静寂の中、
無数の水滴を氷結させた空は
思いっきりグレーなのに
全ての大地を真っ白に埋め尽くしてしまう。
空と大地の距離がどんどん近づいてくると
やがて全ての音が消える。
様々な大きさやカタチに生まれ変わった水滴は雪となり
大気中に存在する塵や埃もそしてウィルスをも道連れにして
大地に埋めていく。
何も遮るものが無い
不純物の無い空間が広がる。
そして
純白の大地には、
青く透明な光に包まれる時間が訪れる。
耳をすませば雪が落ちる音が聴こえてきそうな時間だ。
透き通るほど透明な羽を広げ
ゆっくりと浮き上がる影
重なり合う雪の中から
何のきっかけもなく、それは現れる。
やわらかく
音もなくゆっくりと羽ばたくその姿は
どこかで見たことがあるような気がするが
地上に存在する生物のどれとも違っている。
やさしく微笑みながら羽を広げている。
いや、
そんな気がするだけなのかも知れないが
どうにも不思議なのが、
やはりそれを知っているのだ。
遠い記憶のどこかにある、それを見ていると
とっても幸せであたたかな気持ちになる。
誰にも言えずに、ずっと心に隠していることがある。
悔やんでも悔やみきれないことがある。
ありがとうの言葉も伝えられずにこの世を去った人がいる。
後悔という情念が涙に変わってこぼれ落ちた夜
見上げる上空の
更に上の
更に上の空では
木星と土星が重なるその時が訪れたと言われている。
こころ穏やかに、新しい時代を受け入れて
感謝の意を込めて、新しい年を迎えます。
こうして、このページにたどり着いた方々
支えて頂いたたくさんの方々
ありがとうございました。
2021年もよろしくお願いいたします!
それではまた♪♪
