「ミエルヒ」2009年公開
脚本 青木豪
出演 泉谷しげる 安田顕
制作 HTV(北海道のローカルテレビ局)
おすすめ度 ★★★★☆ 星3.5 そこで暮らす事の意味
今GYAO!(無料インターネット動画配信サイト)で、やっている「ミエルヒ」を見ました。
北海道のローカルテレビ局が作った作品なのですが、なかなかの良作でした。
下町ロケットもGYAO!で、みました。
その下町ロケットの技術開発部部長 山崎光彦役の安田顕さんが出演しています。
<ストーリー>
舞台は北海道の石狩川
離婚してから10年間ひとり暮らしの永島幸介(泉谷しげる)
彼は父の代から続くヤツメウナギ漁をやっている
息子(安田顕)も専門学校を卒業すると父親を嫌い出て行ってしまった
そんな幸介はもう一度人生をやり直せそうな相手越田厚子(風吹ジュン)とめぐり合う
そんなある日10年も音沙汰なかった息子の剛が突然帰ってきた (半)
ネタバレを含む感想・・・・・
何故、戦争が起きているのに、人々は逃げ出さずにそこにいるのだろう?
戦場カメラマンの永島剛は片目の視力を失いある日突然、父親(泉谷しげる)の元へと戻ってきた
彼の目の前に広がる世界はもはや戦場ではなく
寂れた街に住む人たち、
不景気で就職しようにもなかなか難しい
親父はろくにとれもしないヤツメウナギをとりに石狩川に漁に出る
戦場と寂れた街・・・
そこに明るい希望があるのだろうか?
故郷を嫌い親父を嫌っていたのに何故こんなにも寂れてしまった街に帰ってきてしまったのか?
友人に頼まれて写真を撮るうちに
ふと、自分にはシャッターを切ることしかできない
鮭が自分が生まれた川にもどるように
帰るべくして帰る場所に戻ってきてしまったのだと悟る
彼はそこで初めて戦争で逃げ出せないでいる人達の意味を知った
そこで住むことしか知らない
そこで働くことしか知らない
そこで生きていくことしか知らない
そこでしか咲けない花なのだと
彼らはそこで「今」を精一杯生きている。