今日のテーマは大手予備校と生徒の相性

久しぶりに大学受験関連の話です。

 

今日は、今月から新しく受け持つこととなった生徒さんの経緯について記載します。(投稿内容の許可をいただきました)

 

 

出会いの経緯

Google Meet上で生徒さんのお母様から直接お話をお伺いしたところ、

 

生徒さんは中学校までは比較的成績優秀で、学力レベルの比較的高い高校に入学することができました。

 

しかし、高校では授業の難易度が高く、さらには通っていた大手予備校でも授業について行けず、チューターとの相

談も上手くいかずに取り残されてしまったようです。

 

そして、生徒さんから相談を受けた親御さんが、家庭教師を探すことを決めてたまたま私の所に辿り着いたようです。

 

この問題は10年前、私が予備校講師だった時代に毎日のように生徒さんから持ちかけられていた相談内容であると同時に、私が家庭教師として独立した最大の理由でもありました。

 

 

 

高校や大手予備校の前提条件と家庭の食い違い

何十年も日本で続いているこの問題は、業界全体の課題であると同時に、保護者様側の教育業界、受験業界(社会全体?)への根本的な理解不足にも起因します。
 

 

例えば、学校も大手予備校も、限られた時間の中で同時に多くの生徒を指導する必要があるため、積極的に質問できない生徒の問題は、誰にも気付かれずに放置されてしまう傾向があります。

 

校則を守らないことに教員が過剰に反応するのは、余計な手間を増やさないで欲しいからです。主張が少なくて手間のかからない生徒は、ほとんどの忙しい教員にとって都合が良いのでそのままになってしまいます。

 

大手予備校は営利至上主義なので、難関校への合格可能性の高い生徒や問題行動を起こす生徒へのケアを優先し、相談を持ちかけられていない生徒については何も問題ないだろうと考えています。

 

 

 

そして、主張の少ない生徒さんの多くは、学校の先生や予備校の先生が大変そうなので迷惑をかけないように問題を解決しないという決定を無意識に下しています。(サボりたい気持ちに負けている部分もあります。)

 

もちろん、本心ではきちんと対策さえできれば問題が解決することを知っています。

 

ですが、時として戦場のようになり得る受験に勝ち抜くには、このような生徒さんは少し優しすぎますし、心構えができていないとも言えます。

 

とはいえ、事前に知識もなく予備校に放り込まれた生徒がこうなってしまうのはある程度仕方がないことでもあります。

 

 

 

大手予備校に取り残されてしまう生徒の特徴と対策

大手予備校に取り残されてしまう場合、一般的に以下のような生徒側の課題が説明されることが多いと思います。

 

特徴

  1. 積極的な学習姿勢の欠如: 受験勉強に対して積極的な姿勢を持っていないため、計画的な学習ができず、時間を無駄にしてしまうことがある。
  2. 自己管理が苦手: 自主学習や時間管理が苦手で、誘惑に負けて遊んでしまうことがある。
  3. 他者との比較: 周りの進捗や成績に一喜一憂してしまい、自分のペースを乱してしまうことがある。
  4. 問題解決能力の不足: 難しい問題への対処法や戦略が不十分で、問題に取り組む際に時間を浪費してしまうことがある。

対策

  1. 目標の明確化: 受験する大学や専攻を具体的に決め、それを達成するための目標を立てることが重要です。目標を持つことで学習に対するモチベーションが高まります。
  2. 自己管理の向上: 学習計画を立てて、自分で進捗を管理することが大切です。時間割の作成や学習時間の確保、休憩の取り方などを工夫しましょう。
  3. 周囲との比較を避ける: 自分自身の成長や努力を重視し、周りとの比較に囚われないよう心掛けましょう。自分のペースで着実に進めることが大切です。
  4. 問題解決能力の向上: 難しい問題へのアプローチ方法を学び、解くための戦略を練習することが必要です。解説を読んだり、先生や同級生とディスカッションしたりすることで、理解を深めることができます。

 

 

いかにもお手本のような回答ですし、おそらくほとんどの予備校や学校でも同じように話されていることでしょう。

 

 

 

ですが、おそらくこれでは生徒さんが実践するには情報が不十分です。

 

 

このようなありきたりな指導を保護者様が受け入れてしまうと、

 

生徒さんの「自分の努力がまだまだ足りない」という否定的な感情につながり、「無理を押し通してでも勉強が必要だ」と自らを追い込ませてしまいます。

 

 

やや過激な言い方になってしまいますが、これらは正論であると同時に、多くの予備校が経験の少ない生徒さんの優しさに付け込んだ責任逃れのポジショントークとして利用されてしまっていると感じています。

 

 

 

 

生徒側の気持ちは...

 

ほとんどの生徒さんはすでに目標を立てていて、モチベーションが高まったから予備校に入ったのだと思います。

 

時には睡眠時間を削ってでも、毎日の勉強時間を必死に捻出しているでしょう。

 

昨日の自分よりも1つでも多く単語や公式を覚えて、問題を解けるように努力しているでしょう。

 

解説を読んでもわからなくて、先生に質問をしようとしてみましたが、中々順番が回ってくることはありません。

 

クラスメイトと話しても、わかるようなわからないような...モヤッとした話で終わってしまっています。

 

そして他人を頼ることを諦め、もっと自分が頑張ればきっとなんとかなると信じて、責任を背負い込んで勉強机に向かいます。

 

 

こんな環境に、多くの生徒さんが置かれていないでしょうか?

 

 

そして何より、ここまでの気持ちを、予備校や学校、保護者様にきちんと伝えることのできる生徒さんが一体どれだけいるでしょうか?

 

今回のご家庭は、お母様が生徒さんの気持ちをゆっくりと深掘りすることで大手予備校以外の選択肢を探すことができました。

 

しかし、毎年12月の夜に大手予備校から帰ってくる多くの生徒さんの目を見る限り、この問題を正しく認識できているご家庭はそこまで多くないのではと感じています。

 

 

 

個別指導塾と家庭教師でも発生する課題

さて、大手の予備校をやめて個別指導塾や家庭教師にたどり着くことができたとしても、まだ安心はできません。

 

多くの個別指導塾や、大手で手厚いと言われている家庭教師センターであっても、ほとんどの場合は受験や指導経験のみで教師を紹介し、クレームさえ入らなければ問題なしと判断されます。

 

 

つまり、予備校や塾、家庭教師のほぼ全員が、スケジュール管理や学習計画の成功法則について予備校からは指導されていません。(500円くらいで計画を作れと指示するだけで、先生に丸投げします)

 

契約によって決まった時間数の授業を、決まった通りに行うことだけが教師の責任です。

 

生徒さんが合格してもしなくても、それは全て本人の責任です。

 

そのため、予定されている授業を受けるだけで本当に十分なのかどうかは、保護者様と生徒さんの間でしっかり情報共有し、対策を打たなければならないのです。

(もちろん予備校や塾からの提案は、さらに授業を増やしてお金を支払うことです)

 

 

保護者様や生徒さんご自身が受験や勉強、目標達成へのリテラシーが低い場合、対策が思いつかずに生徒さんの目標を達成できないケースは少なくありません。予算的な限界が近いなら尚更です。

 

 

 

目標を達成するには

目標達成に必要な計画の立て方については、言葉の上では誰もが思いつくでしょう。

 

・ゴールから逆算して毎日のタスクを洗い出して計画を立てる

・ゴールへの到達日時に余裕を持たせる

・トラブルが発生した時の解決方法が確立している

・明確な時間短縮術が存在し、適切に提案してくれる

 

とはいえ、「受験のプロなら、何年も必要な受験勉強であっても当然カバーしてくれるはず」と思っているなら、それは少し考えが甘いかもしれません。

 

 

生徒さんが「なんとしても目標を達成する」、「絶対に成功させる」という強い意思を持っていても、授業のシステム(人災)はあっさりと生徒さんの意思を砕いてしまうものです。

 

特に、日本で育つ生徒さんの多くは優しいので、親に「大丈夫?」と聞かれても、心配をかけたくないという気持ちが強くて「大丈夫」としか答えないことが多いです。

 

ぜひ、模試やテストの結果を生徒さんと一緒に「本当に目標を達成できるのかどうか」を確認し、すぐに対策を講じることができるような心強い保護者様であってください。

 

 

 

 

まとめ

 

多くの場合、合否の鍵を握るのは、生徒さんの努力ではありません。

 

自覚のある生徒さんは皆さん当たり前のように努力しています。

 

努力できるお子さんの合否の鍵となるのは、保護者様の目標達成に関する知識や経験です。

 

実は、どんな予備校にお金を払うのか、実績を確認してどのような要求や変更を予備校に提案できるのかというところに、保護者様の本領を発揮する領域が存在しています。

 

 

なかなか生徒さんを任せられる先生や予備校が見つからないという保護者様や生徒さんは、以下のメールアドレスにて個別でご相談やご依頼を承っております。

 

affordance230406@gmail.com