あなたの保険大丈夫ですか?将来の年金支給額知ってますか?直ぐに計算出来ますよ -232ページ目

【陸山会事件】検察リーク 「裁判所が不採用にした調書の内容まで報道された」

tanakaryusaku

 会見場に入ってきた石川知裕議員の表情は憔悴しきっていた。目もうつろだ。予想だにしない判決内容だったからだ。主任弁護人の木下貴司弁護士が切り出した―「検察官が主張もしていない、証拠も出していない事案について裁判所が事実として認定している」。
 水谷建設がダム工事建設で便宜を図ってもらう見返りとして石川氏へ5千万円を渡したとする案件について、検察は贈収賄で立件することを見送っていたのである。
 そもそも検察が主張していたのは世田谷区の土地を購入する資金に充てた4億円の記述漏れだ。これが政治資金規正法違反にあたるとして、石川氏を起訴していたのである。
 ところが東京地裁は検察の起訴事実以上のことを積極的に事実として認定して石川氏に有罪判決を下したのだ。
 木下弁護士は「裁判所がアンパイアの立場をしっかりやってくれていたら、検察が提出したものをダメなものはダメと蹴っていれば、検察がつけ上がることもなかった。司法の危機だ」。
 筆者は検察からの記者クラブへのリークについて石川議員に質問した―
 「リークは大きかった。裁判所が不採用にした検察調書の内容まで報道されていた」。石川議員は唇を噛みしめながら語った。

 検察リークを垂れ流す記者クラブメディアがダーティーなイメージを作り上げる→それが裁判官の心証を形成する→判決に色濃く影響する。
 筆者が知る刑事事件の裁判官は朝日新聞を2部取っていた。1部は購読用、もう1部はスクラップ用だ。新聞記事が裁判官に与える影響の大きさを物語っているといえよう。
 検察と記者クラブにとって都合の悪い政治家は塀の内側に落とされるのである。
 石川氏は判決を不服(事実誤認)として、控訴する。

NYで母親たちが「国連よ、原発推進を止めなさい」

tanakaryusaku

 野田佳彦首相の国連演説に合わせて渡米した母親たちが、ニューヨークやワシントンDCで「脱原発」を呼びかけた。原子力利権の総本山であるアメリカの真っ只中で「原発を止めよう」と声を上げたのは、佐藤幸子さん(子どもたちを放射能から守る福島ネットワーク)、泉かおりさん(Shut泊&脱原発ネットワーク北海道)ら6人。
 “どじょう総理”も、原発近くに住む日本の母親たちがアメリカまで追いかけて来るとは思ってもいなかっただろう。「世界一安全な原発を作る」「原発輸出を続ける」…彼女たちの懸念通り野田首相の国連演説(日本時間24日未明)は、原発再開に向けて踏み込んだものだった。
 演説が行われている国連本部前で佐藤さん、泉さんたちは米国の反原発運動家と共に「国連よ、原発推進を止めなさい」と書かれた横断幕を掲げた。
 日本文化センター前では、野田首相を待ち構えた。藩基文国連事務総長と共に通りがかった首相にマイクを握って訴えかけた――
 「福島県民の声を聞いて下さい。子供たちの命を守って下さい。安全な原発などありません」。
 10メートルも離れていなかったが、野田首相は見向きもしなかったそうだ。
 佐藤さん、泉さんたちはニューヨークとワシントンDCで記者会見を開いた。主催は米国の反原発、反核団体だ。彼女たちが驚いたのは米国の記者たちが、原発事故の実情をほとんど知らないことだった。「福島に人は住んでいるのですか?」と質問が出たり、「事故は収束に向かっている」と思い込んでいたりした、という。
 政府や東電の発表を垂れ流す日本の大メディアの記事が翻訳されて伝わっているからだ。
 さらに驚いたのは、米国の電力会社のパンフレットだった。パンフいっぱいに広がるオバマ大統領の顔写真と共に「地球温暖化を防ぐには原発を増やすしかない」とのメッセージが刷り込まれている。パンフは民主党支持者の自宅に漏れなく配布されたそうだ。
 米国の電力会社は、福島原発の事故がヨーロッパ諸国に与えた影響が自国にも広がることを恐れているのだ。

 世界一の原発大国で「脱原発」を訴えた母親たちは、近く「姉さん被り」で経産省前に座り込む。「母親の力は原発をも止める」ことを官僚や政治家に分からせるために。

【福島・飯舘村】 「先ず帰還ありき」 農業の現実に目を背ける政府

tanakaryusaku

 緊急時避難準備区域に続いて国が解除を目論むのは計画的避難区域だ。緊急時避難区域と同様、除染が頭の痛い問題となる。東電福島第一原発から最も近い所で北西に30キロ離れた飯舘村は、事故から一ヵ月間、たっぷりと放射能を浴びた後、計画的避難区域に指定された。
 菅野典雄村長は先月28日、総額3224億円からなる除染計画をまとめた。除染計画には先々困難を極めるであろう問題が2件ある。1件目は一次貯蔵施設だ。村には国有林が多いことから、いずれかの国有林の一角に施設を設けるものと見られている。
 海抜の高い飯舘村は相馬市、南相馬市などを流れる川の上流にあたる。飯舘村だけでなく下流域の自治体も放射能汚染する危険性があるのだ。
 ある村人(30代男性・自営業)はこんなことを話す。「沖縄県民あげて普天間基地の立ち退きを叫んでも、基地は動かない。貯蔵施設も同じようなことになるんだろうなあ」。
 残る1件は、田畑の除染だ。田畑は通常の除染のような表面剥離では済まない。土壌が柔らかいため放射性物質が深く浸透しているからだ。猛毒プルトニウムは比重が重いためもっと深く浸透している。
 田畑の除染は学校のグラウンドなどと比べると深い所まで土を入れ換えなければならない。ところが、その部分こそが穀物や野菜、果物を育んできた肥沃な農地なのである。田畑の土を深い所まで入れ換えるということは、農地を殺すようなものだ。
 3日夜、福島県民ホールで「飯館村の今後を考える討論集会」が行われた。村で、長年かけて「オリジナルじゃがいも」を開発した女性が発言した。「頑張ってオリジナルのブランドができたのに、原発事故で畑が放射能汚染された。除染しても先が見えない。頑張りようがない」。
 「コストと労力をかけて作っても、汚染された地で採れたジャガイモに果たして値がつくだろうか?」という現実的な意見も出た。
 原発事故後、間もなく飯舘村に入り汚染状況を調べた京都大学の今中哲二助教が答えた。「除染でゼロになることはない。半分になればいい方。まして畑は無理。チェルノブイリも除染はあきらめた」。
 農業の現実に目を背けたまま帰還を急がせる、政府のなりふり構わぬ姿がある。