映画 「 ゴジラ-1.0 」  | 半兵衛のブログ

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ゴジラ-1.0(マイナスワン)は2023年11月3日に公開されました。

 

監  督 : 山崎貴

脚  本 : 山崎貴

VFX    :  山崎貴

制作会社 : 東宝

上映時間 : 2時間5分

キャスト : 神木隆之介/佐々木蔵之介/浜辺美波 他

おすすめ度 ★★★★☆ 感動できる新しいタイプのゴジラ映画 アカデミー賞いけるかも!?

お子様お勧め度 ★★★★☆ 残酷描写無し、親子で見れる作品

 

<ストーリー>

特攻隊のパイロット敷島浩一(神木隆之介)は、機体の故障を理由に小笠原諸島の大戸島守備隊基地に着陸。その晩、謎の巨大生物(ゴジラ)が守備隊を襲う、敷島はゼロ戦の機銃にて反撃を命じられるが恐怖のあまり反撃できず守備隊はそのまま壊滅。嘘をついて特攻できなかった後悔とゴジラに反撃できず仲間を失ってしまった後悔を抱えながら東京に戻るも、東京は焼け野原で両親さえ見つからなかった。

 

感動できる新しいタイプのゴジラ映画

日本が世界に誇るモンスター、ゴジラです。今までハリウッド版を含め様々なゴジラ映画がつくられましたが、どのタイプの作品かというと、ズバリ1954年の初期ゴジラです。正義の味方ではない、神の使いでもない、島民の守り神でもない、破壊者ゴジラです。戦後の焼け野原からの復興と特攻隊の生き残りというストーリーはゴジラ映画としては珍しく感動できる作品となっています。怖さと感動で「ゴジ泣き」がトレンド入りしました。

 

マイナス1.0の意味

この映画のタイトル-1(マイナスワン)は戦後の焼け野原を0の状態だとすると、ゴジラが更にひどい破壊をするので0ゼロよりもひどい状態になることを意味しています。

 

いよいよ日本のVFXもハリウッドに近づいて来たと実感させる作品

この作品の制作費は明確には公表されていませんが、おおよそ10億円程度と推定されています。ハリウッド映画の1/10規模の低予算にかかわらず、ハリウッド映画並みのCG品質を達成しています。コストパフォーマンスが素晴らしいですね。この作品が世界中で高く評価されれば、日本のCG制作のコストパフォーマンスが注目を浴び、多くのプロジェクトに引っ張りだこになる可能性もあります。

 

メイドインジャパンの誇りをかけて北米公開

ハリウッドにメイドインジャパンを引っ提げて殴り込み!12月1日から北米1500館以上で公開が予定されます。このような規模での日本の実写映画公開は稀です。日本国内では522館での公開なので、其の規模は実に3倍以上です。私としては本場日本の怪獣映画がとうとうハリウッドに挑戦状を叩きつける時が来たと思うと応援していて本当によかったと思います。はたしてヒットするでしょうか?「シン・ゴジラ」は日本映画の革命的作品なのですが、政治に疎い人には理解されない作品でした。一方、こちらはシンプルで理解しやすく、家族愛も描かれているため、アメリカの観客にも楽しんでいただけると考えています。『ロッテントマト』の評価はまだ出ていませんが、、半兵衛の11月5日時点での勝手な予想、批評家85%オーディエンス89% 根拠としてはツッコミどころのマイナスポイントと、日本からの助けをアメリカが見放している設定なので、彼らの目線でどう捉えるか?今作はゴジラの単独出演で怪獣プロレス重視オーディエンスの評価もポイントなると思われます。海外に出しても全く恥ずかしくない作品なので大ヒットを期待しています。

 

追記:12月に全米2308館で上映され、邦画実写作品として歴代1位記録しました。ハリウッド・レポーター誌が制作費を1500万ドル(約21億6000万円)と発表しました。ロッテントマト(Rotten Tomatoes)では専門家、ユーザーからそれぞれ97%、98%(12月9日)と高評価となっています。その後の山崎監督はインタビューで「1500万ドル出してくれいれば良かった。」という発言があり、もっと少ない可能性を示唆しました。

 

山崎監督の個性が発揮された作品

シンガーソングライターは、曲を制作し、詞を書き、そして自ら演奏します。ビートルズ以前、これら3つのプロセスは異なる個人によって担当され、それぞれの作家がいました。言い換えれば、他人の経験に基づいて作られた歌詞や曲を第三者である歌手が歌うことがあり、まるで伝言ゲームのようなものでした。

 

この映画では、山崎監督が脚本を書き、監督を務め、さらにVFXにも携わっています。そのため、音楽の世界で言うところのシンガーソングライターに近い制作プロセスとなっており、山崎監督の個性が素晴らしく発揮されています。近年の日本映画では、新海誠監督や庵野秀明監督などが示すように、監督の個性が作品に鮮明に表れ、新しいアーティスティックな潮流が徐々に広がっている印象です。現在、J-POPは国際的なステージで非常に個性的な存在となりつつありますが、同様の傾向がアニメだけではなく、実写映画にもじわじわ来ている気がします。

 

◆演技について

佐々木蔵之介さんが上手に戦後日本人像を作っています。ALWAYS 三丁目の夕日からの山崎組といえる吉岡秀隆さんの相変わらずの演技、そして安藤サクラさんのずっしり演技、強力なバック俳優に支えられた神木隆之介さんの演技にも注目です。

 

ここに注目①

ここは本当に良かったと思うシーンは逃げ惑う人々です。今までの映画では、エキストラが演じるので逃げる演技力はシン・ゴジラを含めてひどかったのですが、何が起きているのかわからないけど皆が逃げるので一緒になって逃げる。ドンと地響きを伴う大きな音が背後から響く、逃げ惑う人は後ろを振り返る。大きな足が見えると更にびっくりして逃げる。こんなシーンですが、息がぴったりとあったリアルに逃げ惑うシーンは絶賛ものです。

 

ここに注目②

ゴジラの鳴き声はコントラバスという楽器を加工して作っていたのは有名な話ですが、それではそれはどこから聞こえてくるのか?今作ゴジラの身長は50メートルなので、50メートル上空から聞こえてくるのです。ここで山崎監督がこだわったポイントは、野球場にスピーカーを設置して鳴り響いた音をアチラコチラから収録して加工したそうです。この斬新な方法は山崎監督独自の発案だそうです。

 

ここに注目③

山崎監督の代表作といえば「永遠の0」ですが、私も本当に感動した作品で後に百田さんの原作を買って読むほどでした。その作品は特攻隊員の話で、孫の姉弟が一枚の祖父の写真から祖父の過去をたどる旅をする話です。このゴジラ-1.0も特攻隊員のPTSDの隊員の物語ですので話が映画をまたいで繋がっている様な気がしました。

 

◆エンドクレジットにスクエニの名前が!

ウル覚えですが、モーションキャプチャーだったような。

 

◆VFX(視覚効果)は白組が担当。たった4ヶ月で仕上げる。

 

◆ヤマザキ監督代表作

お勧め作品(戦中戦後の昭和を描くのがうまい!)

・永遠の0

・ALWAYS 三丁目の夕日シリーズ

・ゴジラ-1.0

駄作(絶対見てはいけない)

・ルパン三世

・SPACE BATTLESHIP ヤマト 

 

◆気になったところ

終戦の境目がよく分からなかった。

ルフィー並みの◯◯力の人

役者が状況説明をしてしまう。