



明里の明るい性格、「朗らかな女の子」といった魅力を充分に表現してたと思う。
大人になった明里を演じているのは、高畑充希です。この人の演技もよかった。
それと、





森七菜が負けヒロインを演じるの、初めて見たかも(笑)。



常にメインを演じてる印象があったんですが、やはり森さんも、こういう役もやるんですね。
主人公の貴樹(たかき。松村北斗。高校生時代は青木柚。幼少期・上田悠斗)が高校生のころは種子島に住んでてね。そこで彼に思いを寄せる地元の女子高生・花苗(かなえ)を演じてました。
健康的で活発な、明里とは異なるタイプの明るい美少女というか、ともかく、そんなかわいらしさがありましたね。

ここで、ちょっと私個人の昔話を。まあ、私は無名の一般人ですので、これ読んでる皆さんとしては「おまえの過去なんて、知ったこっちゃねぇ」思われるでしょうから、この辺は読み飛ばしていただいて結構です(笑)。

じつは、オレも小学生のころ、貴樹と明里みたいなことがありましてね(文章としては前後してしまうのですが、このふたりの関係性は後述のとおり)。
ぶっちゃけ、両想いでした。ただ、昭和の小学生男子ということもあって、「付き合う」とかそういうの、全然わからなくてね。
で、そいつも明里同様、引っ越しちゃったんですよ。遠い街に。
「最後の日、絶対に会いに来てね」――力強い口調で、そういってもらえたんですが・・・ガキのころのオレは、小学生時代の貴樹のようにやさしい、思いやりのある対応を取らずにね。
ひねくれてたんです、当時のオレは。「そいつが悪いわけではない」ことはわかってたくせに、「ぜってぇ、いかねぇ」なんて毒づいて、言葉通りにね。
まあ、オレはバカなんで、後々、大人になってから随分と経って、「あのときの行いは、そいつを傷つけたよなぁ」などと、ようやく気付いてね。ホント、バカですよね。
今回、この作品のCMとか見て、「これは(観に)いっておこうかな」と。たとえ、自己嫌悪を再び呼び起こすとしても。
映画の最後、貴樹と明里がプラネタリウム館長の小川を通じ、明里が口にして、小川からそれを聞いた貴樹が涙ながらに決意したであろう言葉――「(相手の)幸せを願う」といった思い、結局はこれに尽きるんでしょうね(そいつに限らず、オレなんかと両想いになってくれた奴ら、オレなんかと付き合ってくれた奴らに対しても)。
一時は、「ひと目でいいから、そいつと会って、詫びを入れたい」なんて考えたこともありましたが、それは相手からすれば、迷惑ですからね。とっくに幸せな人生を歩んでいるであろう、そいつの中で、「不愉快な記憶」を呼び戻しかねないわけですし。
そもそも、キモいでしょうしね。
ま、「あの世」というものがホントにあるんなら、オレが先にいくと思うけど(男のほうが早く死ぬでしょう)、そんときは「あのときは、ごめん」といいに行くつもりですが。


作品レビューに話を戻します。
主人公の貴樹と明里が出会ったのは小学生時代で、ふたりはすぐに仲良くなってね。「貴樹くん、来年も一緒に桜を見ようね」なんて、明里が口にするほどだったんですが・・・その彼女が卒業を前に引っ越しちゃってね。
で、中学生貴樹と中学生明里は、文通はしてたんですが、その貴樹が種子島へ引っ越すことになってね。明里の引っ越し先は栃木だったんで、「その前に会おう」ということになってね。
90年代初頭の中一ですから、そうそう東北新幹線を使うお金もなく(バブルの残り香があった時代ですが、一般家庭は後の時代よりも倹約の精神が根強く、あるいは後の時代よりも実際に貧しかった家庭も、少なくはありませんでした。『生活レベル』の詳細な比較は、別の機会に)、在来線で会いに行ったんですが、雪の影響で遅延しまくってね。
それでも、明里の地元駅まで、どうにか辿り着いた貴樹と、暖房が効いているとはいえ、寒い中を2時間ほど待っていた明里。この辺、貴樹に感情移入しちゃって、「こんなときに遅延かよ」「早目に出発しておけば」なんて、思っちゃいました(笑)。
で、雪の中、桜を見に行くふたり(桜の時期に、季節外れの大雪になっていた)。

明里「そのころ、貴樹くんは29歳だ」
貴樹「ちゃんとした大人になってるかなぁ」
明里「なってなかったら、またここで会おうか。でも、貴樹くんなら大丈夫」

といったやりとりがあったうえで(台詞はうろ覚え)、おそらくはふたりにとってのファーストキス。こういうプラトニックな演出も、いいですよね。
まあ、29歳、ってか、30歳になっていた貴樹は、不意にこのやりとりを思い出して、再び桜の前を訪れたんですが・・・明里が姿を現すことは、ありませんでした。
この描写が、プラネタリウム館長・小川(吉岡秀隆)を通じた、明里と貴樹双方の言動につながっていくんですが・・・。
まあ、29歳の明里は旦那がいるんですよ。作中、ちょいちょい、貴樹と明里のニアミスはあり、ラストも「思い出の踏切」ですれ違うものの、互いに気づかず・・・って、貴樹は明里の姿が消えてから、気づいたのかな?
ともかく、前述の「小川を通じた明里の言葉」から、貴樹も少し前向きになってね。っていうか、彼なりに奮起してね。なにもいわずに自ら去る形になった元カノに、感謝の言葉を伝えてね。「さあ、オレも」といった感じで終幕。
これ、貴樹も偉いよな。「拗らせちゃって、さらに無気力になっても、まだ一念発起して」なんて、そうそうできるもんじゃないよな。

まあ、そんな感じで、いい作品でしたね。前述のとおり、機会があれば、アニメ版も見たいと思います。