幸せの隠れ場所 2009年公開作品 出演 サンドラ・ブロック他
監督 ジョン・リー・ハンコック
出演 サランドラ・ブロック ティム・マッグロウ他
興行収入 $255,959,475
★★★★☆ 星4つ 白人セレブの粋な心意気!
<ストーリー>
黒人のビッグ・マイクことマイケル・オアーは身寄りはなく母親はコカイン中毒・・・出生記録が無く、正確な年齢は不明・・・
フットボールコーチはマイケルが大柄な割に運動神経が優れているのを見ており、なんとか入学(白人の生徒ばかりのウィンゲート・クリスチャン・スクール)させようとするが、マイケルは知能指数が低く入学は無理だと言われた。しかし、キリストの精神を訴えなんとか入学をする事が許可された。
見渡す限りの白人の中で鏡に映る自分をみて、これは本当の自分ではないと自分を見失っていくマイケル・・
ある日父親が陸橋から飛び降り自殺したと知らせを受けるが
親しくもなかったし・・・いつから会っていないかもわからなかった・・・・
学校で演劇発表会のあった雨の晩コインランドリーから寝泊まりの為に体育館に向かうマイケル・・・薄着で傘もささずにいる・・・
セレブな白人のインテリア・デザイナーのリー・アン(サンドラ・ブロック)は、家族と共に車で帰路に着く途中、そんな彼と遭遇する。同じ学校の息子SJの知り合いの彼を放っておけなかった彼女は憐れみから彼を自宅に連れ帰り、一晩だけ泊めてあげる事にする・・・
<感想>
白人と黒人との心の壁はまだ大きいようで、一部の人からしか、その壁を乗り越えられていないようです。黒人は黒人だけの街をつくる・・・しかも裕福でなく治安も悪く、まともな教育も受けられておらず・・しかも黒人の心はすさんでおり、マイケルは「ママや娘とやったのか?」などと聞かれます。
一方で、白人セレブの主婦仲間からは、マイケルと住む事がチャリティー活動の一環だと思われ「白人に生まれたことの罪滅ぼし?」など、勘ぐられます。また、先ほどの黒人の発言の返答を返すように「娘さんは年頃の黒人と一緒でも平気なの?」と聞かれてしまう始末。
この作品はマイケルを養子にする白人女性の強い愛情と信念を描いていると同時に、マイケルと接しているうちにホームレス同様に生活していた彼が感謝する姿に、自分たちが当たり前のように享受していた暮らしの意味を考え、自分自身も助ける者、助けられる者という立場を超えて、彼によって成長させられる家族の姿を描いています。
そんな家族の中で成長するマイケルは驚くべき人生を手に入れます。
それはどんなものかは見てのお楽しみです!
悪は悪、正義は正義と白人黒人に関係なく立ち向かう強い肝っ玉かあさんを見事に サンドラが演じており、この作品で、アカデミー賞・ゴールデングローブ賞(ドラマ部門)・放送映画批評家協会賞・全米映画俳優組合賞の主演女優賞を獲得しており、彼女の作品の中では間違いなく一番素晴らしい演技をしておりベストの作品だと思います。本当にいい女優になりましたね。
PS:今回東日本大震災にたいし義援金をポンと出す姿が、この作品の主人公のイメージと重なりました。