36.1.house/residence/ (resident)


この3語のうち、residenceはカタカナ語で「レジデンス」となって、日本ではマンションの名前などにも使われている。我が家の近くにも「秀和荻窪レジデンス」という白亜のスペイン風のマンションがある。


しかし、residence は別にコンクリート造りの家屋のことに限ったことではなく、木造家屋でもよくて、要するに house の高級語(?)であるにすぎない。


[付]residents(s)

この語は、動詞reside(文語、liveのこと)の名詞形であるから、「住民」「居住者」のこと。foreign residents in Minato Ward in Tokyo と言えば、「東京の港区の外国人居住者」のこと。



36.2.residential section


いわゆる「住宅街」のことで、私がこの言葉でイメージするのは、東京区内の場合なら、例えば次にリストアップするようなところである。


大田区田園調布/世田谷区深沢;成城学園/千代田区番町の一部/文京区小石川の一部/杉並区荻窪1丁目など


つまり、ただ住居が多くある、ということではない。


米国やオーストラリアやカナダなどでは郊外には、その整って緑いっぱいの庭がある邸宅が並んでいる住宅街が展開していて、その美しさ、クリーンさに、しばしば息を飲んだものである。


35.kitchen utensil(s)とkitchen appliance(s)



前回の rest room と言うものの関連で、東京学芸大学付属高校(文京区竹早町)で、米国フルブライト事業によって派遣されてきたM先生の高校英語授業でのティームティーチングを手伝ったのであるが、M先生は(アメリカ式に)9月初めから始まったのである。教室に行ってみると、女子生徒が多いということと、ご本人が女性であったこともあってか、cookingの話し、kitchenの話しが多かった印象がある。その中で見出し語として上に掲げた2語の違いを知っているか、と生徒に問いかけたのには、私は内心びっくりしたものである。


この2語の間の違いは、私の大略的記憶によれば、以下の通りである。


・kitchen utensil(s) <台所で使う包丁、まな板、鍋など>

・kitchen appliance(s)…<冷蔵庫、オーブンなど電気やガスを用いて作動したり、使用する機器>


私の素朴な語感では、この2語の語形を知った時、それぞれにuse, applyといった動詞を思い併せたものである。


34.(2)(a) rest room


名詞 rest には高校生なら誰でも知っているように、「休息」といった意味の場合と、「残り」(「その他のもの」)という意味の場合とがある。a rest roomの場合は、もちろん「休息」の意味のrestである。他にも、よく使われる take a rest といったフレーズがあり、rest area(高速道路の休憩所)という語がある。


(a) rest room は個人宅ではなくて学校やデパートやその他の公共の建物の中にあるもので、「休息室」などというものではなく「トイレ」のことである(トイレのことを bathroom)と言い、人によっては公共の建物の中のもこう呼んでいる英米人もいることは、既に33.(5) でとり挙げてある)。


次に紹介するのは、rest room についてその意味を誤解して妙なことになってしまったある高校英語教員のことである。


私は昭和33年(1958年)~34年(1959年)、文京区竹早町にある東京学芸大学付属中・付属高で教えていたことがある。付属校での授業は、(当時はそういう名称はまだ存在していなかったが)「ティーム・ティーチング」であって、米国からの英語教師Mrs. Mと二人で生きた英語を教えたものである。


ある時私が付属中の教官室にいた時、付属高の英語教員(東大出身)から内線電話がかかって来て、「小笠原先生、ちょっと困ったことになっているんでhelpしてよ。M先生がrest roomがどこにあるか教えて、と言うもんだから、私は『保健室』に連れて行ったら、『No. No. No』って言うんですよ。私はすっかり混乱しているんですよ。どうしたらいい?」とのこと。

私は苦笑しながら、「rest room とはトイレの別名ですよ。だから女子トイレの前まで連れて行ってあげて」と教えてあげたのであった。



[付] 公衆トイレの入口の配置と表示


米国の駅や空港などでは「トイレ」の「ト」の字も示してなくて、ただ Men's Room/Ladies's room と入口に示してある。Men's の代わりに時に Gent's と示しているのもある。また男性用トイレと女性用トイレの出入口の位置をただ左右に分かれているだけだと、し終わった男性女性が顔をあわせて気まずい思いをしないように、ずっと離した位置に配置されていて、その心遣いはさすが先進文明国である。