20150212

Deborah Nemtanu (vn)&(va), Sarah Nemtanu (vn)
Sascha Goetzel指揮
Orchestre de Chambre de Paris(パリ室内管弦楽団)

J. S. Bach - 2つのヴァイオリンのための協奏曲 ニ短調 BWV 1043
J. S. Bach - ヴァイオリン協奏曲 第 2番 ホ長調 BWV 1042
J. S. Bach - 2声のインヴェンション 第 1番 ハ長調 BWV772
J. S. Bach - ヴァイオリン協奏曲 第 1番 イ短調 BWV 1041
Schnittke - 合奏協奏曲 第 3番
J. S. Bach - 2声のインヴェンション 第 8番 変ロ長調  BWV779

2014年録音
レーベル:Naive

演奏 ☆☆ (評価は5つ星が満点です)

デボラ(姉)とサラ(妹)の姉妹ヴァイオリニストによるアルバムです。
第2番協奏曲はサラ、第1番協奏曲はデボラがソリストを務め、元々はピアノ曲であるインヴェンションをサラがヴァイオリン、デボラがヴィオラで演奏しています。
そしてシュニトケの合奏協奏曲は実質2つのヴァイオリンのための協奏曲と言える楽曲で、姉妹コンビのアルバムとしてはよく出来た選曲だと思います。
しかし演奏そのものは余り感心出来るものではなく、姉妹とも何故か弾き急いでいるかのような印象を受けますし、バッハを演奏するには踏み込みが浅いように思えます。
ジャケットは仲の良さそうな写真ですが、2つのヴァイオリンのための協奏曲でも、二人の響きに融和感は少なく、オーケストラとの協奏感も高いとは言えません。
楽曲を自分のものと出来ていない、そんな感触を受ける演奏で、シュニトケに関しても楽曲はとても興味深いものですが、本来の妙味を堪能出来るとは感じられません。

録音 ☆☆☆☆ (評価は5つ星が満点です)

響きに厚みが感じられ、温度感も高い録音だと思います。
コントラバスの低域の豊かな響き、シュニトケの楽曲でのチェンバロやピアノの繊細で明瞭な音色がとても素晴らしいと思います。
定位も良く奥行き感も十全だと思いますが、やや低域の量感の高さがブーミーさを感じさせる側面もあるかのように感じます。
ソリストへのフォーカス感も悪くはないのですが、オーケストラとの強奏時にはやや埋もれかかっている印象もあり、それは演奏スタイルに起因するのかも知れません。

(画像をクリックして頂くと、HMVの当該サイトにリンクしています)


Bernard Haitink指揮
Concertgebouw Orchestra, Amsterdam(アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団)

交響曲 第 5番 ハ短調『運命』作品67 1986年録音
交響曲 第 7番 イ長調 作品92  1985年録音

レーベル:Philips

ハイティンク&コンセルトヘボウ管によるベートーヴェン交響曲全集のDisk4です。
Disk3 交響曲 第 4番 / 第 8番
Disk2 交響曲 第 3番 変ホ長調『英雄』作品55
Disk5 交響曲 第 6番 / 『エグモント』序曲
Disk1 交響曲 第 1番 / 第 2番
Disk6 交響曲 第 9番 ニ短調『合唱』作品125もご参照下さい。

演奏 ☆☆☆ (評価は5つ星が満点です)

ハイティンクは1929年生まれですので、この録音時はまだ50代半ば過ぎ、既に非凡な中庸さが評価されていた頃だと記憶していますが、かなり熱の入った演奏です。
オーケストラの演奏には自信溢れる響きが感じられ、コンセルトヘボウ管とハイティンクの黄金時代を象徴するかのように思えます。
『運命』はそれで良いと思うのですが、第7交響曲では少しその響きが乱暴にも感じられ、彈け過ぎ、ドライヴし過ぎな印象を持ってしまします。

録音 ☆☆☆☆ (評価は5つ星が満点です)

音場の広がりは広く、定位も良好ですが少しスピーカーの存在を意識させるセパレーションです。
コントラバスやチェロの低音には質量感のあるタイトな響きが楽しめ、木管群や金管群の音色にも鮮やかさが感じられます。
ヴァイオリンの響きに少し金属質な感触がありますが、それが録音の問題なのか、この頃のコンセルトヘボウ管の特徴なのかは分かりません。
5番と7番の録音年が違いますが、それは残響の多さの違いに感じられ、7番では残響が音の輪郭を少しマスクしているようにも感じられますが、総じて好録音と言えると思います。

私の持っている全集は廃盤となっていますが、5番&7番の単独アルバムはAmazonで入手できるようです。
ベートーヴェン:交響曲第5番「運命」&第7番/ユニバーサル ミュージック クラシック
¥1,851
Amazon.co.jp
20150209

John Eliot Gardiner指揮
English Baroque Soloists(イングリッシュ・バロック・ソロイスツ)
Monteverdi Choir(モンテヴェルディ合唱団)

Joanne Lunn (S), Katharine Fuge (A), William Towers (C-T),
Paul Agnew (T), Peter Harvey (Bs)

教会カンタータ 第 26番『ああ、いかにはかなくいかに空しき』 BWV26
教会カンタータ 第 81番『イエス眠りたまえば、われ何に頼るべし』 BWV81
教会カンタータ 第 14番『神われらとともになかりせば』 BWV14
モテット『イエス、我が喜びよ』 BWV227

2000年録音(ライヴ)
レーベル:SDG

ガーディナー&モンテヴェルディ合唱団、イングリッシュ・バロック・ソロイスツによるバッハ教会カンタータ全集のDisk7です。(全集は56枚組みBox)
Disk1 教会カンタータ 第 63番 / 第191番
Disk2 教会カンタータ 第143番 / 第41番 / 第16番 / 第171番
Disk3 教会カンタータ 第153番 / 第58番 / 第65番 / 第123番
Disk4 教会カンタータ 第154番 / 第124番 / 第32番
Disk5 教会カンタータ 第155番 / 第 3番 / 第 13番
Disk6 教会カンタータ 第72番 / 第73番 / 第111番 / 第156番もご参照下さい。

演奏 ☆☆☆☆ (評価は5つ星が満点です)

Disk7に収められているカンタータは、比較的華やかさ、躍動感が高い楽曲に思えます。
オーケストラの演奏にも、合唱にも、そしてソリストにもやや弾むような感触がありますが、それは決して悪い印象をあたえるものではないと思います。
オーケストラの演奏に、躍動感が鋭敏さに結びつきそうな部分もありますが、危うさを感じさせる程ではありません。
モテットが最後に収められているのが効果的で、バッハの時代であっても少し懐古的な趣きのあるモテットと、バッハ自身が熱心に作曲したカンタータとの対比が楽しめます。
因みにモテットには独立した器楽の声部がないのに対し、カンタータにはそれがある、ということらしいです。

録音 ☆☆☆☆☆ (評価は5つ星が満点です)

幾分鮮やかさが今まで聴いたDiskより高いように感じられ、左右への広がりもワイドに思えますが、基本的な印象は今まで聴いたアルバムの延長線上です。
鮮やかさが高い分、音の輪郭や切れ、立ち上がりに高い実在感があり、楽器の質感も感じられる仕上がりとなっていて、ステージノイズ、聴衆ノイズも皆無なので場の静寂感も十全です。
どう工夫すればここまで聴衆ノイズを回避できるのかが不思議で仕方なく、ひょっとしたら本当に聴衆は入れずに録音しているのではないかと思ってしまいます。

現在、ボックス・セットはHMVでは取り寄せ不可のようですが、Amazonでは購入出来るようです。
J.S.バッハ : カンタータ全集 ~ 巡礼 (2000) (Bach Cantatas / .../SDG
¥38,435
Amazon.co.jp

Disk7に収められた楽曲を含む2枚組CDはHMVでも購入可能と掲載されています。
(下記画像をクリックして頂くと、HMVの当該サイトにリンクしています)