映画 アリータ:バトルエンジェル | 半兵衛のブログ

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アリータ:バトル・エンジェル Alita: Battle Angel

 

原作:木城ゆきと「銃夢」

監督: ロバート・ロドリゲス

脚本: ジェームズ・キャメロン/レータ・カログリディス

制作: ジェームズ・キャメロン・ジョン・ランドー

出演: ローサ・サラザール/クリストフ・ヴァルツ他

上映時間: 122分

制作費: 1億7000万ドル(約189億円)

おすすめ度 ★★★★☆ 何も考えずに見れる痛快SFバトルアクション作品

お子様度 100点

 

<ストーリー>

数百年後の未来。スクラップの山の中から奇跡的に脳だけが無傷の状態で発見されたサイボーグの少女アリータは、サイバー医師のイド博士によって新たな体を与えられ、目を覚ます。しかし彼女は、自分の過去や今いる世界についてなど、一切の記憶が失われていた。やがてアリータは、自分が300年前に失われたはずの最終兵器として作られたことを知り、そんな兵器としての彼女を破壊するため、次々と凶悪な殺人サイボーグが送り込まれてくる。アリータは、あどけない少女の外見とは裏腹の驚異的な格闘スキルをもって、迫り来る敵たちを圧倒していくが……。<映画comより>

 

日本好きのオタク、ギレルモ・デル・トロ監督が、「これ、おもしろいんじゃね?」とジェームズ・キャメロンに1991年の作品を紹介しました。惚れ込んだ彼は映画化権を獲得し、ハリウッドの大予算(189億円)で実写映画化してくれました。

 

ジェームズ・キャメロンといえば、エイリアン タイタニック アバター ターミネーターで有名な大ヒットメーカー監督です。今回は「アバター2」製作中なので、監督こそできませんでしたが脚本と製作者で参加しています。監督はロバート・ロドリゲス。

 

第2次世界大戦の「硫黄島からの手紙」や沖縄戦の「ハクソー・リッジ」キリスト教弾圧を描いた遠藤周作「沈黙」など、何故か、アメリカ人が映画化して、他所の国から自国の歴史を教えて貰うことが多いのですが、漫画まで教えてもらうという・・・・なんとも不思議な時代になってしまいました。

 

私はこの作品を3Dと日本語吹き替えで鑑賞しましたが、違和感はありませんでした。

眼が大きいのは日本の漫画の眼が大きいから(原作へのリスペクト)

 

 

ネタバレを含む感想

 

◆ヒロイン誕生

最初の感想は、「ヒロイン誕生しちゃったな!」

アリータは正義感が強く、決め台詞は「悪の存在に対し見て見ぬふりはしない!」です。

片手を失い、両足を失っても、残っているのがたった一本の腕になろうが、最後まで諦めずに戦います。

その一方で、チョコレートをほうばり、犬をなでなでしたり、恋愛もする少女の一面を持ち合わせており、嫌いになる理由などどこにもありません。

 

◆重要な世界観

近未来物作品で300年後の世界が描かれています。その300年後の世界が適当に描かれていれば、まったく作品に入り込めないのですが、誇張された作られ感がなく、住人が本当にそこに住んでいるようなリアルな世界観を実現しています。

 

◆キャメロン監督の原作愛

「キャメロンからのフィードバックが頻繁に来ていて、それは<原作の漫画に忠実にする>ということでした。例えば、アリータの目の下にある血のマークのちょっと場所が違うと言い出して、キャメロンは「原作3冊目の31ページを参考にしろ」と具体的に指示されました。」ニック・エプスタイン

※売るのが目的だけで、原作に対するリスペクトが足りない日本の映画監督は反省してほしいです。

 

◆現実世界にCGキャラクターがいるのに現実と区別つけられない出来栄え

パフォーマンスキャプター(※下のメイキング参照)は実際の俳優の動作や表情をコンピューターで記憶してCG化させていますので、物理法則なども現実に近くなります。「漫画の再現を求めるなら必要なレベルアップだ」 さらに、髪の毛はまとまりではなく一本一本をシュミレートしているというこだわりよう。

 

◆古舘実況

私は3Dの吹き替えで鑑賞したのですが、全く違和感ありませんでした。

話の途中で、モーターボール(アンドロイド版ローラーゲーム)が始まるのですが、どうせ吹き替えで見るのだから、実況中継はやはり古舘だよな・・と考えていたところ、なにやら古舘に似せた実況なので、思っていたことが現実に起こる不思議を感じましたが、あの特有の「おおーと!」が出てこないので、どうせ似させるならそこまでやって欲しいと思っていたのですが、なんとそっくりさんではなく、古舘本人だったようです。ブルーレイが発売されたら、脚本無視で古舘流実況で、「おおーと!」連発の実況でもっと盛り上げてほしいとお願いしておきます。


◆制作費1億7000万ドル(189億円)

もう、クレージーという言葉しか見つかりませんが、すでに2億は9000万ドル稼いでいますので、黒字確定です。こんなお金のかかった作品がたった2000円弱で見れるのは素晴らしいですね。

この作品がヒットすれば、今後も続々と漫画をハリウッドが映画化してくれますので、応援するしか無いですね!

 

※アメリカ本国より中国の方が売上が高いようです。

※ロッテン・トマトでは批評家の評価が低く、一般人の評価が高いのが特徴です。

※続編は日本や中国のヒットにより決まるそうです。