一昨日
降り積もった雪も
日の光を浴びて
あっという間に溶けていきました。
あちこちの水路を
勢いよく流れる水の音が
清冽に響き渡っていました。
横殴りで吹き付ける
厳しい吹雪の光景からは
想像できない
平和な光景です。
まだ寒い日は続きますが
この一瞬の雪解けの
光景に
胸をときめかせながら
ノルウェーの作曲家グリーグ(1843~1907) の
聴きたいと思いました。
このアダージョは
心がだんだん暖かくなってくる
美しさと期待感を秘めた音楽です。
出だしは冷たい霧がかかったような
モノトーンな世界ですが
徐々に霧が晴れていくように
清冽な抒情に満ちていきます。
まるで
まだ目の前は冬だけど
心の中では
春の期待感が満ちてきて
高らかに春を歌い上げる
といった夢見がちな音楽です。
この曲を作曲した時
グリーグは25歳。
音楽先進国ドイツ・ロマン派
の音楽から出発した
彼の心に
自国ノルウェーの詩情が芽を吹きだしたのでした。
このアダージョが持つ
温かい期待感は
音楽家として進むべき方向性を
見出した作曲家の強い心の表れです。
と同時に
作曲の前年に結婚した最愛の妻ニーナ
との温かい家庭生活の幸福感
の表れともいえるでしょう。
ティンパルの連打で始まる
この曲の第1楽章は
大変有名で
学校でも習う見事な音楽ですが
実はこの第2楽章アダージョと
続く第3楽章フィナーレは
第1楽章以上に感動を与える名曲です。
雪国ノルウェーの
雪解けと待ち遠しい春への期待感
をイメージしながらこの曲を
聴いてみてください。
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