葬送のフリーレンは2023年9月よりテレビ放送が始まったアニメ
原作:山田鐘人 作画:アベツカサ
掲載誌:週刊少年サンデー
発行部数:1100万部
放送局:日本テレビ
監督:齋藤圭一郎
アニメ制作:マッドハウス
おすすめ度 ★★★★★96点 斬新なストーリーとエモーショナルな旅 かなりお勧め!
人生は短いと感じたことがる大人向け作品!
<ストーリー>
勇者パーティーは魔王を討伐して街に凱旋し、祝宴の夜空に流星群が通過しましたが、街の灯りでよく見えませんでした。エルフで魔法使いのフリーレンは、50年後に再び訪れる流星群をもっと良い場所で見ようと仲間たちに提案します。それから50年後、約束を果たすためフリーレンは勇者ヒンメルの元を訪れました。しかし、勇者は今ではヨボヨボの老人になっていました。かつての仲間たちともう一度流星群を見ながら昔話に花を咲かせます。思い返せば勇者パーティーの冒険は10年間の旅でした。勇者ヒンメルはフリーレンのことをよく知っているのに、フリーレンは全くといっていいほど彼のことを知らないことに気付きました。すでに1000年を生きたエルフの10年と人間の10年は時間がまったく違いました。しばらくして勇者ヒンメルにお迎えがきました。フリーレンは長い人生の中のたったの10年でしたが、その10年が自分の人生の何かを確実に変えてしまいました。しかし、それが何か分からずにいました。もっとよく人間のことを知ろうという思いが強くなっていく中、勇者パーティーのドワーフのアイゼンの提案でかつてのフリーレンの師匠が残した書に記された「死者と話せる地」に向かう決心をする、今はそこには魔王城が有り偶然にもかつて仲間たちと10年かけて歩んだ道を再びたどります(半兵衛)
通常の王道ファンタジーは、若い主人公が逆境のなか、ライバル達としのぎを削り、仲間達と友情や苦労の末、最終目標である魔王を打倒してめでたしめでたしで終わるのですが、この作品は勇者様御一行が魔王討伐終了した時点から始まります。
エルフという生き物は寿命が大変長く、人間たちと付き合っていく中で人間は短いサイクルで年をとり死んでいきます。フリーレンは、ある出来事をきっかけに、人間の考え方や生き方に関心がなかった事に気づき、もっと良く人間の本質を理解しようと決意をし、新たなる旅をする物語です。
物語はフリーレンの目線で物語がすすむので、あっという間に80年が経過しています。そして思うはずです。人間の人生は儚く短い、そして絶頂期は尚短い、まるで線香花火のようだと。
葬送の意味を調べると、「葬送(そうそう)とは、死者と最後の別れをし、火葬場や墓地に送り出すことを意味します。また、そのための儀式を指すこともあります」。タイトルの葬送の意味は単純に魔王軍を葬り去る人の意味だと思いますが、人間との冒険を繰り返し短い人生を見届ける送り人としての意味もある気がします。どちらにせよ1000年を生きて尚、幼い容姿なので、先の寿命が見えず、この物語が現代にまで続いて行くかもしれません。
テーマ曲はYOASOBI「勇者」
YOASOBIは小説などの内容を元にして歌詞を作って歌うアーチストとして有名です。
以前紹介した「アイドル」が、YouTubeの世界楽曲チャートで1位を獲得し、再生回数も3.6億回というとんでもない記録を樹立して、J-POPを代表する曲になりました。 歌詞はこの冒険の意味を詳しく的確に表しています。 長い歌詞なので覚えて歌うのは不可能なレベルです(笑)。ビートも超複雑。ヴォーカルが遠くに行ったり近くに来たり、そして大量の情報を何事もなかったかのようにコンパクトにギュギュっと、まとめ上げる能力に脱帽。
勇者
YOASOBI
作詞・作曲・編曲 : Ayase
まるで御伽の話
終わり迎えた証
長過ぎる旅路から
切り出した一節
それはかつてこの地に
影を落とした悪を
討ち取りし勇者との
短い旅の記憶
物語は終わり
勇者は眠りにつく
穏やかな日常を
この地に残して
時の流れは無情に
人を忘れさせる
そこに生きた軌跡も
錆びついていく
それでも君の
言葉も願いも勇気も
今も確かに私の中で
生きている
同じ途を選んだ
それだけだったはずなのに
いつの間にかどうして
頬を伝う涙の理由をもっと
知りたいんだ
今更だって
共に歩んだ旅路を辿れば
そこに君はいなくとも
きっと見つけられる
物語は続く
一人の旅へと発つ
立ち寄る街でであう
人の記憶の中に残る君は
相も変わらずお人好しで
格好つけてばかりだね
あちらこちらに作ったシンボルは
勝ち取った平和の灯証
それすら
未来でいつか
私が一人にならないように
あの旅を思い出せるように
残された目印
まるで御伽の話
終わり迎えた証
私を変えた出会い
百分の一の旅路
君の勇者をいつか
風がさらって
誰の記憶から消えてしまっても
私が未来に連れて行くから
君の手を取った
あの日の全てが始まった
くだらなくて
思わずふっと笑ってしまうような
ありふれた時間が今も眩しい
知りたいんだ
今更だって
振り返るとそこにはいつでも
優しく微笑みかける
君がいるから
新たな旅の始まりは
君が守り抜いたこの地に
芽吹いた命と共に
ライブヴァージョン ※息継ぎがきびしい曲なので苦しそうですね。
フリーレンの声の人(種﨑 敦美さん)は、こんな人の声も担当しています。
エンディング・テーマ milet(ミレイ) 「Anytime Anywher」
YOASOBIが斬新さを狙うなら、ストロングスタイルのエンディングです。とてもクリアで美しいメロディーとと作品にも通じる郷愁を誘うサウンド。ミレイさんのちょっとハスキーでソウルフルな歌い方、フォルセットのうつくしさと、英語パートの正確な発音。私は何度でも聴きたくなってヘビーローテーションしています。
Anytime Anywher
作詞:milet
作曲:milet・野々村洋一郎・中村泰輔
唄:milet
And you alright
Can you hear me
誰もいない線路沿いをなぞってく
大袈裟に泣いて
笑ってほしくて
鮮明でいたい思い出を抱きしめている
さよならよりずっと大切な
言葉で伝えたいんだ
ありふれて でも特別で
ほら この目じゃなければ
見えなかったものが
どうして? 溢れてく
だから もう一度 生まれ変わろうとも
また 私はここを選ぶんだろ
だから あなたと また巡り逢ったら
もう離さない 今を選ぶんだろ
約束なんてなくても
孤独に迷う日々でも
その涙だって大丈夫、きっと夜が明けるよ
And I'm alright(I'll be alright)
Yeah I hear you(I care about you)
伸びた髪を風がからかってる
全部意味があるよ 立ち止まった日々も
今さらわかってあなたに追いついたよ
ほら この目じゃなければ
見えなかったものが
どうして? 溢れてく
だから もう一度 生まれ変わろうとも
また 私はここを選ぶんだろ
だから あなたと また巡り逢ったら
もう離さない 今を選ぶんだろ
Anytime anywhere yah(どこにいても)
Anytime anywhere(笑ってみせて)
I'll be here(目を閉じれば いつも)ah
Anytime anywhere yah(歩き出した)
Anytime anywhere(私を見てて)
Anytime anywhere
せめて 会いたいよなんて言わないから
ねえ 今日だけは思い出していいかな
だからあなたとまた巡り逢ったら
もう迷わない今を選ぶんだろ
約束なんてなくても (anytime anywhere)
孤独に迷う日々でも (anytime anywhere)
こんなに胸が痛いのは (anytime anywhere)
あなたといた証かな
絶対なんてなくても (anytime anywhere)
いつでも届いているから (anytime anywhere)
その涙だって大丈夫 きっと夜が明けるよ (anytime anywhere)
I'm whispering our lullaby for you come back home

