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次の選挙は93年と似た構図になる気配である。既成政党に対する不信が新党ブームを呼ぶ

次の選挙は93年と似た構図になる気配である。既成政党に対する不信が
新党ブームを呼びそうなのである。そして民主党が大惨敗しそうなのである。

昔も今もピンボケメディア 
小沢一郎氏を中心とする消費増税反対グループ47人が民主党に離党届を出し、民主党執行部は37人を除名処分、その他を党員資格停止や注意処分にした。
除名処分は自民党から求められていたもので民主党執行部はそれに応えてみせた。それは小沢氏らが離党届を出したから出来た事で執行部は小沢氏に助けられたと言える。

 前から言うようにこの政局は「ねじれ」が出発点にある。「ねじれ」がある限り予算関連法案は成立しない。予算が執行できないと日本経済は沈没し、国民生活は大混乱に陥る。関連法案を通してもらうためには総理が首を差し出さなければならない。去年は8月に菅総理が首を差し出して関連法案を成立させた。

 従って野田総理は誕生した瞬間から1年以内に首を差し出す運命にあった。それが日本政治の現実である。「何も決められない政治」はこうして続いて行く。「何も決められない政治からの脱却」はすなわち「ねじれから脱却」である。それが今の日本の政治に求められている喫緊の課題である。

 「ねじれからの脱却」にはいくつかの方法がある。「ねじれ」の根本原因はアメリカの反対を押し切り日本国憲法に日本側が押し込んだ規定にある。だから憲法改正をするのが本筋だが、それをやるには衆参両院の三分の二以上の賛成が必要で現実には大変難しい。それ以外の方法として短期的には「大連立」、中長期的には「政界再編」が考えられる。

 片山、芦田、吉田と続く戦後政権はいずれも「ねじれ」に苦しんだ。しかしGHQに占領されていた時代はGHQの指令によって政治を動かす事が出来、弊害が表に出なかった。ところが日本が独立するとGHQの指令はなくなり政治は混乱が予想された。それを回避したのが1955年に行なわれた「政界再編」である。

 保守合同で自民党が誕生し、衆議院も参議院も過半数を確保する与党が出来た。それから33年間、自民党の長期単独政権が続き、政治は安定を保つ事が出来た。
しかし1989年に消費税を導入した事から自民党は参議院選挙で大敗北、「ねじれ」が復活した。それからの日本政治は「ねじれ」が生み出す権力闘争に明け暮れてきた。

 そして09年に政権交代が実現すると「ねじれ」の弊害はますます拡大した。「ねじれ」がある限り、政権に復帰したい野党は徹底して反対に回る。
予算関連法案を成立させるためには総理の首を差し出さなければならない政治構図が定着した。予算を通すために毎年総理を替える国など世界中にない。

 その構図から脱却しようとするのが今回の消費税政局である。今国会で決めなくとも良い消費税を持ち出して、野田総理は自公を3党合意に引きずり込み「大連立」的状況を作った。それが予算関連法案を通すために必要だと思ったからである。

 一方、小沢氏は3党合意を盾にそれに反発する勢力を連携させる「政界再編」を仕掛けている。1993年に小沢氏が細川政権を誕生させた時の仕掛けは44人の自民党離党から始まった。それが200人を越す大自民党を政権の座から引きずりおろした。

 ピンボケメディアは小沢新党に集まる数が少ないと過大に宣伝し、「小沢は追い詰められた」とか「小沢の戦略に狂い」とか勝手に言っているが、恐らく小沢氏は腹の中で笑っている
。戦いは初めから数を集めれば良いというものではない。「残地諜者」として民主党内に残り情報収集する役割を担う人間も必要である。

 野田内閣に対する不信任案を提出できない数にする必要があるかもしれない。野田総理と小沢氏の両方を潰そうとする勢力は、双方に泥仕合をさせるように必ず仕組んでくる。内閣不信任案を出せる数を持てば、不信任案提出を促すプレッシャーがあらゆる方面からかけられる。その挑発に乗ってグループの中に不信任案提出を言い出す議員が出てこないとも限らない。そうさせないように不信任案を出せない数にしておく方が良い事もある。

 小沢氏の離党の目的は野田内閣に不信任案を出す事ではない。民自公3党による大政翼賛会的増税路線に対する戦いの橋頭堡を築く事である。そして近い将来の「政界再編」を成就させる事である。毎年総理の首を差し出すような政治構造を変えなければ日本の将来はないと思っているのである。政治生命を賭けた40人程度の同志で政治構造を変えられる事を小沢氏は93年に既に実証している。

 ピンボケメディアにはそうした視点がない。過去の政治に学ぶ姿勢もない。ただ目先の現象に振り回されているだけである。そういえば93年のメディアも全くのピンボケであった。あの時は今と違って小沢氏らの動きをメディアは後押しし、自民党に厳しい見方をしていたが、それもピンボケだったのである。

 某テレビ局の報道局長が「細川政権を作ったのは田原総一朗と久米宏だ」と発言して問題となりクビになった。衆議院選挙報道でテレビが「反自民」キャンペーンを張ったから自民党政権が倒れたと言ったのである。自惚れもはなはだしい愚か者がメディア界にはいるものだと呆れた記憶がある。

 その時の選挙結果で自民党は負けていない。改選議席を1議席増やして223議席を獲得した。小沢氏らが離党したため過半数は割り込んだが、衆議院第一党で政権を手放さなければならない理由はなかった。それをさせなかったのは小沢氏の政治手腕である。あっという間に8党派をまとめあげ細川政権を作った。ピンボケメディアにはそれが見えない。

 この時の選挙で大敗北したのは社会党である。議席数を半減させて70議席になった。第3党が小沢氏らの新生党で55議席、公明党に次ぐ第5党に35議席の日本新党が入った。その5番目の党首を担いで小沢氏は細川政権を作った。

既成政党に幻滅していた国民には新党ブームが起きた。

 熊本県知事から国政に打って出た細川氏は国の中央集権体制を批判した。今の橋本大阪市長や河村名古屋市長と同じ立場である。それを選挙後に小沢氏は担いだ。

ただその後に社会党の影響力を削ごうとして8党派の結束が崩れ、社会党と自民党が手を組んで自社さの村山政権ができた。

 次の選挙は93年と似た構図になる気配である。既成政党に対する不信が新党ブームを呼びそうなのである。そして社会党が大惨敗したのに似て民主党が大惨敗しそうなのである。民主党議員にとっては残るも地獄、出るも地獄の思いだろう。確実なのは増税賛成か反対かで激突する選挙になるから、その軸がブレたら落選する事になる。

 それにしても自民党は消費税には賛成するが予算関連法案には賛成しないと言っている。それが野田総理に解散を迫る道だと思っているようだ。しかし野田総理が解散しなかったらどうなる。「日本経済を沈没させるのか」と自民党は轟々たる非難を浴びる。消費税を上げるためだけに野田総理と手を組んだ「増税政党」と呼ばれる。一方、思惑通り今すぐ解散になれば、消費税だけがくっきりと選挙争点になる。どちらに転んでも良い事はないと思うのだが、その辺りの戦略がさっぱり見えない。

自民党が消費税を可決成立させて、長期政権から転落して野党になったり、政権を取る為に社会党やさきがけや公明党と連立を組まなければ政権が維持できなくなってしまった。消費税は、大蔵省からせっつかれて作った税制なのでしょうが、60兆円あった税収は現在は40兆円そこそこまで落ちてきてしまっている。景気の低迷が税収を低下させているからですが、消費税の導入は税収の増加に反映していない。

消費税は構造的に消費を低下させる税制であり、消費が減れば景気は低迷して所得税や法人税まで減ってしまう。ヨーロッパで消費税が主力になっているのは先日も書いたように、会計帳簿が調っていないために所得の把握が難しく、国をまたいだ移動が激しい為に日本やアメリカのような直接税が難しいから間接税が主体になっている。



エコノミストや経済学者や、そんな事が分からないからヨーロッパは20%以上もの消費税率だと言っていますが、裏経済の発達したヨーロッパでは直接税は難しい。ギリシャのように国家財政が破綻していても庶民達はポルシェやヨットを乗り回して、家にはプール付きの豪邸に住んでいる。徴税がいい加減だから消費税で税金をかけざるを得ないのだ。

イタリアなどでは公務員の数さえはっきりせず、給料日だけ役所にやってくる公務員がいる。だからヨーロッパが消費税が高いから日本も真似をしましょうというのは、実状が政治家も官僚もわかっていないからそうなる。日本では小さな商店まできちんと帳簿をつけて、取引先まで調べるから税金の誤魔化しようがない。ましてやサラリーマンは100%所得が把握されている。



日本経済の没落は、消費税の導入から始まっているのであり、消費税は経済を窒息させる税制だ。消費税が無かった頃は60兆円の税収があったのに、消費税が出来たら税収は落ちる一方になり40兆円にまで減ってしまった。財務省はさらに5%から10%に引き上げようとしていますが、全体の税収は落ちるだろう。野田総理は消費税増税に政治生命を掛けるとまで言っていますが、気が狂っているとしか思えない。



長期間続いた自民党政権を野党に転落させたのは、小選挙区制と消費税のおかげだろう。自民党は消費税増税を持ち出すたびに選挙で負けて捩れ国会となり、総理が毎年変わる事態になっている。政治家が財務官僚の言いなりと言うことは連日書いてきましたが、最近の国会議員は世襲化したり官僚出身の国会議員が多くなり、経済の事が分かる国会議員が少ない。



田中氏は、『1989年に消費税を導入した事から自民党は参議院選挙で大敗北、「ねじれ」が復活した。それからの日本政治は「ねじれ」が生み出す権力闘争に明け暮れてきた。』と書いていますが、政権批判票は参議院選挙でどうしても出てくるから「ねじれ国会」になってしまう。参議院で野党が多数を取れば予算関連法案が通らなくなり、総理の首を差し出す事になる。その原因は消費税にある。



そして細川政権を潰したのも「国民福祉税」という消費税であり、大蔵省の斉藤次郎次官が仕掛けたものだ。そして今回も民主党政権を潰すのは勝栄二郎次官が仕掛けた消費税増税である。「株式日記」では税収を上げるには景気拡大しかないと書き続けてきましたが、予算の使い方が間違っているから景気が拡大しないのだ。



国会議員の先生方は、橋や道路を作るのは熱心だが、将来の技術開発投資には興味が無い。電源開発も原子力を主体にしようと民主党政権は構想していましたが、福島原発の大災害で壁に突き当たってしまった。原子力発電がダメなら何があるのか研究開発を怠ってきたから大混乱して大飯原発を再稼動するかしないかと政治課題になっていますが、公共投資を研究開発費に当ててエネルギー問題を解決しなければなりません。



政局に関しては、小沢一郎の次の一手にかかっていますが、状況は細川政権が誕生した頃と良く似ている。しかしマスコミがピンボケだから、小沢叩きに終始していますが、小沢一郎は非自民党を結集して細川護煕を総理にした。次の衆院選挙で大敗北するのは、党是反故にした旧社会党と同じようにマニフェストを反故にした民主党だろう。自民党の谷垣総裁も三党合意で気が狂ったのかと思いましたが、消費税増税に賛成しては政権はとれない。



田中氏は、「それにしても自民党は消費税には賛成するが予算関連法案には賛成しないと言っている。それが野田総理に解散を迫る道だと思っているようだ。しかし野田総理が解散しなかったらどうなる。「日本経済を沈没させるのか」と自民党は轟々たる非難を浴びる。消費税を上げるためだけに野田総理と手を組んだ「増税政党」と呼ばれる。」と指摘するように、黙っていれば選挙に勝てたのに民主党と同じように増税で選挙に負けるだろう。それに対して「新党」に対する期待が高まっている。

野田政権で尖閣を国が買い取ると言うニュースの裏を読んでみる

なぜ財務省の勝栄二郎が、野田内閣をいのままに動かせるのかと言うと、予算と情報を握っているからですが、さらには「アメリカの威光」をバックにしているからだ。財務省の官僚はアメリカ留学組みが主導権を持っており、アメリカ政府の要求が日本の財務省を通して野田政権に伝えられるのだろう。同じような仕組みは小泉政権でもありました。



勝栄二郎は、高校までドイツで育ち日本語が不自由なほどの外国語が堪能であり、ワシントンからの指令にうってつけの人材なのだろう。野田総理が政権を取る前の演説とは全く正反対の事をやっているのは、日本の内閣総理大臣には実権が無く、財務省を通じてアメリカからコントロールされている為だろう。小沢一郎が徹底的に排除されて除籍処分されたのもアメリカの差し金と考えれば分かりやすい。



小沢一郎は、600名の大訪中団を率いて、自らを野戦司令官と言うほどの親中派であり、鳩山政権の幹事長時代には、中国共産党幹部と天皇陛下を面会させるほどの親中派ぶりでしたが、それがアメリカを刺激したのだろう。
鳩山民主党政権では沖縄の海兵隊基地の海外移転を打ち出しましたが、アメリカも中国とは「戦略的パートナーシップ」とか米中のG2構想まで大統領演説で言っていたのだから、沖縄の米軍基地は要らないはずだ。



鳩山民主党政権では、日米中の等距離外交を打ち出すまでに至りましたが、これでオバマ大統領の親中外交に影響を与えたのは確かだろう。90年代からのアメリカの対日政策は米中パートナーシップによる日本封じ込め政策でしたが、これでは日本をアメリカ離れと中国接近を促すようなものであり、行き過ぎた日本叩きは日本に親中派を増やすだけだ。その結果が鳩山親中外交となり、日中が接近すればアメリカはアジアから追い出される。だからオバマは対中外交を転換して来るようになった。



アメリカの日本叩きを止めさせるには、中国を利用するしかないと書いた事がありますが、石原東京都知事も「日本叩きは中国に吹き寄せられるだけだ」とアメリカに警告していた。アメリカの親中外交には中国に買収されたキッシンジャーやブレジンスキーなどの元政府高官の影響によるものですが、中国もしたたかだから、アメリカに日本叩きをさせて日米分断工作を仕掛けて見事に成功して鳩山民主党政権が誕生した。

このまま普天間基地を始めとして日本から米軍基地が次々と無くなれば、中国にとっては海洋進出がしやすくなり中国の戦略は成功するだろう。だから鳩山首相が沖縄の海兵隊基地の海外への移転を言い始めたとたんに、馬鹿なアメリカ政府もこれはまずいと気がついたのだろう。オバマ大統領も台湾への武器供与は再開したし、親中派で知られるクリントン長官も「尖閣は日米安保の範囲内」と発言するまでになった。



そこでアメリカは、アーミテージやマイケル・グリーンなどを使って、鳩山・小沢ラインを失脚させて菅政権や野田政権を誕生させて自民党よりも右よりの政権に変えてしまった。親中派の小沢一郎が民主党にいられなくのも当然であり、勝栄二郎を通じて野田政権で対中強硬策を打ち出している。今日にニュースでも野田政権は尖閣を国が買い取ると言う事です。



このような構図は、戦前において陸軍が天皇の統帥権を利用して政治の実権を握ったのと同じ構図であり、現代の財務省はアメリカ政府の威光を利用して政治の実権を取る事に成功した。勝栄二郎はドイツ育ちの帰国子女だから海外とのコネは十分にあり、日本語が不得意であまりしゃべらないそうです。その点でも異色の財務次官ですが、財務省の若手を手懐ける事も巧みだそうです。大蔵省出身の高橋洋一氏に寄れば次のように発言している。


◆あっという間に、どじょう鍋にされたノダ 「霞が関の大魔王」勝栄二郎危険極まりなし 高橋洋一×長谷川幸洋 2011年10月05日(水)週刊現代

高橋 ただね、言葉遣いが丁寧なのは、彼がドイツ育ちの帰国子女で、日本語が少し不自由だからなんです。発音も少しヘンで、電話でボソボソと「勝です」と言われると、「カツドン」に聞こえる(笑)。逆に書き言葉は、勉強して覚えたおかげか、妙に格調高い。

 結局、日本語が得意じゃないから、あまりしゃべらない。ときどきしか話さないから、自然と言葉に重みが出る。そういうタイプですね。

長谷川 先ほどから見てきたように、人事もうまい。

高橋 そう。論功行賞も考えていて、日曜日の会合などに出たら、ご褒美があるんですよ。上の人のお供で海外に同行することなんです。次官OBや天下ったエライ人はヒマでよく海外に行く。その際に必ずお付きの者をつけるんですが、勝さんは日曜日に呼び出した若手をうまくセットするんです。海外出張のお供で2週間も一緒にいれば、そのOBの覚えがめでたくなる。それは出世にも少なからず影響するから、結構なご褒美なんですね。出張同行の指名を受けた側も、ああ、これは勝さんのご褒美だなと分かります。こういうやり方が非常に心憎い。

長谷川 それで省内に勝ファンが増えていくわけか。

 ところで、内閣も省内も完璧なまでの増税シフトを構築した勝さんには、「剛腕・斎藤次郎の再来」という評価もある。剛腕・勝栄二郎は果たして、このまま増税路線を突っ走るのかどうか。

高橋 野田総理の代表質問への答弁に、その答えがありますよ。野党から「消費税増税の前に国民の信を問うべし」と問われ、総理は「実施の前に信を問います」と答えている。国民もマスコミも、納得しているようですけど、これは間違いなく財務省が仕掛けた罠です。

「増税前に信を問う」というのは、普通は増税の是非を総選挙で問うという意味ですよね。ところが「実施の前」だと、増税法案が成立して増税を行う前に選挙をするという意味になる。つまり、いま予定されている通りに来年の通常国会には消費税増税法案を出して可決成立させる。その後のしかるべき時期に信を問うことになるけど、そこで与党が勝とうが負けようが、法案が通っている以上、消費税は粛々と引き上げることになる。これが勝財務省のシナリオです。

福島4号機を考える2 爆発までの時間(2)空だき

福島4号機を考える2 爆発までの時間(2)空だき
今回は福島4号機のプールの冷却ができなくなった時、どのぐらいの時間が経つと水がなくなったり、放射性物質が空気中に出てくるかということを考えてみます。
福島4号機のプールには2010年11月頃に「使用済みになった燃料」と「定期検査のために使用中ではあるが臨時に格納されている燃料」の二つがあります。
いずれもすでに運転を止めてから1年半ぐらい経っているので、かなり崩壊熱(放射性物質が崩壊するときに出る熱)が減って、止めた直後の100分の1ぐらいになっています。もともと崩壊熱は核爆発の熱の10分の1ぐらいですから、原子炉の出力(100万キロワット)の1000分の1、つまり1000キロワットぐらいになっています)。
このような発熱とプールの大きさなどから厳密に計算をするのも良いのですが、このブログに乗せたように発熱グラフや計算はなかなか難しいので、むしろ簡単に考えた方が正確で誰もが自信を持つことができます。
燃料プールには下の方に燃料棒が並んでいて、全体が水につかっています。おおよそプールの高さは燃料棒の3倍ぐらいと考えられます。
先日(2012年6月30日)に4号機の冷却が止まりましたが、これは循環水が止まって、プールにたまっている水の温度があがりました。その様子から1時間に0.3℃上がっています。これは崩壊熱と水の量、比熱、放熱などから原理的にも計算できますが、実績を使います。
仮に4号機の冷却がまったくできなくなり、何らかの事情で人も近づけず、修理もできず、さらには新たな水も注入できなくなったとします。そうすると、1時間に0.3℃上がるので、30℃から100℃まで70÷0.3=233時間、つまり約10日間で沸騰が始まります。
放射性物質の崩壊は温度によりませんし、温度が上がると放熱や一部の蒸発がありますから、10日間としてそれほど間違いは無いでしょう。
【第一の結論】 4号機のプールが蒸発を始めるまでに10日ぐらいかかります。
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さて、100℃になるといよいよ水の蒸発が始まります。水というのは1グラムの水が1℃あがるのに1カロリーを必要としますが、蒸発の時には1グラムで539カロリーが必要です。つまり、30℃から100℃まで70℃あがるのに1グラムで70カロリーですから、その7.7倍の熱が必要と言うことになります。
燃料プールの水面から燃料棒の頭の部分まで水が沸騰するにはプールの水の3分の2が蒸発する必要がありますから、70℃から100℃までの時間10日に(7.7×2÷3)をかけただけの時間がかかります。
10*(7.7*2/3)=51日
【第二の結論】  福島4号機の冷却ができなくなった場合、できなくなった時から51日後に放射性物質が漏れ始める。

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52日目から水面の上に燃料棒が顔を出すので、若干の放射性物質が漏れ始めますが、まだ水があるのでそれが沸騰している状態で数日は100℃からそれほどは温度が上がりません。
そしていよいよ60日目(約2ヶ月後)から燃料棒が水蒸気と反応して温度があがり、セシウムなどの揮発性の放射性物質が飛散することになります。ただ上部がすでに何もないので、水素が出ても爆発はしません。
燃料の循環ができなくなって蒸発が始まるまで10日間ありますから、この間に「水を投入する」ということだけは可能になるでしょう。事故後に登場した「鶴首」のような放水装置があればプールに水を注ぐことができます。
必要な水の量は多くないので、外部からプールに水を注ぐことができると考えられます。それもできない場合、2ヶ月後から使用済み核燃料がむき出しになるので、少しずつ放射性物質が飛散することになりますが、空気で冷却されますから燃料棒が融けるほど温度が上がらないと考えられます。
もともと、使用済み燃料棒は原子炉から取り出してから5年後には水冷から空冷に変わりますが、1年半後(今)と5年後では崩壊熱は現在が1.6メガワット、5年後が0.8メガワットと計算されますから、約2分の1になるに過ぎません。つまり、今でもすでに「空冷でもギリギリ大丈夫」というレベルなのです。
【第三の結論】  4号機に近づけなくてもすでにかなり崩壊熱は低いので、大量の放射性物質が飛散することはない。
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検討するとこのようなことになりますが、「4号機の冷却が止まると関東一円に住めなくなる」と危険だと警告されている方の結論と余りに違い、事故が起こっても2ヶ月ぐらいの余裕があり、さらにその被害は2011年3月に比較して小さいということなので、さらに検討を加えたいと思います。

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中部大学武田邦彦
(平成24年7月5日)