コンピCD『サム・クックはそのままで』収録曲

1.マイ・ネーム・イズ・サム・クック! ----- どんと(ボ・ガンボス)
2.サム・クックで踊ろう ---------- 夜のストレンジャーズ
3.ゴールドの鍵 ------------- 柳ジョージ&レイニーウッド
4.スレイヴ・ソング"Slave Song" ------ ザ・スイス・ギターズ
5.サム・クックを聞いた ---------- 西洋彦
6.ワンダフル・ワールド ---------- ウルフルズ
7.あの娘に会いにゆこう --------- 奇妙礼太郎トラベルスイング楽団
8.サム・クックがきこえる --------- ザ50回転ズ
9.今夜R&Bを・・・  ------------ 麗蘭
10.パーティーはそのままに -------- あうんさんすうじぃ

実際に発売されるアルバムというわけではなく、サム・クックを題材にしたサム・クック愛な邦楽の曲たちをiPhoneのプレイリストにまとめて作っていて、それをわざわざCDRに焼いて形にしてみたもの。
MP3プレーヤーの中のリスト分けだけでは何か物足らなく、昔テープに好きな曲ばかりを集めて録音してたように、形にして残してみたかったのがきっかけ。
そのオリジナルなコンピレーション・アルバムのタイトルが「サム・クックはそのままで」。
タイトルにはあうんさんすうじぃの「パーティーはそのままに」にかけて、サム・クックのナンバーをそのまま流し続けて欲しいという願望と、若くで亡くなったサムはいつまでも若いそのままの姿で素敵だという意味を込めた。
トップ画像はそのジャケットで、ちょっと古い感じのダサジャケにしてみた(笑)
では簡単にナンチャッテ・トリビュートCDの収録曲の解説を。


1.マイ・ネーム・イズ・サム・クック! ----- どんと(ボ・ガンボス)
まずオープニングを飾るのは、曲ではなくボ・ガンボスのどんとの掛け声から(笑)
ボ・ガンボスのアルバム「SHOUT!」より、サム・クックの「ブリング・イット・ホーム・トゥ・ミー」のカバーを歌い終わった後のどんとのMC部分だけを切り取らせて頂いた。このアルバムの中でサムのカバーは他にも「トゥイスティン・ザ・ナイト・アウェイ」、「ア・チェンジ・イズ・ゴナ・カム」、「ユー・センド・ミー」などを演っているけれど、そもそも今回のこのコンピ・アルバムはカバー曲を集めたものではなく、あくまでサム・クックが題材となっている曲達というコンセプトで集めているので、あえてそれらのカバー曲は省かせてもらった。それでもこのどんとの「マイ・ネーム・イズ・サム・クック!」という掛け声は、オープニングを飾るには相応しく、そしてここに収録しているシンガー達の気持ちを代弁しているようでもあったので加えさせてもらった。





2.サム・クックで踊ろう ---------- 夜のストレンジャーズ
サム・クックで踊ろう 夢みたいだよ
騒々しい世界を 身軽にすべっていこう

実質的に一曲目となるのが夜ストのこの「サム・クックで踊ろう」。
アルバム"On The Road Again"に収録されていて、ライブで観客を煽るイントロ部は先陣を切るにはもってこいの曲。
最近はボーカルの三浦さんと同じくサム・クック好きのモッチェ永井さんとの対バンも増えたりして嬉しい。以前取り上げたブログ記事はこちら「ブギの説教者 夜のストレンジャーズ (三浦雅也)







3.ゴールドの鍵 ------------- 柳ジョージ&レイニーウッド
 ロサンゼルスのモーテルで 撃ち殺されたシンガーは
小さな金の鍵をひとつ 大事に握って倒れていた
(中略)
He was bone by the river
貧しい暮らしだった 毎日歌ってた
あの歌 ア・チェンジ・イズ・ゴナ・カム
あの街 夢にみて
あの晩から俺の夢 あいつの歌とあのペントハウス
金のドレスの女抱いて あいつのように歌ってみたい
女の膝にシャンパンをかけながら

アルバム"HOT TUNE"の収録曲。歌詞の中の「あいつ」とは言うまでもなくサム・クックのこと。この曲が歌われた当時の時代背景もあるのか成り上り的な歌詞の中にもサム・クックの生い立ちと歌への憧れが感じられる曲。他にも「グッド・タイム・ロール」の改作となる「Saturday Night Good Time Roll」という曲もあったがサム・クック愛を感じる歌詞のこちらを選んだ。僕に近い世代は柳ジョージからサム・クックを教わったという人も多く、彼もサムの曲も好んでカバーしていた。サムの様に歌ってみたいと願う柳ジョージがチャリティーで黒人の少年らによる聖歌隊をバックに歌う「ハヴィン・ア・パーティー」の映像も感慨深い。







4.スレイヴ・ソング"Slave Song" ------ ザ・スイス・ギターズ(The Swiss Guitars)
サム・クックが歌うのは ハーレムの黒いパーティー
もしも恋をして 別れるくらいなら
奴隷になって 奴隷になって 君といたいぜ

自称サム・クックの息子という夢野カブさんと武内正陽さんのユニット、スイス・ギターズのファースト・アルバム「スイス・ロール"Swiss Roll"」からの曲。上の歌詞の「奴隷になって君といたいぜ」というのは「ブリング・イット・オン・ホーム・トゥ・ミー」からの一節で、その後に続けて歌っている。ライブでこの曲を演る時は夜ストの「サム・クックで踊ろう」と同じように最初のヴァースで観客を煽りコール&レスポンスで盛り上げている。下の動画でも分かるようにこの曲がライブのラストで歌われているように、不思議とサム・クック関連の曲はライブのラストに歌われることが多いように感じた。







5.サム・クックを聞いた ---------- 西洋彦
僕は初めて サム・クックの歌を聞いた
それは今から もう50年も前の歌
”調子はどうだ?”って君は聞く
”最高だよ”って 僕は言う

前々回に「春を連れてやって来た京都のサム・クック(西 洋彦) 」で紹介したばかりの西洋彦くんのファースト・アルバム「ふるえるパンセ」からの曲。今回のコンピCDが完成したのは、この曲がようやく音源化されたことにもあった。下の動画では聴けないバンド演奏での「サム・クックを聞いた」を是非アルバムを購入して聴いて頂きたい。という宣伝を付け加えておきます(笑)







6.ワンダフル・ワールド ---------- ウルフルズ
このコンピにはカバー曲は入れないなんて言っておきながら、この曲だけは例外でどうしても入れたかった(^_^;)
これかウルフルズの「いつも元気」を考えていて、このコンピの中盤に持ってくるにはこの日本語詞に変えたバラード調の「ワンダフル・ワールド」がしっくりときたのでこちらを選曲した。ファンの方であれば納得の選曲かと。
アルバムは「ベストだぜ!」などのベスト盤に収録されている。







7.あの娘に会いにゆこう --------- 奇妙礼太郎トラベルスイング楽団
下手くそなジャズ歌う あの娘に会いにゆこう
きっと今夜も飲んだくれてら
黄色いジャケットの レコードをかけて
ツィスティン・ザ・ナイト・アウェイ 朝まで踊ろう
(中略)
切り裂くようなリズム 爆発するよなメロディー
どうしようもないほど やさしかった
どうしようもないほど あたたかくてさ

アルバム「桜富士山」からの曲。『浴びせられたビリケンの歌声。 奇妙礼太郎 』でも紹介してたようにサム・クックの黄色いベスト盤のジャケットが登場する。静かなイントロから始まるミディアム・アップのこの曲はウルフルズの「ワンダフル・ワールド」からの繋ぎとしてぴったりな選曲だった。最後のサム・クックの曲を形容した歌詞が秀逸。







8.サム・クックがきこえる --------- ザ50回転ズ
サム・クックがきこえるよ 君が好きだったバラード・ナンバー
歌の二人みたいに 運命なら良かったのに

ザ50回転ズのミニアルバム「12」からの曲。50回転ズにしては珍しいバラード曲。ツイッターでもちょくちょく泣ける名曲として呟いている方も多い。「12」は会場限定販売のCDとあって二回ライブに訪れたものの、生「サム・クックがきこえる」が聴けなかったのが悔やまれる(^_^;)決してスローではないミディアム・バラードだけれど、この曲を聴くと不思議とブルー・ハーツの「ラブレター」を思い出してしまう哀愁のメロディーが心地よい。





9.今夜R&Bを・・・  ------------ 麗蘭
なんだか昔と違う 夜の深さを感じる時
お前と一緒に 聞きたくなるのさ
あの古いメロディー オーティス Ah サム・クック Ah

サム・クックだけというよりもR&Bのアーティスト達に敬意をはらって作られた曲。なので最後は様々な沢山のアーティストの名前が出てくる。RCサクセションのメンバーであるチャボとスライダーズの蘭丸のユニットで、久しぶりにニュー・アルバムが作られているというニュースも出た。清志郎とはいかないが、RCのメンバーの曲がこのコンピに加えられて嬉しい。彼らのファースト・アルバム「麗蘭」から。







10.パーティーはそのままに -------- あうんさんすうじぃ

リクエストをしてもいいのなら 聴きたい歌があるんだ
お願いあのレコードを回して 他のやつじゃダメなんだ
そう ミスターDJ サム・クック回してよ
ミスターDJ パーティーはそのままに

最後は、あうんさん・すうじぃの7インチシングルレコード「45回転」からこの曲。これも「『パーティーを開こう』のアンサー・ソング(あうんさん・すうじぃ) 」で以前取り上げていた。この曲だけ盛り上がりのある下の動画のライブ・バージョンを入れてみた。このライブ・バージョンからオープニングのどんとの掛け声に繋がってループするという流れ(笑)







こうやってサム・クック愛を感じる曲達を続けて聴いていると、自分のサムに対する思いとリンクして嬉しさのあまり涙ぐむこともしばしば。ほんとサム・クックのファンの方にはアルバムを通して聴いて頂きたい。
今後もサム・クックが題材となった曲が出てくれば、随時追加していくつもり。
で、最後のすうじぃさんの「パーティーはそのままに」に感化されて、このコンピ・アルバムのタイトルでもある「サム・クックはそのままで」という曲をアンサー・ソングとして作っていたり(笑)
曲はすうじぃさんの「パーティーはそのままに」やブルー・ハーツの「ラブレター」と同じようにミラクルズの"Tracks Of My Tears"を下敷きに少しハネさせた感じで、歌詞はサム・クックをリスペクトしたラブ・ソングになる予定。
完成すれば誰かに歌って頂いてこのコンピ・アルバムに収録できれば最高だなと(^_^;)
どなたでも良いのでその時はよろしくお願い致します(笑)


Smokey Robinson & The Miracles - Tracks Of My Tears