40歳を目前にシングルマザーとなり飛込みセールスに。
営業成績ビリからトップになれたのは、ほんの些細なことがきっかけでした。
第2話 暗い気持ちで飛込み営業デビュー
内気で人づきあいが大の苦手だった私は、
入社後に自分の仕事が飛び込みセールスだと分かり、
逃げ出したいほど重い気分を抱えたまま5日間の研修を受けました。
そして次に優秀な先輩二人に同行しました。
一人目の先輩は、生まれ持っての社交家タイプ。
公園で井戸端会議をしていた若いママさんたちにも、
ニコニコしながらすっと近づき、
「ねえねえ、これ知ってる? サンプルあげるから使ってみて」
とカタログと商品を渡しながら、住所と名前を簡単に聞き出しました。
道を歩きながらでも見知らぬ人に次々と声をかけるんです。
もうびっくりして、
『できない、私には絶対できない』
と気持ちはさらに重くなりました。
翌日はまた別の先輩に同行しましたが、
この先輩はドアを開けてくれたお宅に入るなり、
玄関のたたきにちょこんと座って、
ババーッと商品を並べてガンガン商品説明を始めました。
玄関の低いたたきに座っている姿が何だか押し売りみたいで
カッコ悪くて
『こんなことはしたくないよ~』
とさらにさらに気分が重くなっていきました。
それでもやらなくてはなりません。
翌日、初めて一人で車を運転して担当の地域に行き、
一軒の見知らぬお宅に立ちました。

チャイムを押そうとするのですが、
指が震えてなかなか押せません。
しばらくそうして立っていましたが、
道行く人が怪訝そうに見ています。
勇気を出してチャイムを押します。
ピンポーン!
奥から「は~い」と声がしました。
「すっ、すっ、すみません、こ、この辺りを回ってる
化粧品会社のものなんですが」
怖がりながら震えながらやっとの思いで伝えると
「何ですか。忙しいんだから、けっこうです!」
と、インターホン越しに断られました。
その瞬間、心臓にナイフが刺さったかのような衝撃が走りました。
『やっぱりね、断られるよね、セールスなんて迷惑なだけだもの』
その時はそう思っていました。
自分を否定されたような気持ちになりながら、何軒行っても断られる。
時には野良犬のような扱いをされたり、
「玄関にセールスお断りって書いてあるの、読めないのー!」
窓から大声で怒鳴られたり・・・
悔しくて惨めで涙が出ました。
『もう嫌だ、嫌だ』と思いながら毎日営業に回りました。
・・・明日もまた読んでくださいね

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