医療レーザーの利点について、もう少し詳しくお話します。
白斑や乾癬、アトピー性皮フ炎というそれぞれの疾患の症状や原因については後で述べるとして、ここではなぜ私がこうした皮フ疾患に医療レーザーを中心とした治療を行っているのかを説明しましょう。
まず、医療レーザー治療には外科的な手術のように皮フにメスを入れることがないというメリットがあります。
外科手術ではどうしても出血をともなう切開や縫合が必要となるので、手術後には安静期間をとらなければなりません。
また、外科手術では身体への侵襲の度合いが大きくなるので、術後の合併症や後遺症といったリスクのことも考えなくてはなりません。
疾患の治療という目的のためではあるのですが、術後の安静期間や合併症や後遺症といったリスクが患者さんの大きな負担になることは避けられません。
しかし医療レーザー治療では、メスで皮フを切る必要がまったくないので、こうした負担を避けることが可能になります。
この患者さんの負担が非常に少ないという点が、医療レーザー治療の最大のメリットです。
その次に医療レーザー治療のメリットをあげるとすれば、治療における照射の強弱や回数などが調整しやすいことでしょう。
白斑や乾癬、アトピー性皮フ炎などの治療にはそれぞれの症状に適応した専用の医療レーザーを使います。
専用レーザーによる治療は、経過を見ながら出力を調整したり、治療の頻度や回数、治療部位などの選択を細かく行ったりすることができるのです。
もちろん、治療においては最初の問診・診察で方針を立てますが、それっきりというわけではなく治療経過を観察し、より最適な治療にするために細かく修正しながら〝オーダーメイド治療〞を行えるのがレーザー治療の特長です。
外科手術では、こうしたきめ細やかな治療は難しいのですが、レーザー治療なら患者さんが自分の治療経過を確認しながら判断できるのです。
私が積極的にネットや著作、テレビ出演などで、美容皮フ科、皮フ科分野の最新医療レーザー・光線治療技術を紹介しているのは、症状に苦しむ患者さんたちにこの治療のメリットを知っていただきたいからに他なりません。