喜多條忠さんの大きな手 | くればのブログ

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上越市を中心に活動する SingerSongWriter 中村賢一

17の時だった。
南こうせつさんのライブを観るために
学校をさぼった。
 
友達2人と一緒に、電車に乗って諏訪に向かった。
 
晩秋の頃である。
 
 
おれたちは、こうせつさんへのプレゼントと、
手紙を入れた紙袋を
持って行った。
 
 
今、考えれば、無謀な行為だったと思う。
 
本人に渡せる保障は、なにも無いのに・・
 
 
しかし、
奇跡が起きたのである。
 
会場のトイレで、
偶然、
かぐや姫時代の名曲 『神田川』 の、詩を書いた
喜多條忠さんに遭遇したのである。
 
本当に、驚いた。
 
便器に向かっていたら
大きく、背の高い 人が
おれの隣に立ったのである。
 
『まさか!!』

思った。
 
手を洗って、
その大きな人が用を済ませるまで、待った。
 
『喜多條忠さん ですよね?』
 
『そうです。よくわかりましたね!』
・・とってもやさしい笑顔だった。
 
全身の毛という毛が、逆立った。
 
 
 
運が良かった。
勝手に 運命 だと 思うことにした。
 
あの、『神田川』を書いた手と、握手した。
 
大きくて、柔らかく、温かい手だった。
 
さっきまで、
お互い、
自分のモノをつまんで立っていた
その、手で 握手をした。
 
 
嬉しかったな。。
 
本当に、嬉しかったな。。
 
 
こうせつさんへの プレゼントの入った、紙袋を
喜多條忠さんに、託したのである。
 
 

 
・・・数日後
 
自宅に、南こうせつさんの サイン色紙が入った封筒が届いた。
 
なんて 素敵な 出会いと、
素敵な人たちなんだろう・・
 
ますます ファンになり、
おれも
詩を書き、曲を書くようになった。
 
 
素敵な出会いでした。
 

 

 


写真は、数年後、こうせつさんにサインしてもらったギター
 
正月、実家に帰って、久々にケースから出して
 
そんな 素敵な出会いを 

 

想い出しました。