こんにちは、培養室です。


今回は採卵の際に行う麻酔の方法について説明します。


当院では2種類の方法で麻酔を行なっております。

麻酔薬に採卵の間眠ってもらう静脈麻酔と穿刺部位に麻酔を行う局所麻酔です。


採卵において卵胞から卵子を採取するのは5分から10分で終わります。

静脈麻酔による採卵は、眠っていただいているうちに終わりますが、麻酔薬の影響で採卵後に気分が悪くなることがあります。

一方で、局所麻酔は意識がある状態で採卵を行います。局所的に麻酔を行いますので、採卵後に気分が悪くなることも痛みもありません。

採卵後もしばらくは局所的に麻酔が効いていますので、静脈麻酔に比べて体の負担が少ないです。

さらに、当院医師の熟練した技術により、卵胞数が多く採卵が10分以上かかる場合でも痛みを感じることなく行うことができます。


しかしながら、痛みの感じ方は人それぞれです。

一人一人の状態に合わせて無理のない麻酔方法を提案させていただきます。


当院の特徴として、生殖医療専門医の古井理事長と野村院長の2人で不妊外来での診察・人工授精、採卵・胚移植等の高度生殖医療を行います。

質の高い医療と高い治療成績は医師の熟練した知識と技術に大きく関わります。

常に新しい知識と技術を探求し続ける古井理事長、野村院長だからこそ、当院の人工授精と体外受精による妊娠率が国内トップレベルを維持できていると考えます。

ちなみに、先月の人工授精の臨床的妊娠率は24%、融解胚移植の臨床的妊娠率は56%でした。


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お知らせ


当院はPGT-A実施施設として日本産科婦人科学会に承認されています。

PGT-Aを行うことによって、複数回の妊娠不成立や流産を繰り返す方に妊娠率の向上と流産率の低下が期待できます。


PGT-A対象者


・直近の胚移植で2回以上連続して臨床的妊娠が成立していない方

・直近の妊娠で臨床的流産を2回以上反復している方

・夫婦いずれかにリプロダクション(生殖)に影響する染色体構造異常を有する方


※PGT-A対象者の方で当院に胚盤胞を凍結保存している場合、採卵を行わずに保存してある胚盤胞を用いてPGT-Aをすることができます。


PGT-Aをご希望の方、ご興味がある方は当院理事長または院長の外来診察を受診ください。


文責:培養室

 〔理事長〕古井憲司