※2010年8月に投稿した記事を加筆して再投稿です。
◆Imagine John Lennon 1971年
ジョン・レノンの妻洋子が書いた本「グレープフルーツ」にインスパイアされて作曲されました。
最初はあまり話題になりませんでしたが、その曲は次第に力をもち、単に人を喜ばせるだけのポピュラーソングの枠を飛び越えてしまいました。
戦争が起きるたびに、何度も放送禁止になりました。
911テロの後も放送自粛にされました。
しかし戦争とは逆であり宗教と無関係の平和の祭典であるオリンピックの開会式や閉会式で彼の死後この曲が4度も演奏されました。
ロンドンオリンピックの閉会式でもフィルムが流れました。
John Lennon's Imagine London 2012 - Children's Choir Performance ←クリックして是非ご覧になってください。
その曲が発売された数年後に私はこの曲に接しました。当時中学生でした。
あまりにも歌詞に衝撃を受けたので教室後ろにある掲示板に歌詞を書き写して貼りだした事があります。クラスのみんながどう思ったかはわかりません。
その頃ベイシティーローラーズが人気で、下敷きに好きなメンバーの写真を入れて、それにキスしてる女子ばかりでした。
それから約40年が過ぎ、自分のブログにて同じことをやろうとしてる自分がいます。
自分は何も変わっていないんだなぁとつくづく思います。
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Imagine
作詞・作曲 ジョン・レノン
想像してごらん 天国なんて無いと・・
その気になれば簡単でしょう?
地面の下に地獄なんて無いし
僕たちの上には ただ空が広がるだけ
さあ想像してごらんよ みんなが
ただ今日を生きているって...
想像してごらん 国なんて無いんだと
そんなに難しくないでしょう?
殺す理由も死ぬ理由も無く
そして宗教も無い
さあ想像してごらん みんなが
ただ平和に生きているって...
僕のことを夢想家だと言うかもしれないね
でもそれは僕一人じゃないはず
いつかきみも仲間になれば
きっと世界はひとつになるんだ
想像してごらん 財産がないって
君にできるかな?
欲張ったり飢えることも無い
人はみんな兄弟なんだよ
想像してごらん みんなが
ひとつの世界を分かちあっているって事を
僕のことを夢想家だと言うかもしれないね
でもそれは僕一人じゃないはず
いつ日かみんな仲間になって
そして世界はきっとひとつになるんだ・・・・
訳詞:半兵衛
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プロモーション・ビデオ「Imagine」
ジョンは真実を見つめる目を持っていて、世界に平和が訪れない理由をこの曲で述べています。
そして、まずは、平和を望むなら、最初の一歩は平和な世の中を思い浮かべ(想像してみる)ビジョンを描く事が出発点だといっています。
アインシュタイン博士の有名な言葉を紹介します。
「想像力は、知識よりも重要だ。知識には限界がある。 想像力は、世界を包み込む。」
◆国の問題(想像してごらん 国なんて無いんだと)
・自分の国を良くするために、他の国を利益を巻き上げる植民地化
・石油の問題の為に中東に乗り出し、戦争をひき起こす
・アメリカの大統領・副大統領は武器商人(死の商人)が多い
・戦争は国と国の利益の為の争い、いつだって死ぬのは罪のない人たち
「地球は青かった。国境線は見えなかった。」by ガガーリン
◆宗教問題(想像してごらん 天国なんて無いと・・)(そして宗教も無い)
本来宗教は、世界平和を作りだす為の正義の為の道具でなければなりません。
しかし、宗教は戦争を作り出す最大の原因にもなっています。
一神教では「他の神は偶像であり信じてはいけない。」と教え込まれます。それどころか他教徒は殺しても良い(十字軍の遠征)という時代もありました。
同じ神でもプロテスタントだカトリックだと醜い言い争いは絶えることはなく、ましてやイスラム教やキリスト教の対立はそれ以上にひどいものです。
「命は地球より重い」と言いながら、また一方では聖戦と称して体に爆弾を巻き付け無差別テロがくり広げられたりするのです。
一神教の国ではなくても、かつてインドのイギリス植民地支配からの独立はガンディーが先頭に立って行われましたが、ヒンズー教徒とイスラム教徒の対立は最終的に避ける事ができず、イスラム教の国パキスタンとインドと二つの国ができてしまったのです。
歴史の教訓は宗教は世界を一つにするのではなく分裂させる力なのです。
自分たちの宗教や神だけが正しいという考えは他人を受け入れない事と同じです。
ジョンは何も宗教を無くしてしまえといっているではなく、宗教の持つ、負の部分を反省し受け入れ、死後の世界に幸せを求めるよりも今ある問題とまじめに向かい合いながら生きる事が大切だと言っているように思えます。過去のジョンの活動がそれをなにより示しています。
修道院のように俗世間と関わりなく暮らしていく事よりもかつてマザーテレサがしたように、世の中に出て戦うことが重要だと思います。
「宗教の区別なく平和な世界を心に描けるなら、つまり宗教なしにということじゃなく、私の神はお前の神より偉大だといったことをぬきにして想像(イマジン)出来るなら、そいつは本物だ」 ジョン・レノン
私は日本人なので、神は万物(自然界の物質全て)に宿ると考えた日本古来の物の考え方があれば寛容になれお互いを尊重し合う事ができると思います。
◆格差の問題(想像してごらん 財産がないって・・)
今の地球は約2%の人が地球上の半分のお金を握っているといわれています。
本来自分が生きる為に最低限のお金さえあれば良いはずですが金持ちの欲は尽きる事はありません(2015年版フォーブス世界長者番付では3位になったバフェット氏。総資産は9兆円)
例えば100人分の学校の給食があります。
しかしたった2名がその半分を奪い、98人がその残りの半分を分け合うのです。
それが世界の現実です。
◆世界を平等に分かち合う事
世界といったって小さな街みたいなものじゃないか
そのためには、国境線のない世界を想像してみようよ
国がなくなれば、今まであった国による格差がなくなるし
世界中の人々が平等の福祉・医療を受けることができる
難民もいなくなるし飢餓に苦しむこともない
兵士になって殺し合いをすることもない
◆それでも世界は変る
現実は甘くはありませんが
あれからベルリンの壁もなくなり、ソ連も崩壊しました・・・
今は昔と違いインターネットが発達しどんなに遠くに住んでいようが地球の裏側にいる人ともリアルタイムで情報を全員で共有する事ができます。
世界はグローバル経済となっており、自国の事だけを考えれば良い時代は終わりました。
地球温暖化の問題も自国さえよければ良いという考えではなく、世界的な問題として解決していかなければいけない問題です。全世界が一つのことを解決していく・・・そんな時代になりました。
過去を遡ればかつて日本はアメリカと戦争をしていました。その当時の誰が今の日米関係を想像出来たでしょうか?それでも時代は変わるのです。
一人ひとりの平和への願いがあるからこそ世界は少しづつ変わっていきます。世界平和を実現するその第一歩が皆が進むべき世の中を想像してみることなのです。その提案がこの曲の全てです。
一つの曲が人の生き方までも変えてしまう。
それほどまでに、素晴らしい力を持った曲です。
この曲を聞くたびに、”私は地球市民のうちの一人である”と思い、世界に平和が訪れることを願います。
◆ジョン・レノンはお金持ちだった。
よく、引き合いに出されるのが、億万長者のくせに、偽善者ぶっているという発言。
私はお金持ちにも種類があって良いお金文字と悪いお金持ちがいると思います。例えば大谷翔平のように皆を喜ばせ夢を与える人などは良いお金持ちと考えます、しかし、麻薬王や、武器商人、マネーゲーム、ハゲタカなど、の金持ちも沢山います。要は金持ちを一色単に考えないことが重要で、ジョンは世の中に計り知れない善の貢献をした人だと思います。
毎年の収入の10%の寄付や、数多くの学校の設立などを行いました。お金をもっているからこそやれる事があるのです。
お金持ちは世界平和を口にだすべきではないのか?確かにジョン自身もお金持ちである事に罪悪感を持っていたようです。しかし労働階級の出身者であり偽善者だと呼ばわれようとも黙っていられない男でした。
「見ないふりをしつづけられるのか?その答えは、友だちよ、風に舞っている」 ボブ・ディラン
※有名人であり、武器商人や一部のキリスト教者などから命を狙われていたので自分が自由に散歩できる邸宅を買っていたりしました。結局はダコタハウスに移り住み、ファンを信じボディーガードまでつけずにいる時間も多くなりましたが、最後には暗殺されてしまいました。悪魔はその機会を待っていたのです。
◆仲間と喧嘩するような人は世界平和を訴える権利はない
よく、聞かれる事ですが、ポールと喧嘩していた時期がありました。そんな彼を見て「友達ともうまくやれないのに世界平和を訴える権利がない」というもの。
本当の友人だからこそいいたことが言えるのだと思います。
喧嘩するほど仲が良いといわれますが、「ポールの悪口を言っていいのは僕だけだ!」「僕の人生の中で最良の出会いはポールとヨーコ」という発言からも分かるように二人は無二の親友でした。
忌野清志郎 IMAGINE
Imagine (UNICEF: World Version) ※国連本部ヴァージョン
◆ウィキぺディアより抜粋
ジミー・カーター米国元大統領は「世界中の多くの国で、私の妻および私は約125ヶの国を訪問した際に、ジョンのこの歌が「国歌とほとんど同様に使用されて」いるのを聴いた」 と語った
1990年10月9日にはジョンレノン生誕50年を記念してニューヨークの国際連合本部より、全世界170カ国に向けて発信された。
また1984年のロサンゼルスオリンピック、2006年のトリノオリンピックの開会式で、この曲が流れ、世界中に平和を訴えた。
※その後のロンドンオリンピックと平壌オリンピック、東京オリンピックの開幕式でも使用されました。
1999年に BMIは "Imagine" を top 100 most performed songs of the 20th centuryとした。
2002年にはギネスブックを発行しているギネス・ワールド・レコーズ社が31000人以上から取った「英国史上最高のシングル曲は?」というアンケートの結果、「ボヘミアン・ラプソディ」に次ぐ第2位を獲得した。
2004年に『ローリング・ストーン(Rolling Stone)』誌が選んだ「ローリング・ストーンの選ぶオールタイム・グレイテスト・ソング500(The RS 500 Greatest Songs of All Time)」では3位にランクされた。
2005年1月に the Canadian Broadcasting Corporation はリスナーによる投票で "Imagine" を過去100年のうちで最も偉大な歌とした。
Virgin Radio は 2005年の12月に 英国のfavorite songとして「ヘイ・ジュード」「レット・イット・ビー」より上のトップにこの歌をランキングした。
◆私のこの”1曲”
●ジョンの作品は全部好きだ。素晴らしい作曲家だったけど”IMAGINE”がいちばんいいね。シンプルだけどパーフェクトで、アーヴィング・バーリンのようだ。100年たっても衰えないだろう。偏見がなくなれば、どんな世界になるだろうという希望の歌だ。シンプルで思慮深くて、衝撃的だ。聴くたびに感動するよ。 アンディ・ウィリアムズ mojyo誌より
●”IMAGINE”を選んだのは、世界統一と人類みな兄弟ということを歌っているからだ。ジョンの曲はどれも好きだけど、特に世界の人々をひとつにしようっていう感じの歌が好きなんだ。 ラモント・ドジャー mojyo誌より
●好きな曲がありすぎて、選ぶのはとても難しいわ。でも、1曲をだけと言われたら、予想通りかもしれないけど”IMAGINE”ね、ジョンの曲の中でいちばん世界に影響を与えてきたものだし、これからも与えてくと思うから。 オノ・ヨーコ mojyo誌より