ジョン・レノン  オー・マイ・ラヴ | 半兵衛のブログ

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Oh My Love(オー・マイ・ラヴ)は1971年発売のアルバムイマジンの中の曲

ハシさんのブログ(http://ameblo.jp/dg-hasi/entry-11007326439.html#main)で明鏡止水 (めいきょうしすい)という言葉を知りました。

  意味: 一点の曇りもない鏡や静止している水のように、よこしまな心がなく明るく澄みきった心境を指す。

私はこの四字熟語の意味を知りすぐさまこの曲を思い浮かべました。

ビートルズがデビューしてから解散するまでの活動期間は約9年間でした。
最初はたった4人の若者のグループでしたが、あっという間に音楽産業の頂点に上り詰め、ファンや、業界を巻き込み、気がつくとそれは、エベレスト山並みの超巨大なグループになっていたのです。

デビュー当時は4人で力を合わせて、有名になることを夢見て活動してきましたが、頂点を極めると、次第に4人の個性はぶつかり合います。それは次第に妥協という協力関係に変わってゆきますが、最終的には特にジョンの方向性が自分個人と洋子に向いて行きましたので、ビートルズとして活動するのが難しくなっていきました。次第に衝突する事が増え、結局は最終的に解散へと向かったのです。

ビートルズという船から降りて、やっと自分を見つめなおす時間ができたジョンは、洋子との関係をより一層深めていきました。

感性の鋭いジョンは、ヨーコの持つ東洋的な物の考え方に影響されてゆき、ビートルズであるうちには決して見えなかった物事の本質が見えてきて、毎日が新しい感覚に目覚めていったに違いありません。そんな悟りのような穏やかな境地を曲にしています。

「Oh My Love」はそんな思いが、語られた曲です。1971発売のアルバム「イマジン」の中の一曲で、洋子との共作です。

 ギター ジョージ・ハリスン
 ピアノ ジョン・レノン
 エレピ ニッキー・ポプキンス

※ジョージの弾くギブソンレスポールは「ホワイル・マイ・ギター・ジェントリー・ウィープス」でエリッククラプトンが弾きその後ジョージに送れたものです。

ジョンは洋子を通じて俳句の影響を受けており、同アルバムの「ラヴ」と同様に、短いシンプルな歌詞で心境の変化を表現しています。
詩人としてのジョンの素晴らしさを感じずにはいられません。

サウンドもその歌詞にぴったりと合っており、静かな水面に少しの風が吹き、ゆらゆらときらめきながら、波紋を広げてゆくようなそんなイメージが思い浮かびます。

ジョンのピアノと、ニッキーポプキンスの奏でるエレピのメロディーはとても美しく、ジョージのギターも、本当にばっちりはまっています。
やはりメロディーメーカーとしてのジョンもポールに負けず劣らずだと思いました。

決して派手な曲ではありませんので、特に取り上げられる事が少ないように思いますが、ジョンならではの素晴らしい曲だと思います。

そして、誰よりもこの曲の本当の良さを理解できるのは、日本人ではないかと思います。

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Oh My Love
      作詞・作曲 ジョン&ヨーコ

愛する人よ
生まれて初めて
僕の目は開かれた
愛する人よ
私の人生で初めて
僕の目は見える

風が見える
木が見える
僕の心の中で全てが明確になった
雲が見える
空が見える
僕たちの世界では全てが明確になった

愛する人よ
生まれて初めて
僕の目は開かれた
愛する人よ
生まれて初めて
僕のこころは感じる事ができる

悲しみを感じる
夢を感じる
僕の心の中で全てが明確になった
生命を感じる
愛を感じる
僕たちの世界では全てが明確になった

訳詞:半兵衛
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John lennon- Oh My Love


John Lennon and George Harrison 1971 Oh My Love (レコーディング風景)