美容皮フ科医師の皮フ疾患における基本スタンスについてお話します。
白斑、乾癬、アトピー性皮フ炎といった皮フ疾患や傷跡は、生命にかかわるような機能障害ではありません。
しかし、症状にはかゆみや痛みなどをともなうこともあり、その辛さを解消・軽減するための治療が必要になります。
美容皮フ科医師である私は、こうしたかゆみや痛みを解消・軽減するための治療だけで良いとは考えません。
こうした皮フ疾患では、症状が外見にダイレクトに表れるために患者さんの心理に大きな負担をもたらします。
この心理的な負担がもとになって白斑、乾癬、アトピー性皮フ炎の患者さんたちは、対人関係などで大きなストレスを感じる方も少なくありません。
私自身も子供のころ手首にあざがあり、それをからかわれた経験があるのでよくわかるのですが、他人のぶしつけな視線が心の痛みになることがあるのです。
さらに視線だけでなく、時には心無い言葉をかけられたりすることもあります。
患者さんが子供や学生の場合には、からかいがいじめにつながることもあります。
これは白斑と乾癬、アトピー性皮フ炎といった皮フ病だけではなく、外傷や火傷のケロイド、手術跡などにもいえることです。
美容皮フ科の専門医としては、こうした患者さんの心理的な負担にも配慮した治療が必要だと思うのです。
具体的には、
●皮フ疾患を治療し、健康で正常な機能をもたらすことを目指すだけではなく、治療に際して、患者さんに満足していただけるように、できるだけ身体的なダメージが少ない治療を選び、治療跡もできるだけ美しくすることを心がけています。
後で簡単に説明しますが、現在の医療現場では、白斑、乾癬、アトピー性皮フ炎に対しては、いろんな方法で治療が行われています。
そのなかで、治療に際して、患者さんに満足していただけるように、できるだけ身体的なダメージが少ない治療を選び、治療跡もできるだけ美しくするという私の方針にもっとも適しているのが、それぞれの症状に合った専用の医療レーザーを使った治療なのです。