完全治療マニュアル「ニキビの症状と原因」① | 精美スキンケアクリニックのいきいきワクワク情報ブログ

 

ニキビは尋常性ざ瘡(アクネ・ブルガリス)という学名で呼ばれる皮フの病気です。


ニキビで悩んでいる人はもうすでに御存知かもしれませんが、ニキビにはその症状の段階によっていくつかの種類に分けることができます。

○白ニキビ
○黒ニキビ
○赤ニキビ
○黄ニキビ

と呼ばれるもので、上から下へいくほど症状が悪化しています。


白ニキビを放置すると黒ニキビとなり、さらに赤ニキビや黄ニキビへと悪化することになります。

 

■白ニキビとは、ニキビができるのは毛穴(毛包)の中です。

 

この毛穴の出入り口が、皮脂(分泌される脂質)やアカなどでフタがされたように詰まり(角栓形成)、ニキビとなります。

 

白ニキビはこの状態のニキビです。

 

この状態では毛穴が詰まっているために、皮脂が分泌されても外に排出できなくてどんどんたまっていきます。


毛穴の部分が白く膨れているようなニキビがこの段階です。


医学的には面皰(コメド)と呼ばれており、この状態がニキビの基本的な症状といえるでしょう。


この白ニキビが悪化して、次に説明する黒ニキビや赤ニキビ、黄ニキビとなっていきます。


そのため、この様なニキビの初期症状の段階で治療できるならそれが一番なのですが、そのまま放置して悪化させると次の段階へと移行していきます。

 

■黒ニキビとは、白ニキビは毛穴の詰まった状態であるとお話しましたが、このとき、毛穴の中に詰まった皮脂やアカなどが酸化して黒く固まり、毛穴の出入り口の部分が黒く見える状態が黒ニキビです。


白ニキビの状態から、汚れが詰まった毛穴をふさいでいる栓が古くなってかたまってしまったのが黒ニキビなのです。


いわゆる「毛穴の汚れ」と呼ばれている黒いブツブツのものも黒ニキビの仲間です。


黒ニキビは鼻の先などにいくつも集まってできていることもあります。

 

■赤ニキビとは白ニキビや黒ニキビが炎症を起こして悪化すると赤ニキビになります。


白ニキビや黒ニキビでは毛穴に皮脂などの汚れがたまっていくのですが、この汚れにアクネ桿菌(ニキビ桿菌)などの細菌が繁殖して赤ニキビになります。


アクネ桿菌などの細菌は脂質を好むので、皮脂などの汚れが詰まった毛穴のなかで盛んに増殖していきます。


こうした細菌が毛穴の内部で炎症をひき起こして、毛穴の部分が赤く膨らんだとき、痛みを感じるようでしたら、皮フの深い部分まで炎症が広がっていると考えられます。


白ニキビや黒ニキビの段階で治ると皮フへのダメージはさほど残らないのですが、赤ニキビまで悪化すると、毛穴のなかの皮フを組織する細胞の細胞壁を損傷させて「あばた面」「夏みかん」「月面クレーター」など、あまり嬉しくない名前で呼ばれるデコボコのニキビ跡をつくってしまう危険性が高くなります。


赤ニキビを爪や指でつぶすとさらに炎症がひどくなったりニキビ跡が醜くなることもあるので、なるべく早く治療することをお勧めします。
 

■黄ニキビとは赤ニキビの炎症がひどくなって膿が出て大きく腫れている状態を、赤ニキビと分けて「黄ニキビ」ということもあります。


黄ニキビはアクネ桿菌などの細菌が起こす炎症が皮フの真皮層にまで深く進行し重症化している状態です。


黄ニキビは赤ニキビよりさらに症状が悪化しているので、皮フを組織する細胞の細胞壁を損傷させて、デコボコのニキビ跡をつくってしまう危険性がいっそう高くなります。


また、デコボコが残らない場合でも、皮フが薄くケロイドのようになってしまうこともあります。

こうした症状になる前に治療するのが望ましいのですが、黄ニキビになってしまったらなるべく早く治療を受けることを考えたほうがよいでしょう。

 

ニキビ治療のあとやニキビ治療と併行してニキビ跡治療を行うことも少なくありません。

 

そうでないと、未来にずっと悪影響を及ぼす憎いニキビ跡をつくってしまうのです。

ニキビが赤ニキビや黄ニキビの段階まで悪化していると、アクネ桿菌は炎症で毛穴の中の細胞壁に損傷を与えます。

 

つまり皮フの健全な組織を破壊して、瘢痕を作ってしまうのです。

 

このとき、洗顔やタオルなどでゴシゴシこすると、炎症がさらに悪化し瘢痕がいっそうひどくなる危険性があるので注意が必要です。

もちろん正しい洗顔はニキビ治療・予防に非常に有効なのですが、「間違った洗顔」や「過剰な洗顔」は逆効果になることを知っておきましょう。

この炎症が起こっている赤ニキビ、膿まででる黄ニキビは、治った後も俗に「あばた面」「夏みかんの皮」「月面クレーター」などといわれることもあるデコボコが目立つニキビ跡が残る原因となってしまいます。

こうした場合では、炎症や化膿が皮フの外側の表皮層だけでなく、その下の真皮層の組織までダメージを与えていることもあります。

 

こうして組織が傷ついている状態に加えて、さらに強くこすったり指や爪でつぶすという物理的な力が加わると、真皮層がえぐれて皮フに「ニキビ跡クレーター(月面クレーター)」という大きな凹型の穴ができてしまいます。

真皮層までえぐれてしまうと、皮フの弾力や張りをつくっているコラーゲンやエラスチンが生成・形成される組織が傷ついたり失われたりするために、元の健康な皮フの状態に戻りにくくなってしまいます。

またデコボコだけでなく、皮フが薄くなってケロイド状になったり色素沈着が残ったりすることもあります。

 

赤ニキビや黄ニキビができているようなら、ニキビ跡をつくらないように一日も早く治療することが望ましいといえるでしょう。

 

早期の予防治療によってニキビ跡を作らないのが一番なのですが、もしニキビ跡ができてしまっても、それ以上悪くしないように早期治療を行うことできれいに治る可能性が高くなります。

以上、白ニキビ、黒ニキビ、赤ニキビ、黄ニキビとニキビの種類とニキビ跡について説明してきました。

 

これらのニキビやニキビ跡は混在することも多く、総合的な治療方針が必要なことが多いのです。