勅使河原三郎先生をご存知でしょうか?
自ら踊りつつ、パリオペラ座から振り付けを何回も依頼されたりしている方です。
踊りだけではなく、音楽や絵画など、創作一般に精力的に活動する方ですが、
自ら踊る物理学者を標榜していらっしゃるだけに、科学にも興味をお持ちです。
先生は今年の夏から東京の荻窪に「KARAS APPARATUS」というスタジオを開かれました。
なんと専用の舞台ホールも備えているんですよ。
そのKARAS APPARATUSでは、ダンサーではない一般の人向けに、
週に6回ワークショップを開いています。
体験レッスンを含めて、これに何回か参加してきました。
講師は所属のダンサーが持ち回りで担当し、内容はその日によって変わりますが、
一貫した方向性のようなものを感じるワークショップでした。
一般の人向けなので、難しい動きやは全くありません。
歩く、走る、腕を挙げる、片足立ちなど、誰でもできることばかりです。
おおむね、かなりの時間を歩くことに費やします。
何をするにしても、呼吸を感じたり呼吸と連動して動くこと、
そして力を入れずにゆるめることは強く意識させられます。
ゆるめつつ、呼吸と連動して全身のいろいろなところを意識しつつ歩く、
うおう、これ、歩行禅みたい。
どの講師の先生も、動作のやり方を詳しく指図することはありません。
自分で感じさせることが多く、たいていは自由にやらせて、修正することもありません。
「よい感じです。」とか「そう。」とか、生徒を励ますことばかりです。
勅使河原先生自らがご指導の日もありました。
指導の傍らで、踊りについての考え方やご自身の考えを、
延々と大量に話し続けて止まりません。
無限に、切れ目なく、広大な範囲のアウトプットが続きます。
レッスンが終わりの時間になっても続き、スタッフになにやら合図されていました。
ご自身の頭の中については
「どうやら私が5人ぐらい居て、そいつらがいつも議論をしているんだ。」
とのこと。
先生のブログの中にワークショップ中の写真もあるのですが、
こっそり鏡越しに私の背中も映ってました。