森絵都『カラフル』 | 文学どうでしょう

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カラフル (文春文庫)/森 絵都

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森絵都『カラフル』(文春文庫)を読みました。

これもピグの茶屋ですすめてもらいました。アニメ映画にもなってるようですね。

これはずばり、面白いです。あんまりこういった作品を面白いというと、なんだよ軽いやつだなー文学わかってねーよ、とか思われそうですが、面白いものは面白いから仕方がないんですよ。ぼくこういうの好きなんですよね。ベタな、感動系のやつ。

死んじゃって、魂になって、天使に会うんです。それでチャンスをやるよと言われます。主人公は生きている時になにかの罪を犯したんですが、それが何かはおろか、自分が誰だったのかも覚えていません。

それでホームステイということで、1年間、他人の体に入ることになるわけです。

見知らぬ少年の体に入るんですが、目が覚めると、病院にいて、家族に囲まれています。少年は自殺しようとしたんですね。

一見幸せな家族に見えるんですが、段々と少年が自殺しようと思った理由が明らかになっていきます。家族やクラスメイトなど、なんだかいいというよりは悪く見える、そしてまったく知らない環境に置かれながら、主人公は色々考え、成長していきます。

1年間のホームステイでなにをえるのか? 主人公が犯した罪とはなんだったのか?

という話です。勘のいい人は、途中で展開が読めるわけですが、それがいいんです。シンプル・イズ・ベストの美学、予定調和バンザイ! であります。

これはおすすめです。こういったシンプルかつ感動系の小説を知っていたら、ぜひぜひコメントをお寄せください。

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リンクですが、チャールズ・ディケンズ『クリスマス・キャロル』(光文社古典新訳文庫)はどうでしょう。

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金に汚い男の人が、過去の幽霊、現在の幽霊、未来の幽霊に会って、考え方を変えていくという話です。これもすごくいいですよ。