歯の安静位空隙とTCH | 科学のために科学を科学的に笑うべし

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上下の歯を意識に上げてみましょう。

この文章を読んでいるあなたの上下の歯は、いまこの瞬間、
互いに接触していますか?

・ 噛み締めたりしていますか?
・ それともどこかが触っている程度ですか?(どの歯が触っていますか?)
・ あるいは上下の歯は完全に離れている状態でしょうか?(隙間はどの程度?)




歯科衛生的にいうと、口の周りがリラックスした状態の時には、
上の歯と下の歯は接触しないのが普通です。
普通とは何かは置いておいて。普通がよいことなのかも置いておいて。

つまりわずかな隙間ができています。
この隙間の事を安静位空隙(あんせいいくうげき)と言います。

本来隙間があるはずの上下の歯が接触していて、それが長時間持続する場合、
これを
TCH:歯列接触癖
と呼びます。
力を入れて歯を噛み締めたりこすりつけたりしている状態は、
ブラキシズムといいますが、TCHはこれとは別で、
単に接触して力はあまりかかっていない状態です。

TCHが原因の症状としては、歯痛、知覚過敏、頭痛、寝違え、
顔や首や顎の周囲の痛みやだるさなどの諸問題があります。

口の中というのは繊細です。
0.1mmの太さの毛が一本入り込んだだけで、すぐ気がつきますよね。
歯がわずかに触っているだけで、体に思わぬ負担がかかっていることもあります。
虫歯が無いのに歯が痛んだり、不定愁訴の原因となっていることもあります。
TCHは別に力を入れてかみしめているわけではないのですが、
不思議なことにTCHが原因の歯痛もかなり痛い場合があるそうです。



逆に、歯が触っているからといって問題が発生していない場合もあります。
それなら、TCHもその名どおりに過ぎません。
この場合は何も心配することはありませんし、正す必要もないです。

色覚異常のことを思い出しましょう。
これはそもそもそんなものがあるとは19世紀まで知られていませんでした。
誰も不都合も感じていなかった個性・特性です。
ほくろとたいした違いはありません。
それが、色覚異常を持つ人がいるという発見があって名づけたとたん、
まるで病気であるかのように扱い始められました。

TCHについても、問題がないのならば単なる個性や癖で済ませて
一向にかまいません。
何かに一所懸命集中している場合にTCHが起きていることもあります。

もちろんビジネスのネタにしたい場合は、消費者の恐怖をあおってください。
肥満美白英語のように。
あるいは最近だと子供の運動会のかけっこのように。